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台風12号は四国へ 県内では山間部中心に大雨降り続く 土砂災害や洪水には引き続き厳重警戒!

2011-09-02 23:50:32 | インポート

①9月2日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月2日21時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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③9月2日21時の全国レーダーアメダス解析雨量図 気象庁HPより引用

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台風12号は、大型で強い勢力を維持しながら北上を続けて、2日21時には高知県室戸岬の南海上まで進んできました。

台風12号は、このまま進みますと、3日未明から明け方にかけて、四国へ上陸する公算が極めて強まってきました。

すでに、2日21時現在までに、近畿地方や四国地方、それに東海地方伊勢湾岸地域の一部では、風速(10分間の最大)で20m、瞬間最大風速で30mを超えた箇所も散見しており、台風と台風の縁を廻るようにして流れ込んだ暖湿流の影響で、徳島県や奈良県の一部では24時間降水量が500㎜を超す豪雨となっており、関東地方山間部や甲信越南部、それに東海地方の一部のあちこちで、200mmを超す24時間降水量を観測しています。

また、日本海には、大陸から500hpaの谷(正渦度)が進んできており、当該谷の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域がおおむね北東~南西方向へ発生しており、この上昇流域が、台風12号や台風12号の外縁を廻るようにして流れ込んだ暖湿流に刺激されて、この上昇流域(引用図①より、北海道から日本海中部には前線として解析されています)に伴って、帯状に強い降水域が発生しております。(引用図③)

とりわけ、山陰沖には、台風12号の北上に伴って、暖湿流が岐阜県関ヶ原~琵琶湖~若狭湾の地形的な鞍部を通過して更に強まったため、前記した北東~南西方向に分布する降水域が一層強められて、当該発達した降水域が更に地形的特性で強められたためでしょうか、山陰地方の鳥取県の一部でも、24時間降水量が200mmを超えている箇所があります。

台風が日本列島付近に接近時には、Ⅰ:台風に伴う螺旋系の雲に伴う降水域 と Ⅱ:台風に伴う螺旋系の雲の一部や、台風の外縁を廻るようにして流れ込んできた暖湿流が、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線が強められた降水域 の2通りの成因となる降水域に遭遇するものです。引用図②より、前記Ⅰに伴う降水域を示した画像がA 前記Ⅱの伴う降水域を示した画像の部分がBとなります。

台風本体の螺旋状の分布する雲はさることながら、台風の外縁を廻るようにして流れ込む暖湿流というもの、それ自体、ただ流れ込むjだけでは発達した降水域を形成しません。必ず、前記した、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線、それに、下層での局地的な気流の収束があって、降水域として発達するものなのです。

暖湿流が流れ込んでも、これら、地形的特性や、500hpaの谷(正渦度)の前側にあたる上空3000m付近の上昇流域や前線、それに、下層での局地的な気流の収束を受けにくかった地域(東京や横浜などの関東沿岸部)とそうでない地域との降水量の差は歴然としたものとなります。

山梨県内では、前記した地形的特性(暖湿流が県内にそびえる山地で強制上昇されて、雨雲が発達したため)の影響で、東部や富士五湖、それに峡南地域や西部山間部では、発達した雨雲が掛かり、あちこちで24時間降水量が100㎜を超えて、峡南地区の南部では、200ミリを超す24時間降水量を観測しております。

この、県内東部や富士五湖、それに峡南地域や西部山間部を中心にした大雨は3日も続きますので、県内では、土砂災害や洪水などには引き続き厳重な警戒が必要です!

さらに3日は、台風12号が西日本を北上するのに伴って、県内では富士川沿いや南~南東方向へ開いた山の斜面にあたる地域を中心にして、南~南東風が強まってきそうです。この点も、充分に注意してください。


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