①2月12日21時の天気図 気象庁HPより引用
②2月12日21時の茨城県館野エマグラム図(※700hpaまでです) オハイオ州立HPより引用
③2月12日6時の天気図 気象庁HPより引用
昨日より、関東地方内陸や甲信地方で積雪の予報があり、山梨県内にも、峡南地域を除く殆どの地域に、12日夕方より、大雪・着雪注意報が出されていましたが、懸念されていた県内の降雪も13日明け方には止んでいます。
県内各地の13日9時までの24時間降雪量ですが
河口湖で 8cm
甲府で 2cm
となっております。
13日9時現在、山梨県内では、中央自動車道の都留IC~河口湖IC と、東部富士五湖道路全線の上下線で、チェーン装着規制がしかれているものの、他の交通機関には、目だった混乱はない様子です。
まずは、一安心 といったところでしょうが、県内を含む甲信越地域や隣接する関東地方周辺で大雪となりやすい気象条件ですが、
ⅰ:関東地方周辺の上空に強い寒気が流れ込んでいる
ⅱ:特に下層では、北海道東海上~三陸沖あたりから、関東平野に向かって寒気移流(おおむね北東風)がある
以上2点大きな条件となりますが、引用図②の茨城県館野のエマグラム図内の右端風向風速の鉛直方向分布状況より、関東や甲信越地域が降雨や降雪となり始めた頃の、12日21時のは、風向が、地表付近から上空200m付近では、風向は北~北東となっていますが、それより上側では、風向がおおむね南より風となっており、前記したⅱの条件を満たしていません。
このことで、関東地方や甲信地方では、大雪となりにくく、降雪量もそれほど多くならずに済んだわけです。
このように、本州の南海上を低気圧が東進する場合、関東平野で降雪となる条件(上空1500m付近で-3℃以下)ぎりぎりの気象条件の場合、関東平野周辺の下層に南~南東風が入って、寒気移流があまり強くならない場合、降雪となりにくくなります。
天気図上では、◆本州の東海上の低気圧とは別の気圧の谷が日本海あたりにある場合や、◆関東の東海上に高気圧の中心が解析されている場合 など、前記のように関東平野周辺の下層に南~南東風となって、関東平野周辺で降雪となりにくくなります!