ドーナツ畑の風に吹かれて

おかわり自由のコーヒーを飲みながら、廻る季節をながめて、おもったこと。

我が子を待ちながら。

2011-03-22 12:58:16 | 日記
 地震からこっち、情緒不安定が続いてた臨月妊婦。今月末の予定日が近づいて、やっと陣痛来るなら来いやーという気持ちになってきた。
 そもそも「どんだけ痛いんだ!」「あんな状況やこんな状況になったらどうしよう!」と初産の不安てんこ盛りのところに地震がきて、停電なるかもとか物資がないとか交通網がガタガタとか、不安要素はいくらでもあって、テレビ見てるだけで体調悪くなるような有様だった。被災地の人に比べれば大したことない不安なのだろうけど、不安なものは不安だー。
 でも、状況がだんだん落ち着いてきて、予定日も近づいてきて、まあ大丈夫だろうという気持ちになってきた。なんだろう、脳がそういう物質出して誤魔化しに来てるような気がしないでもない。気がつくと、妊娠期間中の記憶がすべてボヤボヤしてるのも、優秀な忘却機能が働いている予感。出産の痛みも、産んだ瞬間に忘れちゃうなんて話もあったりして、うまく忘れられるように人間ってできてるんだろうな。酷暑+つわりというものすごい時期の記憶があいまいって、どう考えてもおかしい。地震当日の記憶も、なんかごちゃごちゃぼやぼやとしてる。床に落ちたものを拾うにも余震がこわくてできなくて、ひたすら部屋の真ん中でちっちゃくなってテレビ見ながら、テクテク3時間以上歩いて帰ってきた夫を待ってたことは覚えている。でも、そのあと夜ごはんをどうしたか、だいぶ考えないと思いだせなかった。
 地震が金曜日だったので、土日と夫が家にいてくれて本当によかった。今週の3連休も、陣痛待ちの身であるということもあって、ひたすら二人で引きこもって、スーパーに買い物に行って「納豆……(´;ω;`)ブワッ」とか言いながら(妊婦の貴重な栄養源よ、早く流通してくれ……)、まったりしてたらだいぶ落ち着いた。一緒にいることが一番大事。平日の昼間はいまだにちょっと一人でこわい。
 そんなこんなだけども、我が子は外の騒ぎなどおかまいなしに順調。いつ出てきても大丈夫。強い子におなり。


 我が子のことばっかり考えてる間に、文学賞の締め切りがいろいろある3月末が近づいてるわけで。結局、体調のこととかもあって間に合いそうにないのだけれど。妻として母としてがんばることは重要だけど、それとは別に、自分をどのようにしていきたいかということを考えると、やっぱり書くことが一番で。家計のことを考えると早急に内容問わず働きに出るのが必要だとは思いつつ、書くことが仕事になればいいのになぁとどうしても思う。それ以外のことはしたくないと思う。我がままだなぁ。我がままが通せるだけの努力が伴えばいいのだろうけれど。今は出産育児に専念したらいいよ、と同じく困難な道を志す友人に言われたけれど、それを言い訳にしてる自分がいるのもわかってるのでなんとも。でも、記憶すらぼんやりとしているような有様で、集中力が壊滅してるのも事実。もどかしいなぁ。でもがんばりたい。
 このまま、子どものお母さんで終わっちゃうんじゃないかというのが本当はこわいのだ。何者にもなれないまま。家族と一緒にいるのが幸せなのは事実で、それだけで十分と思う自分もいるのに、それだけじゃ足りないともおもう自分もいる。我がままだなぁ。ほんとうに。