遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

ハロウイン

2019-10-31 16:56:26 | 日記
令和元年10月31日(木)

ハロウインの日

今日10月31日は、ハロウインの日。
ハロウインは、キリスト教の諸聖人に祈りを
捧げる「万聖節」の前夜祭。
収穫を祝い、先祖の霊を迎え、悪霊を払う
お祭りで、日本の盆の行事の様である。

ハロウインの起源は、古代のケルト民族の
「サウイン祭」が起源と言われる。
先祖の霊と共に悪霊がやってきて、作物に悪
影響や、子供をさらう等が起こり、悪霊を払う
為に、仮面を被り、仮想をして魔除けの行事を
行った。
最近では、宗教的な意味合いが薄れ、大人や
子供が仮想をして楽しむイベントとなった。

日本では、東京渋谷を代表とするように、日本
各地でイベントが行われ、若者達が様々な仮想
をし、中には脱線(羽目を外し)、街や路上を
占拠して暴れまわり問題となっている、、、。


我が家ではハロウインとは全く関係なく、、
それでも何となく、カボチャにこだわり、、
クッキーやカボチャタルトを食べて、夕餉には
カボチャの煮物などが、、、、、。



今日の1句

ハロウインに南瓜づくしとはならじ    ヤギ爺



緒方貞子さんの死

2019-10-30 15:28:42 | 日記
令和元年10月30日(水)

元国連難民高等弁務官、緒方貞子さん死去

(中日新聞より)

日本人初の国連難民高等弁務官として、難民支援
に貢献されて来た、JICA(国際協力機構)の
初代理事長、緒方貞子さんが10月22日に亡く
なられた。

緒方貞子さんは、1927年(昭和2年)外交官
の長女として東京に生まれ、幼少期を米国を始め
諸外国で過ごす。
その後、日本の聖心女子大学英文科を卒業、米国
バークレイ校大学院で博士号を取得される。
1976年日本人初の女性国連公使となり、国連
人権委員会の日本政府代表となる。
1991年、国連難民高等弁務官に就任され、
2000年末まで任務された。
この間、組織のトップで在りながら「現地主義」
を貫き、世界各地を訪れ、イラク、ルワンダ、
クルド等の難民支援を行う。国を逃れた人々だけ
ではなく、自分の国内に留まり難民生活を送る人
達の救済にあたる、、、、、。


退任後、2003年「国際協力機構」の初代理事
長に就任し、世界40カ国以上の発展途上国支援
を行う。


2003年、「文化勲章」を受賞。
常に、現地を訪れ、自分の眼で確かめて難民問題
を実践された。
海外でも多くの感謝する声が在り「日本の小さな
5フィート(150cm)の巨人」と称えられた。

緒方さんは国連難民高等弁務官の時、難民問題に
関するインタビューを受け、日本の対応について
「日本は戦後の廃墟の中から立ち直り、経済大国と
なったが、難民の受入れに消極的な日本の対応は
人間らしい思いやりがない」と厳しく批判された。
その中で、
①日本は世界の実態を知らなすぎる。世界には
家を追われ、命の危険にさらされる人が大勢いる。
世界には8億もの、満足に食事を取れぬ人がいる。

②日本人さえ良ければいいと言う心性がある。
世界は、国も人も深く繋がっている。日本の安全
は、世界と切り離して成立する事は出来ない。
自分達の安心、安全に固執し過ぎている。

③日本人は損得勘定を考えすぎる。
人々の人権や道義を重んじるより、日本人は損得
を先に考える。

このインタビューによるメッセージを英語で世界
に発信し、自ずから日本人の言動のイメージを
変えたと、世界のメデイアは伝えた、、、、。

何もかもアメリカに盲目的に追従する日本政府、
トランプ大統領の出現以来、世界中に難民を排斥
する運動が起き、世界中に紛争の火種を蒔き散ら
し、自分からは手出しせず戦争をさせ其処から
も利益を得る手立てをする、トランプ政権、、。
世界中に貧困層を増やし、ほんの一握りが利益
を吸い上げる。
富裕層の利潤の半分を、拠出すれば世界中の難民
を救えます、、、、。


