ドーナツ畑の風に吹かれて

おかわり自由のコーヒーを飲みながら、廻る季節をながめて、おもったこと。

心は曇天。雨、は、降らない程度。

2005-06-08 00:35:22 | 日記
 某取次ぎの一次面接に行く。前回の大失敗を踏まえ、とにかく「落ち着いてしゃべれよ! きちんとしゃべれよ!」というごく基本的なスローガンをかかげる。面接官のなごやかな雰囲気にも助けられて、半分くらいは目的達成できた感。ただ、やっぱり理論的にしゃべれないというか、どんなに話すポイントを頭の中でまとめておいても、質問されると咄嗟に答えを組み立てられずに、だらだらと長くしゃべってしまう。しゃべってて自分でうんざりするのだから、面接官の人はもっとうんざりしちゃうだろう。ああ、直らないなぁ……。

 教育実習の担当の先生に指示を仰ぎに行く。実習案まだちゃんとできてないし、かなりビビりながら行ったのだけど、先生は範囲のとこの教師用アンチョコくれただけ。授業やる前にいろいろ考えても仕方ないからとりあえずやってみてよ、で終わってから話し合おう、とのこと。なんともにんとも頼もしいお言葉。でも、なんか、気が楽になった、というか、構えすぎだったかな、とおもった。失敗したら殺されるというわけでもなし、不採用通知を食らうわけでもない、教師になるつもりも当てもなし、意味がないと言えばそれまでだけど、まあ大した義務も責任もない実習で、資格さえくれればいいんだから、気楽にやろう。できる限りのことをやれば、いいんだ。
 どうも、失敗を恐れすぎる傾向がある。人に弱みを見せるのが極端にイヤで、だから、出来ないことはやらない勝てない勝負はしない、というスタンスが出来上がってしまった。完璧主義と言えば聞こえはいいかもしれないが、出来なそうなことは最初から勝負を投げてしまうのだから、かっこ悪いことこのうえない。テリトリーからちょっとでも外に出なければいけないことがあると、必要以上のプレッシャーを感じてしまう。教育実習ごときに超ビビる。失敗は許されない、完璧にやらなきゃ! と勝手に追い詰まって、結局逃げることばかり考える。でも、別にわたしの失敗なんてみんなどうでもいいとおもってるんだよね。とにかく出来るだけのことをやって、よいところもダメなところも全部人に見てもらって、それで意見もらう方が、失敗を恐れて何もしないよりよほど有意義だ。と頭ではわかっている。最近は身に染みてる。そう感じる。教育実習だって、小説を書くことだって、完璧を目指す必要はぜんぜんないのだ。成長すれば、それでよいのだ。今は出来ないことがあったって。
 勇気というのか、覚悟というのか、心意気というのか、とにかくそういうものが必要。今回の教育実習でそれが欠片だけでも掴めるとよいのだが。
 実習自体は、ちょっと楽しそうと思えてきた。うん。がんばれるよ。多分。

 担当の先生と話をした後、今週から実習がスタートしている三週間組の同じ国語科の男の子に声をかけられた。で、実習生の巣窟となっている数学準備室でちょっとしゃべった。教科の話やら、就活の話やらも。数学科の実習生の人々もよい人そうだったし。普通の人と普通にしゃべるのは久しぶりのような気がする。なんだ、普通の人ともちゃんとしゃべれるじゃんか。最近、必要以上に卑屈になっていたなぁ、とおもう。普通にすればいいんだ。気負う必要なんてぜんぜんどこにもなんにもないのだし。国語科の男の子がわたしの落ちた会社に内定決まってるということを聞いた時には若干眩暈がしたけれど、優秀そうだしなぁ、納得がいく。これが我が母校クオリティ。みんないい人。
 今日しゃべった実習生の人たちは、みんな同じ高校を卒業した人たちということだけど。過去酔いは起こさなかった。実習の間に、もしかしたら高校へのひどいアレルギーは薄まるかもしれない、とおもった。それだったらちょっと嬉しいな。

