遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

木の実

2020-09-30 16:29:29 | 日記

令和2年9月30日(水)

木の実 : きのみ、このみ

団栗の名で呼ばれるブナ科の植物の橡(くぬぎ)、楢(なら)

柏、樫(かし)、榎、榧(かや)、椎(しい)、椿(つばき)

無患子(むくろじ)、櫨(はぜ、)胡桃(くるみ)栃(とち)

杉、栗など、大小様々な秋に結実して落ちる木の実の総称。

ウラジロガシの木

山茶花の実

 

楠の実

泰山木の実

ギンナン

椎の実

 

普通には果樹は含まない。

これらのみは、秋に熟して自然に落ちる。

「木のみ」は俳人、富安風声の有名の句がある

よろこべばしきりに落ちる木の実かな

俳人の高浜虚子は「俳句読本」の中で、この句について

「この句は木に情を持たせた句であって、人が喜んで居ると

木はその喜びの感情を受けて頻りに木の実を零す」と讃えて

いる。

ドングリ

木の実は、童心を誘うもので、木の実を一杯拾い集めるのを

競い合ったり、団栗に軸を通して「木のみゴマ」を作って、

遊んだりした子供の頃を思い出させてくれる。

この処、下の公園に親子連れが来て木の実を探して居る。

この公園には木は少なく、亦、実のなる木も余り見かけぬ。

偶々、居合わせて「直ぐ近くに、ピーナッツの工場が在り

其処のフェンス沿いに橡(クヌギ)の木が在ります、、、

 

道路沿いにも一杯落ちてますヨ、、」と親子に告げると、

直ぐに子供が駆けだそうとする。 慌てて子の親が静止し

して「有難う、早速行ってみます」と公園を出る、、、、

少年の頃を思い出し、思わず笑みが零れる、、、、、

 

今日の1句

少年のポケット弾む木の実かな    ヤギ爺


竹の春

2020-09-29 16:19:28 | 日記

令和2年9月29日(火)

竹の春

竹はイネ科タケ亜科の多年生常緑木本の総称で、

タケ群とササ群に大別される。

茎は木質化、隆起した節があり地上茎、地下茎に

分かれる。地上茎は直立し多くは中空で、地下茎は

節部から根及び地上茎を生じる。これが筍である。

葉は狭長扁平で先端が尖り短柄。

真竹は、約120年を周期とし、稲穂状の花を付け

後、多くは枯死すると言われる。

竹は春から夏にかけてが繫殖の季節で、地下の根茎

から若芽がでる。

これが「筍」(たけのこ)である。

竹の子は地上に出て2,3カ月で一本の竹に急成長

する。

従って筍掘りは旬の内にどんどん掘り起こし、これ

を放置すれば、見る間に真竹として成長し、竹藪化

し、翌年に筍を掘り起こす事ができない。

シーズンの終わりになると、大きくなり過ぎた筍を

よく頂くのも判る様な気がする、、、、、

この頃になると、親竹は衰えて黄葉、落葉する。

秋になると若竹(竹の子の成長したもの)が成長して

親竹も青々と枝葉を茂らせる。

これを「竹の春」という。(俳句では秋の季語)

「俳諧歳時記栞草」(藍亭青藍)によると、

「竹は八月を以って春とす」と在る。

一宮市に住む娘の家の裏手に、小さな竹藪がある。

娘夫婦がこの地に家を建て移り住んだ頃、竹藪の

地主さんが、掘り立ての筍を持って見えた。

その後、このお方がなくなり、暫く竹藪は手付かず

荒れ放題であった、、、その後竹藪の手入れをされ

基の様に颯爽とした竹藪が広がる。

春先、小鳥たちが次々訪れ、囀り、、、夏から秋に

かけ、青々とした真竹となり成長していく、、

丁度今頃、娘の家の裏手の竹藪がザワザワと、、、、

 

今日の1句

裏山に一叢竹の春迎へ     ヤギ爺


大相撲秋場所

2020-09-28 16:20:24 | 日記

令和2年9月28日(月)

大相撲秋場所、正代優勝

大相撲秋場所は、昨日(9月27日)千秋楽を迎へ、

関脇の「正代」が、新入幕の「翔猿」(とびざる)を

土俵際、突き落しで破り、13勝2敗で初優勝した。

噛みしめる正代、悔しがる翔猿

 

