ドーナツ畑の風に吹かれて

おかわり自由のコーヒーを飲みながら、廻る季節をながめて、おもったこと。

はじめの一歩。

2009-01-16 07:11:04 | 日記
 仕事がはじまった。
 ずっと接客の仕事をしてきて、事務の仕事ははじめて。
 まったく手持ちの武器のない状態で。ただでさえ、あたらしい人間関係の中にはいっていくのは苦手なのに。こう、自分を見失うような状態。その新しい空気の中の自分がふわふわただよってしまって、今までの自分と乖離してしまうような。彼氏殿のメールやら電話やらで、ぎりぎり自分を保てた気がする。わたしが誰で、なんでがんばって新しい仕事をしようとおもったのか、忘れずに済んだ。またしても感謝。ほんとうに。元彼と別れて以来、彼氏殿なしでは乗り切れなかったであろうことがいっぱいある。もしくっついていなかったら、とおもうとおそろしい。
 三日働いて、最初の衝撃はやりすごせたとおもう。これから長い長い道のりで仕事を覚えていくことになるけれど、とりあえず、ここの人間になったのだ、とからだが感じている。覚えることのやたらと多い職場である。初日に暗記テストしたし。学生以来。まさかの暗記。

 それにしても、最初の二日間の心細さよ。書店は学生のころからアルバイトしてたから、就職に際してもそんなに段差がなかった。次の郵便局員のアルバイトは、しょせんバイトだし、接客だし、どうにでもなった。未知の環境に飛び込むのはほんとうに久しぶりであった。こわかった。なにがなんだかわからなくてこわかった。
 でも、がんばらないと。あたらしい人生がはじまったわけなので。彼氏殿もいてくれるので。



 仕事が始まる前、彼氏殿と旅行に行った。平泉と松島。
 金色堂はすごかった。瑞巌寺もすごかった。
 誰かと一緒に新幹線に乗るのはほんとうに久しぶりだった。一人じゃないっていうのは、いい。荷物を持ったりしてもらえるだけで感動する。わたしは透明ではないのだ。
 3日間ずっと二人でいることに、まったく違和感を感じなかった。それがわかったことがうれしい。

あたらしい。

2009-01-01 10:27:57 | 日記
 2008年はおわった。いろいろあって、そしておわった。
 2009年だ。
 あたらしい恋人。あたらしい仕事。あたらしい生活。あたらしいわたし。
 なにもかも一からはじめるような気持ちでいる。
 2008年の後半は、そのための準備期間だったようなものだ。




 31日夕方、わたしは広島にいるつもりだったなぁ、と久しぶりにおもった。はじめてのクリスマスと年越しは二人で静かに過ごそうとおもっていたのだった。
 現実のわたしは東京にいる。クリスマスは彼氏と二人、チキンを食べたりケーキを食べた。そして31日、実家で年越しちゃんぽんを食べるべくいそいそと歩きながら、空を見て、おもったのだ。違う空の下にいるつもりだったのだなぁ、と。
 紅白をちらちら見ながら、足の上に猫の重みを感じながら、やっと図書館で順番がまわってきたハリー・ポッターの最終巻を読む準備として一つ前の巻を読んだ。紅白に飽きたので実家から自分の部屋に戻り、ハリポの続きを読んでいるうちにいつのまにか年が明けたらしく、彼氏から電話がかかってきて、今年一番初めに聞いた声は彼氏の声であった。
 そういう風になるとはおもっていなかった。でも、そういう風になったのだ。わたしの生活は。
 結婚するだろうとおもっていた人は、すでに安否もわからない。いったいどこで年越ししてるんだろうな。広島かな、東京かな、実家にもどったのかな。もうわからない。


 ここから先は、わからない。広島にいるつもりだった自分はすでにいない。こうだったはずなのに、を書きなおしていくのが2008年の後半だった。けど、ここから先は白紙のところに一から描いていく作業だ。これからのわたしを。
 すがすがしい。とてもすがすがしい気分だ。お正月の空気は澄んでいる。はじめの一歩を踏み出すのに適している。
 さあ、行こう。