goo blog サービス終了のお知らせ 

フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

カテゴリーの説明

カテゴリーは居住地によって分けています

あれー?犬養首相の写真がなぜここに?

2011年12月02日 | ブルターニュ

ケレンマの海岸はやはり第二次世界大戦中にドイツ軍が使用したコンクリートのトーチカのようなものが残っていた。

 

 

 

それはさておき、ずっと昔、パトリックの先祖が海に岸を囲むように石を積み上げ堤防を作り、そこに自然の力で砂がたまるようにして陸地を造成したそうだ。

 

 

巨石もある。

 

 

これは左を向いている何かに見える。

 

 

何かのしるしだろう。十字架のようなものが刻まれていた。

 

 

壮大な話であるが、彼らここに住み着き、親戚が徐々に増え、このあたり一帯に一族が住んで村を形成しているそうだ。 

 

家に帰ると有る一枚の古い写真が何気なく飾ってあった。よく見ると日本の犬養 首相(いぬかいたかし昭和67年)が写っている。

「これなに?」と聞いてみると、実は奥さんのマルゴのお祖父さんが駐日フランス大使だったとのこと。

その後中国駐在の大使もされたとのことだった。

 

これには驚いた。

 

お祖母さんのことに触れた当時の日本の新聞記事もあった。

写真にはお祖父さんもお祖母さんも写っていて、周りの日本人は恭しくお辞儀をしている。そしてひげの特徴のある犬養 首相が二人を見送っているというような構図であった。

 

さらにご主人のパトリックが言うには、マルゴは元貴族の家系らしい。

それにしてもマルゴはハイソな人にありがちな付き合いにくさと言うか、上からの目線などまったくない人だ。

 

そのことに改めて驚いた。本物のマダムとはこういう人のことを言うのかもしれない。

 

夕食はマルゴの手料理で、キッシュなど軽めの物で、私の少々くたびれてきたおなかの具合に配慮したものだった。

 

 

 

 

 

彼等夫妻と奈良で初めて会ってから、2年の歳月がたったのだ。まだ2年前はこの家に住むことだけ決まっていたが、すぐ住めるような状態ではなく、少しずつ手を入れてきたようだった。

 

パリ生まれのマルゴを説得して、パトリックの故郷ケレンマに住むことに決めたのだった。

こうして、はるばるやってきたケレンマの第1は終わろうとしている。

 

 

このボタンをぽちっとお願いします⇒ にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ


金閣寺を袖にして!?

2011年12月01日 | ブルターニュ

昼食後、奈良公園や氷室神社を見て、東大寺に着いた。

 

 

まずは鹿せんべいだ。

殆どのフランス人はせんべいをねだる鹿にかみつかれても、これが本当に好きなのだ。一様に子供みたいに喜んでくれる。

 

そして、大仏殿の中では、よほど並んでいない限り、柱くぐりを楽しむことにしている。

まずは私がお手本を見せる。

これには何人か躊躇する人や、躊躇しつつもやってみる人、駄目だとわかっていてもチャレンジする人など、いろいろだが、

この二人はすぐに「やってみる」だった。

 

それもそのはず、この彼ら、スカイダイビングやバンジージャンプも大好きなんだそうで、好奇心旺盛だ。

体型も難なく通りそうではあったが、ご主人のガンツ・ジュニア(とニックネームをつけた)が、簡単に抜ける。

ローランスも続けて、するすると抜け、にっこりポーズ!!