とめどなく現実逃避(また「耳をすませば」見ちゃった)

2005-06-07 01:31:28 | 日記
 指導案作りでてんてこ舞い。明日の面接とか、もはやどうでもいい。どうせ落ちるしさ。

 今日は、そんなわたしを見かねて、両親が動物園に連れてってくれた。というか、わたしはすっかり水族館に行くつもりでルンルン車に乗り込んだのに、気がついたら多摩にいたのさ。ややだまされ感。
 それにしても、動物はよいね。最近、動いてる生き物を見たくて見たくてたまらなかったのさ。あの、生体えねるぎーは、なんかわたしの中でいい癒しパワーに変換される気がする。あらためて、いろんな形の生き物がいるよなぁ。大きい、小さいの、かわいいの、かわいくないの、足の本数もさまざま。何を考えて生きているのだろう。でも、ぜんぶ生きているのだ。それって、考えてみるとものすごくものすごぉく不思議なことで、おもわずマジマジ見つめてしまって、深みにはまって、どうしようもないのさ。家のカメではそこまでは味わえないけれど、さすがに動物園で動物に囲まれると、その神秘を思う存分体中浴びることができる。生きているということ、今生きているということ。やつらは、何を考えて、生きているのか? がんばって、やつらに意識を沿わせようとする、すればするほど、遠ざかる、そもそもわたしは何者なのか?
 それを一番感じさせられたのはオランウータン。あまり活用されてない最近話題の「スカイウォークを涼しく無視して、じっと動かない人とか、もさもさ草を食べる人とか、ガラスにべったりくっついてこっちを見ている人とか(見物人がかわるがわるガラスの前にしゃがみこんで、ありえない距離でオランウータンと見つめ合うことになる)。これはもう哲学者だとおもう。みんないい顔してるぜ、大好きだ。うーたん。
 それにしても緑がやたらと多く、動物の檻がまばらな動物園だった。おかげでとても歩かされた。暑かった。

世にも不幸せなプールさー

2005-06-07 01:19:24 | 映画三昧
 はやく、エピソード3が、見たいよぅ……!


○イン・ザ・プール
 原作を読んだ者ならば、伊良部医師→松尾スズキというキャスティングに身もだえしたであろう。をを、ぐっじょぶ。
 なんか、案外普通のいい話風味につくってあって拍子抜け。違うんだ、伊良部は、もっと、すごいんだ……! まあ、映画だけ見れば、小さく病める現代人たちのちょっといい話って感じで、よいとはおもう。現代人のかなしみ、でも案外気楽に生きていけるんじゃないかな、という。
 あとでテレビ版も見たけど、やっぱ松尾スズキは偉大だとおもった。阿部寛もがんばってたけど。


○クローサー
 前評判が悪かったわりによかった。舞台を映画化したわりには、映画のよいところが生かされていてよかった。うむ。二組の男女が行ったり来たり。人間の欲望ってどうしようもないね! 浮気する方が自然なの? ねぇそうなの? やや薄ら寒い気持ちにもなったり。大人の恋愛、なんて、多分ないんだろう。むしろ、大人の方がなりふりかまわない分性質が悪いね。
 でも、ナタリー・ポートマンがかわいいからいい。

○レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
 こじんまり感。すごくよくできていただけに残念。もっと尺があればもっとおもしろく仕上がってただろうに。明らかにストーリー端折った感。細部が凝ってただけにすごく残念。ぜひ連ドラでやってくれ。
 それにしても、若くてかわいい子は性別に関係なく、目の保養になっていいなぁ。超癒される。

一階でも二階でもない青空宇宙食

2005-06-06 00:43:32 | 読書三昧
 忘れるまで書かないのが悪いくせなのでした。それにしても最近マンガばっかり読んで、活字がちっとも読めない。楽な方楽な方へと流されていく。

