令和3年12月28日(火)
息白し : 白 息
冬は空気が冷たいので吐く息が白く見える。
気温や天候に依ってはっきり見える時とそうでない時が在る。
犬や馬、時に寒冷地の丹頂鶴なども吐く息は白い。
真冬のこの時期、一歩外に出た途端に吐く息はまっ白い。
道行く人々の息が白く光る様に靡いて見える。
此の処に厳しい寒さを実感する。悴んだ手に白い息を吹きかけ
手を擦り合わせる。
厳しい寒気の中で息づいている温かな体温を改めて確かめられ
る瞬間である。
最近では「白息」という使いかたも見られるが、元来は大気が
冷えて息が急速に細かい水滴となって白く見える現象そのもの
を表す季語であると言われる。
コロナ過の中に在って、道行く人々の殆どがマスク付けて居り、
私の様に眼鏡をかけている人は、寒気に当たると直ぐに眼鏡が
曇ってしまう。其のたびに眼鏡を外し拭き取らねばならない。
曇り止めもあるが、忘れる事の方が多い。
逆に、出先から暖かいラーメン屋等でもこの現象に出くわす。
この一瞬、洩れ来る息の白さを感じ、あらためて外気の寒さに
震えて居る、、、、、。
今日の1句(俳人の名句)
白息のつづくかぎりの生身かな 渡辺 恭子