 

そして、二月堂から春日大社へ。

途中に寄った刃物やさんで、彼女は、お土産を探していた。

生け花を習っているお母さんのためにと、花ばさみにネームを入れてもらうよう頼んだ。

お母さんの喜ぶ顔が浮かぶようなナイスセレクトに感心した。

 

自然が大好きな二人であるが、驚いたことに、彼らは、京都観光で金閣寺を見なかったそうだ。

そう言う人もいるのだ、価値観はそれぞれだと改めて感じた。

どこへ行ったかと言うと、嵐山や、植物園だそうだ。

パリに行ってエッフェル塔を見ないで帰るようなものかもしれないが、そういうこともありだ。

 

帰宅後、生魚が大好きだと言う彼らには手巻きずしを食べてもらうことにした。

これが気に入ったとかで、帰国後早速作ったそうだ。さらに巻きずしも素晴らしい出来栄えだった。

 

彼らは、この旅行でお弁当と言うものにも興味を持ち、お弁当箱を買い、帰国後お弁当を持って仕事に行ったりもしているそうだ。

鰹節にも興味を持っていた。

 

聞けば、パパ・ガンツも料理が得意だそうで、日本料理が好きだという。

そういえば、アルザスを訪ねたとき、日本料理の本があって、びっくりしたものだ。

 

フランス人でも、文化に興味を持つ人、建物、歴史などさまざまであるが、とりわけ彼らは日本の自然と食に魅せられたようであった。

 

彼らはブルターニュの南のナントと言うところに住んでいる。

ボルドーへいつか行くときに、立ち寄れるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

このボタンをぽちっとお願いします⇒ にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ


水道橋?おっとこれは鉄道橋!

2011年11月30日 | ブルターニュ

ジェラールの車で、ブルターニュの西の方の街モルレーに向け出発した。2時間くらい走っただろうかやがてそのモルレーに着いた。

 

モルレーに着くとまず最初に目に入ったのは、まるで世界遺産のポンデュガールと同じような水道橋のようなものだった。実はこれは鉄道橋だそうで、一番上は汽車が走り、真ん中は人が歩くようになっているらしい。

 

 

 

 

それから街を散策したが、木組みの古い家がちらほらとみられる。2階が少しせり出し3階2階よりまた少しせり出していると言った形の建物だった。

 

 

 

 

ひと通り散策も終わるといよいよジェラールとお別れだ。次の訪問予定のモルレーから少し離れた海沿いの村「ケレンマ」に住むマルゴとパトリックの家なのだが、待ち合わせの場所にパトリックが来ていてくれる手はずだった。

 

やはりパトリックは待っていてくれた。こういう時、迎えに来てくれたパトリックに久しぶりに会う喜びと、ジェラールと別れる寂しさが交差する。

 

ジェラールの気持ちを思うとパトリックに会った喜びは抑えなければならない。

ことにジェラールは傷心の時なのだ。帰るともうカトリーヌのいない、愛犬の「ベップ」のみの家が待っているだけだ。

 

そしてジェラールは車で走り去った。大変な時期だったのに、歓迎し、よく面倒を見てくれたと改めて感謝した。

 

今度はパトリックの車で小一時間走り、ケレンマに着いた。その敷地の広いことに驚いた。送ってくれた写真の通り建物は長く、庭もとても広い。奥さんのマルゴが昼御飯を用意して待っていてくれた。

 

 

庭で昼食をとった。ここにもまだ生後5歳くらいの「カネル(シナモンと言う意味)」と言う犬がいた。若いので元気に走り回っている。3歳くらいの時はもっとすばしっこく、ウサギを追いかけて捕まえていたそうだが、最近大きくなり、ちょっとウサギに追いつかなくなったそうだ。

 

 

 

昼食を終えると海岸の方へ散歩に出かけた。

 

このボタンをぽちっとお願いします⇒ にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ

 

 


蛙の子は蛙・ガンツジュニア

2011年11月29日 | ブルターニュ

JR奈良駅で待ち合わせ時間に行ってみると、もう二人は来ていた。

 

もちろん会うのは初めてだが、写真を送ってきてくれていたので、すぐにわかった。

思ったより、二人とも小柄である。そして特に新妻・ローランスは、日本人にも見えるような感じである。

事実、九州でも日本人と間違われ、日本語で何度か話しかけられることがあったらしい。

 

この彼女が、「屋久島行きたい!!」と言ったのか?しかし全然わがままそうにも見えないし、むしろ気だての良さそうな可愛い子だった。

押しの強さに負けたと言うよりは、この可愛い彼女の願いを聞いてあげたくなったと思うのが自然であった。

 