今日の1句

爽やかな足跡遺(のこ)す別れかな    ヤギ爺

八千草薫さん死去

2019-10-29 16:19:02 | 映画
令和元年10月29日(火)

八千草薫さんの逝去

10月24日、女優の八千草薫さんが膵臓癌で
亡くなられた。  88歳であった。

大女優でありながら、常に清楚なイメージが在り
お淑やかで何時までも(その年相応の)美しさ。
優しい母親像の役柄保ち続けた女優は、他に類を
みない。


1931年1月6日、大阪生
1947年 宝塚歌劇団に入団、清純派娘役

1951年 在団中、「宝塚夫人」で映画デヴュー
1954年 映画「宮本武蔵」、お通役



1956年 日伊合作映画「蝶々夫人」主演
1957年 宝塚歌劇団を退団
1957年 映画「雪国」、駒子の妹葉子役
1972年 映画「男はつらいよ、寅次郎夢枕」
      幼馴染のマドンナ役
2005年 映画「デイア・ドクター」出演
2015年 映画「ゆずり葉の頃」主演

テレビドラマ
1977年 「岸辺のアルバム」主演
2003年 「阿修羅のごとく」次女役


2019年 「やすらぎの刻」主演、途中病気辞退

八千草薫さんの映画での印象、思い出は正直あまり
無い。 私が小学生の頃、「宮本武蔵」を見たが、
武蔵(三船敏郎)と小次郎(鶴田浩二)の決闘に
目が行き、お通(八千草薫)の美しさ等、全く眼中
になかった。
「雪国」は後日(再上映)見たが、芸者駒子(岸
恵子)と池辺良の逢瀬が中心で、妹葉子(八千草薫)
の印象はなかった。
「男はつらいよ、寅次郎夢枕」では幼馴染のマドンナ
役(当時41歳の八千草薫)は溌溂として美しく、
生き生きと働く、とても輝いていた。


八千草薫さんが新境地を開かれたのはテレビドラマ
「岸辺のアルバム」は、1974年の多摩川水害を
背景にした、社会派のドラマである。
多摩川沿いの新興住宅地に住み、平穏に暮らしていた
家族が、壊れて行く、、、


或る日、目の前に現れた男に誘われ、ラブホテルへ、
その姿を息子に見られ追及される、、、
夫は風俗営業で働く女性を(東南アジアから)斡旋
するバイヤー、、 長女は或る日レイプされ、、、
平和な家庭(マイホームが)壊れていく、、、、
折しも、多摩川を襲った大水害で、自宅が川の中へ
ながされ、、、 家庭崩壊、、、、
このシーンは、実際に堤防が決壊し、住宅が流失し
ていく、報道の映像が使用されていた。
この生生しい画面は、最近相次いで起きる水害に
ダブらせ、痛々しく目に焼き付いて離れない。
当時、八千草薫さん(48歳)適齢の年代、、
TV大賞主演女優賞を、テレビドラマ史に残る名作
となった。
他にも向田邦子ドラマ「阿修羅のごとく」でも好演、
単にお淑やかな美人女優ではなく、年を重ねる毎、
素晴らしい演技、個性も見せられている。
晩年の映画「ゆずり葉の頃」主演は秀作、ご自身
でも大変満足されていた様である。

旭日小授章の受賞


今日の1句

淑やかに惜しまれつ逝く秋の暮れ     ヤギ爺









とうがらし

2019-10-28 11:01:57 | 日記
令和元年10月28日(月)

蕎麦と唐辛子

中日新聞日曜版に「蕎麦と唐辛子のいい関係」
という特集記事が在った。



唐辛子は熱帯アメリカ差、ナス科の植物
日本へはポルトガル人が移入。

また、秀吉が朝鮮出兵した折りに齎した、
南蛮より入って来た等の諸説が在る。
当初は学者たちの観賞用として、、、その後
漢方好きの徳川家康の影響が在り、その頃に、
薬用として使用する様になった。
本薬草学者の貝原益軒が、薬としての効能を
認め、薬用として使用される様になった。

