遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

火の番

2021-12-23 16:29:07 | 日記

令和3年12月23日(木)

火の番 : 火の用心

江戸の街の半分近くを消失する大火を経験した江戸では、火消の

消防組織と共に、辻々に番屋が置かれ不審者を見張り、火の用心

をした。

殊に火事の多い冬は、番屋の親父が町内を夜回りしながら太鼓や

拍子木を打って「火の用心」と呼んで歩いた。

現代では町内会等で詰所を造り、警護して回る地域もある。

寒い夜空に響く拍子木は、「寒柝」(かんたく)と呼ばれ、実に

印象的である。

我が町でも、毎年年末恒例の「町内巡回パトロール」を、学区の

消防団を中心に始まった。

区政協力委員等が消防団詰所に集まり、夜間に町内を巡回する。

詰所前で港消防署長の訓示を受けた後、分団に分かれ各町内を

巡回する。

先導の消防署広報車の後、警察官と消防団に町内メンバー等の

巡回が始まった。

広報車のアナウンスにより「火災予防の注意」を呼びかける為、

拍子木や「火の用心」の呼び声は無い。

何時も歩いて居り、町内を知り尽くしているが、闇夜の路地裏

やアパート等の集合住宅の駐輪場の隅等の暗さには驚かされる。

途中、不審者に出会うが(単なる酔っぱらい)気を付けてお帰

りを願う、、、。

小一時間で巡回を終え、詰所に戻り女性消防団員の方達から、

善哉を振るまわれ暖をとる、、、、。

 

殊に最近、放火等の不審火による火災が多発している。

以前の放火の模倣犯に依る火災も多いようである。

犠牲者も多く、凶悪で悲惨な光景はとても居た堪れない。

冬場は空気も乾燥し、ボヤが大火となり痛ましい犠牲者が

増えている。 

くれぐれも、、、、、、「火の用心」

 

今日の1句

路地裏に寒柝響く闇夜かな   ヤギ爺

※ 寒柝:かんたく、冬の夜空に打ち鳴らす拍子木の音