花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆10月22日 映画「十代の性典」を見た

2017年10月22日 | この映画見ました

花椿です。

「十代の性典」というややセンセーショナルな題名の映画が存在したのは知って

いたが、ようやく数日前に初めて見た。 何でわざわざDVD買ってまで、そん

な古い映画を見たのかと言えば桑野みゆき、若尾文子、岡田茉莉子、岩下志麻が

準主役以上で出演した映画を全部見るのが今や俺の仕事だ。 


仕事なのでレンタルはしない。 全部DVDを買う、またはアマゾンプライム・

ビデオの有料コンテンツとして永久保存するのが俺のやり方だ。 そのためには

カネは惜しまないつもりだよ。 


今さらDVDとか画質の悪いソースで喜んでいるのか?と思う人がいるかも知れ

ないが、俺んちのTVは4KだしPS4との組み合わせでブルーレイに匹敵する

画質に変換される。 しかもDVDであればVRを使った視聴が可能なのも良い。


ま、自慢話はともかくとして映画「十代の性典」である。 予想に反して主役は

若尾文子ではなくて澤村晶子という初見の女優だった。 しかも俺が腰を抜かす

ほどの長身と美貌にびっくり。 映画そのものはその澤村晶子を軸として若尾文

子、南田洋子の3人の群像劇のような形式となっている。 制作年は1953年

(昭和28年)であるから俺が生まれる前だな。 若尾文子が撮影時まだ19才、

古いはずだ。 モノクロ。


映画は高校の女子ばかりのクラスでいきなりクラス担任の女教師が「女は結婚す

るまで純潔を守らなければいけない」とあたかもそれが唯一無二の絶対的価値観

であるかのように生徒を洗脳するところから始まる。 


で、そのクラスに若尾文子がいる。 同じ高校で1学年上の澤村晶子と姉妹のよ

うに親しくしているが実は同性愛。 男子生徒には全く興味がない。 一方、同

じクラスに南田洋子もいるが、体育の授業中に若尾の財布を盗もうとしたところ

を教師に見つかって大騒動になった。 実は南田は貧乏な家庭で育ち生活に困窮

しているのだ。 事件の後は学校へ行けなくなって街を徘徊するうちに、カネに

なるのは自分の体しかないと思い詰めて、とうとう風俗店(赤線?)で面接を受

けるのだった。


先に高校を卒業した澤村晶子は大学生とつき合うようになるが「女は結婚するま

で純潔を守る」というこの時代の価値観に支配された結果、深い関係にはならな

かった。 しかし2人でスキー場へ行った時に山小屋で2人きりになる。 


つい気を許してセーターを着替えようとした時に恋人から純潔を奪われそうにな

ったわけ。 それを必死で抵抗して外へ逃げたんだが薄着のまま厳寒の中では行

く所もなく、結局、自ら死を選ぶしかなかった。 翌日、遺体が発見された。


簡単に書けばこんな感じの映画である。 思うに「女は結婚するまで純潔を守ら

なければいけない」と女生徒を洗脳する場面から始まるわけで、これが映画のテ

ーマなのだろう。 澤村が死を選んだのも、例え恋人でも結婚する前に純潔を奪

われるのはやだという意味なのだろうか。 


前に「薔薇いくたびか」(9月3日のブログで紹介済み)を見た時も純潔を失っ

た若尾文子がその事実を知った根上淳からポイ捨てにされるという場面があって、

現在とあまりに異なる価値観の差にさすがの俺も驚いたけど、今回も改めて昔の

女たちはこんな亡霊に支配されていたのかと、うなってしまった。


この映画の作品としての俺の評価はあまり高くない。 ただ南田洋子の美貌には

「薔薇いくたびか」でも腰を抜かすほどであったが、今回も若尾文子より断然上

だ。 映画を通して昭和28年頃の世相とか庶民の生活がわかるのも勉強になる。

それなりに見た価値はあったと思う。


■写真中

澤村晶子(左)と若尾文子

■写真下

南田洋子

じゃあね、

2017年、10月22日、16時45分記。

さて今から投票所へ行って山本幸三センセイと比例代表区は「維新」に投票しよ

っと。
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