 ほんつなは、使いにくいからやっぱやめにする。


「スペインの宇宙食」菊地成孔
 友達から借りた本。ジャズ・ミュージシャンのエッセー。この人の文章は、彼女にとって麻薬みたいなものらしいのだけど、音楽の方はちゃんと聴いたことないのだとか。もちろん、わたしも。
 たしかに音楽の話は自明のこととしてたくさん出てくるけれど、わたしが心引かれたのはわたしと金銭感覚が一桁(場合によっては二桁)ずれた食べ物たちの話と、リアルなワーカホリック話だった。そうか、このように馬車馬のように働いて、その分いいもの食べてるんだな。なんて振れ幅の大きい人生だろう(わたしのスケールが小さすぎるのか? まあ、無バイトの無い内定就活生だもの)。楽しそう。
 なにもかもが当たり前のことのように思えてくる。小さなことで悩んでもしょうがないなぁもう、という気持ちになる。それは別に、前向きな著者の姿勢にとても励まされました! とかいうことでは全然なく、ただ、こんな風に規格外のとこで生きてる人がいるんだなぁ、むしろ、生き方に規格なんてないんだなぁ、ということが、わたしを安心させてくれるんだとおもう。


「一階でも二階でもない夜 回送電車2」堀江敏幸
 堀江せんせいのエッセイ。この人の文章はわたしの麻薬なのである、もう。
 感情を、過剰にならず、正しい重みで文章に分散させることができたら。湿りすぎず乾きすぎず、冷静と情熱の間で、こんな文章が書けたなら。たぶん、わたしは「うまい説明文」に弱いのだ。事物だとか、場所だとか、余計な感情の混ざらないこの人の言葉で説明されるとすべてが特別に上等なものにおもえる。
 飯田橋駅近くのお堀端のカフェーの話を読んで、2回も足を運んだわけである。


「青空チェリー」豊島ミホ
 R18文学賞受賞作。これで賞がとれるのか! と衝撃を受けたわけだが、はじめとおわりのある物語が書けないわたしには人のこと言う資格はないのである。
 文章はおもいっきり今風の口語調で、読んでてあんまり気持ちよくないんだけれども、この人の書く物語には、どうも、ひっぱられてしまう。なんだかんだで、力あるんだろうなぁ、とおもうわけである。「檸檬のころ」も買っちまったので、まあそのうち読む。



昼間が似合う生活

2005-06-05 00:45:05 | 日記
 持ち駒がリアルに減ってゆく。本当に、終わりが見えてきた。ゴール、ではなく、終わり。アヒャー。
 教育実習もな。どうしよう。をを、ぜんぜん、見通しがつかない。をを。
 多分大したことじゃないのだ。教育実習なんて、うちの高校だけで22人もいるのだし。わたしだけがつらいなんてこったーぜんぜんないのだし、だから、特別うごうご悩む必要もないのだとおもう、のだが、うまくいかない。ねぇ。
 すべて気の持ちようデス。
 実習が終わったら映画館でバイトしたいな。別に時給は安くてもいいから。ルーチンな仕事をして、仕事が終わったら本を読んで映画を見る。それだけの、気楽な生活。呑気なシンプルライフ。

涙の数だけ、確認をする

2005-06-03 00:58:58 | 日記
 人の心に何かを残したかった。人の心に残る何かを作りたかった。傷とか痛みとか、そういう形じゃなくて。きらきらひかる、いつでもそっと取り出して、こっそり思い出す、そういう大切な風景みたいなものを。わたしの中にも、いくつもある、幸福な欠片。わたしも作り出したいとおもった。そうやって誰かとつながりたかった。だからわたしは小説家になりたいのだ。

神様がくれた、ながーいお休み

2005-06-01 01:33:53 | 日記
 ろーんぐ・ばっけいしょーん。
 引き続き見ている。をを。もう過去に逃避し始めたらおしまいという気がしてきた。いろいろなことが差し迫りすぎて何をどうしたらいいのやらやらやらー。

 今日、久しぶりに筆記受けてきた。久しぶりでよくわからない。どうしたらいいのかよくわからない。すっかりいろいろ下手になっているというか、そもそも上手かったことなんてないわけだけど、おにょらー。
 無痛状態。まあ、下手に痛いよりは平穏。しばし放置。