熊本県出身力士の幕内優勝は初めての事。

コロナ禍の今場所、初日から両横綱(白鵬、鶴竜)が

休場し、合せて12人が休場する異例の事態の中で、

場所を盛り上げたのは、正代、と猿翔の二人、

今年に入り2度の優勝の機会を逃した関脇の正代と、

新入幕ながら、小さな身体で土俵一杯、縦横無尽に

その名の通り動き(飛び)周り、男前も在って館内を

大いに沸かせた。その動きは「格闘技」の様で、終わ

った後のあの笑顔は、女性ファンがまた増える、、、、

正代 直也(本名)

平成3年11月5日生(28歳)、熊本県宇土市出身

身長:184cm、体重:170kg

小学校1年の頃、宇土市少年相撲クラブの監督に見出さ

れ、小学5年で全国わんぱく相撲全国大会出場。

中学2年、全国大会の優勝メンバーとなる。

熊本農業高校3年の時、国体相撲少年の部で優勝。

東京農業大学2年で学生横綱となる。3年の時に

遠藤(現、幕内力士)に破れ、アマチュア横綱を逃す。

大学4年の時に教員実習に行き、2週間で10kgも

体重を減らし「自分は先生に向かない」と感じた。

農大相撲部恒例の「時津風部屋との合同合宿」に参加、

プロの相撲の世界を知る。

時津風部屋入門

 

時津風部屋に入門し、2014年春場所初土俵

(大学3年の時、幕下15枚目格付出しの資格得る機会

が在ったが、大学卒業を優先するため、資格失効した)

そのため、前相撲スタートとなる。

序の口で7戦全勝。 2015年1月場所、7戦全勝で

幕下優勝、同年9月場所で新十両に昇進。

この時に四股名変更の話があるが時津風親方は「正代は

いい名前、おかしくない」と、この名前を四股名とした。

この頃正代は「若し、後3年で関取にならなかったら、

引退して第二の人生を」と話していたという、、、

十両昇進時のインタビューで「十両で対戦したい相手は」

に、「誰とも当たりたくない」と答え、外観とは裏腹に

消極的な受け答えに「超ネガテイブ」と話題に、、、、

十両昇進の9月は11勝4敗、11月場所13勝2敗で

十両優勝を果たした。

2016年1月に新入幕、初土俵から11場所での入幕

は史上3番目のスピード出世である。この場所10勝をし、

敢闘賞初受賞。

2017年1月、新関脇となるが上位との対戦が続き苦戦

ある親方は「腰高の立会を相手に読まれている」と指摘

その後は、三役を行ったり来たりと好不調の波が、、、

今年(2020年)1月場所、12勝1敗で迎えた14日

目に、好調の徳勝龍(幕尻)との対戦が組まれて敗れる。

千秋楽に徳勝龍が大関貴景勝に勝ち優勝した。

正代は13勝2敗で優勝を逃がすた。

3月場所は8勝7敗だったが、横綱白鵬に勝った。

そしてこの9月場所、10勝2敗で両大関と対戦して、

貴景勝、朝乃山を圧倒的な強さで破り、千秋楽に今場所

絶好調の新入幕「翔猿」(11勝3敗)と対戦した。

立会から翔猿に両差しとなられ押し込まれるが体を交わし

寄るも、上手く翔猿にいなされ、再び両差しを許して

土俵際迄寄られ、辛うじて突き落して勝星、、、、

初優勝を果たした。

優勝に沸く、地元(熊本県、宇土市)

 

表彰式では、感無量で涙する、、、、、。

感無量の正代

 

 

敢闘賞の翔猿

 

次の場所では大関昇進が確実視されている正代。

上位陣(横綱、大関)が精彩を欠く中で、正代、翔猿の

二人の溌溂とした相撲で、土俵を沸かせて欲しい、、、

※画像は、NHK-TVのニュース、サンデイスポーツから引用

 

今日の1句

秋場所に翔る早技男前     ヤギ爺


稲 穂

2020-09-27 15:40:52 | 日記

令和2年9月27日(日)