江戸時代、蕎麦が江戸市中に人気となり、
立ち食いの屋台から、庶民のファーストフード
として広まる。
蕎麦は当初、つゆに浸けて食べるものだったが
後に、せっかちな江戸っ子は「いちいち浸けて
食べるのは面倒くせい、、」と、傍に冷たい
つゆを掛けて食べる「ぶっかけ蕎麦」が広まり
寒い時期には茹でた傍に熱いつゆをかける「かけ
蕎麦が流行りだした。

寛永2年(1625年)江戸日本橋薬研堀に、
漢方薬を扱う薬問屋が多く在る中、薬種問屋
からしや」の中島徳右エ門が漢方薬からヒント
を得て、「七味唐辛子」を考案した。
薬味「七色とうがらし」とよばれた。

江戸中期になると「七味唐辛子」を薬味として
「ぶっかけ蕎麦」「かけ蕎麦」を食べる様に
なり、七味をかけて一気に食べる、、、これが
江戸庶民の間で大流行した。
七味をかけて汗をかき、活力が増す、風邪を引か
ないと言われる。

蕎麦にはビタミンB1,ルチンが豊富、唐辛子
にはビタミンC,Eとβカロチン、カプサイシン
が豊富。蕎麦と唐辛子の相乗効果である・
(中日新聞日曜版蕎 より引用)


今日の1句

麺すするはからずも手に唐辛子    ヤギ爺


2019-10-27 16:09:03 | 日記
令和元年10月27日(日)

柿 : 甘柿、渋柿

柿が秋の代表的な物とみなされる様になった
のは、柿が俳諧に於いてよく詠まれる様に
なって以来の事。 江戸の頃より俳人の、

松尾芭蕉の「里古りて柿の木持たぬ家もなし
広瀬惟然の「別るるや柿喰らひながら坂の上
近代においては、柿が大好きであった、
正岡子規の「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺
等、これらにより、柿は俳諧、俳句に依って
秋の美として定着したと言ってよい。
、、、、、、、、、、、、、、、、、中略、

柿は昔、女性の象徴であり、嫁いで行くに
あたり、実家から柿木を持参して接ぐ風習が
あった。やがてその嫁が生涯を終えると、
大きくなった柿木を、火葬する時の薪やお骨
を拾う時の箸にされたようだ、、。



(坪内稔典、新日本大歳時記より、引用)

毎年この時期、岐阜県有数のブランド柿
「天下富舞」の初競りが話題となる。

10月25日、名古屋市中央卸売市場北
部市場(愛知県豊山)で行われた、柿の
初競りで、最高等級の「天下人」が2個
で75万円(税抜き)で落札された。
今年もまた、柿の最高値を記録した。
昨年、一昨年は2個54万円であった。
早速、名古屋のデパートの店頭に並び、
2個で75万6千円の値段が、、、、

「天下富舞」は2015年に岐阜県が開発
した新品種「ねおスイート」のうち、特に
糖度が高く、大きな実に付けられるブラン
ド名で、地元の英傑「織田信長」が掲げた
「天下布武」にちなんだ名前の様である。

今年の「天下人」は1個380g、糖度は
25度以上、(普通の柿は糖度15位)
「シャキシャキとした食感と甘味のバラン
スが素晴らしい、、」との事である。
それにしても、1個あたり37万8千円?
超、高値、何方が買うの、、、、?
今流行りの4k8kテレビ、私の何カ月分
の食費、、
世界中に溢れる、難民、飢餓に苦しむ子等
を思うとき、空しく、呆れて物が言えぬ?

これは1個200円の柿です。


今日の1句(俳人の名句)

よろよろと棹がのぼりて柿挟む   高浜 虚子