彼らは自然派で、Tシャツにスラックスで軽装であったが、彼女は首に真珠のネックレスをしていた。

そこで「日本で買ってもらったの?」と尋ねると、「おばあちゃんのものなんです。」と嬉しそうに答えた。

そう、フランス人は本当にこうして物を大事にし、受け継いでいくのである

もうこれだけでも、好感度大だ。

 

まずは食事と、釜めしやに行くことにした。

食事も日本食を何でも食べると言う。九州の民宿で出されたお魚は特においしかったと、写真を見せてくれた。

もちろん、この日の昼食も、煮ものを含めて、完食だった。

 

「九州では、英語も通じなくて困ったのでは?」と聞くと、「そうなんだ。まず空港についてレンタカーを借りるため、英語で話が出来る人を探すところから大変だった」そうだ。

しかし、それでもちゃんと心が通じ、人々はほんとに親切で温かったと、大層喜んでいる。

 

不思議と、二人とも初めて会ったような気がしないくらい、一緒にいても気を遣わないで済むとても楽な子たちであった。

アルザスの友人の息子ティエリは、その両親を彷彿させる心優しい子であるが、さすがにその彼の選んだ彼女もまた然りであった。

そういえば、プロヴァンスのB&Bでお別れの日、おばあちゃんが「孫が結婚するのよ」と、早口で私に話しかけてきたっけ!!この二人のことだったのだ!!

 

さて、お腹もいっぱいになったので、奈良公園を抜けながら、東大寺へ向かうことにした

 


これぞ本場のガレット!!!

2011年11月26日 | ブルターニュ

今度は右の方へ出かけた。そこも高台になっていて、別荘が沢山並んでいるところであった。

 

 

 

 

 

 

 

どの家も住んでみたいような楽しそうな綺麗な家ばかりだった。

中に一軒売りに出ているところがあり、そこは中を見学させてもらった。 

一番上の屋根裏部屋に当たるところまで見せてもらった。天井が屋根にそって斜めになっていた。

こう言うのは最上階にはよくあるが、いかにもヨーロッパ的だなと思う。

 

         

 

 

実際は相当高額で、おいそれと買えるものではないけれど、見て回るだけでも楽しかった。

 

そしてアパルトマンに帰ると、ジェラールが夕食にガレットを焼いてくれた。美味しいから三枚くらいは食べたと思う。ハムとチーズと卵が入ったもの二枚と甘い物はデザート用に一枚だった。

フライパンでなく専用の焼く道具があった。関西で言うと、家庭にタコ焼き機があるような感覚でなのだろうか。ブルトン人・ジェラールが得意の郷土料理だ。

 

 

 

 

夕食が終るとジャクリーヌとフィリップはレンヌへ帰って行った。

 

 

明日は当地ともお別れし、ブルターニュの中でもさらに西の「モルレー」に行くことになる。ジェラールが車で送ってくれる予定だ。

 

傷心の彼は、耐えて良く面倒を見てくれた。大変な時に来たのだけれど、彼等の別れは数ヶ月前から始まっていた。だから、私が行ったことが最後の踏切をする契機になったかもしれないが、何時かやって来ることだった。

そして私に関わることで、彼は少し気を紛らわせることもできたに違いない。

 

夕方愛犬の「ベップ(別府温泉由来)」もベッドに入り寝支度をした。心なしか「ベップ」もさびしそうに見えた。

 

 

しかし翌朝、朝食時このベップは「おこぼれ頂だい!」に懸命で、テーブル脇ですごいジャンプを見せてくれた。

 

 

 

 

 

色々あったけれど「サンケイよ。カトリーヌとともにさようなら!」切ない気持で後にしたのだった

このボタンをぽちっとお願いします⇒ にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ

 


ランキング

人気ブログランキングへ 人気ブログランキングへ ランキングに参加しています。 よろしければ、クリックお願いします

レシピ