稲 : 稲 穂

イネ科の一年生植物 熱帯アジア原産、草丈60cm程

季語としては、穂を出して黄金色に輝く秋の稲をいう。

日本での稲作は古く、縄文時代の後期に始まったと言

われ、長い時間の経過の中で、日本人の精神文化の形

成に大きな影響を与え続けてきた。

日本の気候風土に適しているため、古くから栽培された

日本の主要作物である。

花の後に結ぶ穀の成果が米であり、日本は勿論アジア

や世界の熱帯、亜熱帯地域で栽培され、主食となる。

水稲と陸稲の栽培があり、早稲、中稲、晩稲に別れ、

澱粉の性質により、「粳米」(うるちまい) 糯米」

「もちまい」に分けられる。

春に籾を撒き、夏に田植え・除草を行い、秋に出穂し

て実り、収穫される。

季語で「稲」という場合、青田稲ではなく、葉や穂が

黄色くなって稲刈りが出来る様に実ったものをいう。

北海道や東北地方、関東地方等では稲刈りが始まって

いるが、この地方(愛知、岐阜等)では10月上旬頃

からで、そろそろ稲穂も黄金色に実り稲刈りの準備が

始まる。

昨年の今頃、所用で岐阜(美濃)へ出かけた折りに

もう、稲刈りに出くわしたが、、、、

今年は、未だこれからとの事。(知人からの電話)

新米の楽しめる季節もう直ぐである、、、、、、

 

今日の1句

やはらかき光り溢るる稲穂かな    ヤギ爺


さつま芋

2020-09-26 16:25:42 | 日記

令和2年9月26日(土)

さつま芋 : 甘 藷

ヒルガオ科の多年生、植物 中南米原産

我国へは中国から宮古島へ入り、琉球から薩摩(鹿児島県)

に伝わった。江戸の享保年間に、青木昆陽が普及させた。

畑に植えられた甘藷の苗は、夏の間に蔓が伸び葉が地面を

這うようになると地下の塊根も太り、初秋から掘り起こし

が始まる。 肥大した根が食用となる。

塊根は食用の他、酒類、アルコール、澱粉等の原料となる。

亦、蔓と伴に葉は家畜の飼料となる。

サツマイモには異称も多く、カライモ、リュウキュウイモ、

トウイモ、アメリカイモ等といわれる。

 

朝、スーパーへ買い物に行き、店先に「鬼まんじゅう」を

見つけ、早速買って帰る。 カミさんの大好物だ。

毎年、さつま芋が出始める(今では年中在るか?)季節、

カミさんは「自家製鬼まんじゅう」を作る。

さつま芋を1cm程の角きりにして、薄力粉に砂糖を

加え溶いた物を蒸し上げる(レンジ使用)

カミさん手製の鬼まんじゅう

 

今年は、膝痛で病院通いが当分続き、出来そうもないので

市販の物を、、、、、

 

鬼まんじゅう : 芋まんじゅう

薄力粉(上新粉)に砂糖を加えた生地に、1cm程に角切

りした薩摩芋を加えて固めたものを蒸した和菓子。

主に愛知県を中心に東海地方に多い。

普通の饅頭は、生地の中に餡(具)が纏まって入っている

が、鬼饅頭は薩摩芋(角切り)が生地と一緒に混ぜて在り、

饅頭の表面にも芋の角切りが見えている。

一般の饅頭より生地に粘りがあり、表面につやがある。

名前の由来は、芋の角切りが表面にゴリゴリ見え、鬼の金

棒の様に見えた。 亦、戦前・戦中の頃は粉の質も悪くて

饅頭の色が黒ずんで、鬼の不気味さから鬼饅頭とも、、、

今でも愛知県の和菓子店では、この季節になると店頭に

鬼まんじゅうが並ぶようになる。

 

私の子供達が小学生の頃、町内行事で「芋掘り」に行った

事が在った。町内役員の知人の農家で「芋掘りをさせて

くれる」との事で、早速子供会とその父兄が各々の車で

農家へ向かった。

あらかじめ農家の方が、少し掘り起こして居り、手順や

芋の説明が在った。子供達は初めての体験に大ハシャギ

半日、農家でお世話になり、帰りに沢山の薩摩芋を頂く。

夜、焼肉パーテー、、、今も忘れぬ思いである。

 

今日の1句

ホッコリと茶を流しつつ芋を喰ふ     ヤギ爺