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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

エジプト暫定政権は中東諸国の多くに支持されている

2013年08月21日 | 地政学
アラブの天安門とも言うべき事態が生じてしまった。ある面では、イラク侵攻直後みたいにもなっている。問題は真相。「政権」による自国民の殺戮は酷いというのは、その通りだが、そう単純なんだろうか。

モルシ派のデモが一切非武装という話がある。だが、デモ隊に対して後ろから「こちらも武器で支援しているから怯むな」という意味の激励があったようだ。仮にこれが事実であって、治安当局に少しでも発砲していれば、倍返しどころか、10倍返しされても不思議ではない。

だが、現場には色々な勢力がいるようだ。

ロケットニュース24:【エジプト情勢】カイロのデモ参加者に独占インタビュー / シーシーが殺されるか逃亡して終わる
・軍人や警察や治安部隊の違いを教えてください

軍人 暫定政府エジプト国防大臣兼国軍総司令官シーシー氏が率いる存在。

警察 暫定政府イブラヒム内務大臣が率いる存在。デモ隊への攻撃にも参加。しかし裏でコントロールしているのはシーシー氏

治安部隊 暫定政府が雇っているエジプト人。デモ隊に攻撃するのがメイン。警察やバルタゲイヤの一部も混ざっている。

バルタゲイヤ 警察に雇われている存在。全員が私服で行動し、デモ隊に攻撃や嫌がらせをするのがメイン。前科のある人をかき集めて、犯罪歴をデータ上から消すかわりにバルタゲイヤとして働かせる。前科がなくてもお金を渡して雇われる者も多数いる。

外人部隊 アラブ首長国連邦が南米コロンビア等の国から雇った外人部隊をエジプト暫定政府に提供。おもにヘリコプターからの攻撃やスナイパーとして活動。
現場を騒然とさせる係がバルタゲイヤのようだ。
バルタゲイヤと警察は殺さない暴力だけします。バルタゲイヤはお金をもらって働いてるだけでどっちの味方でもない(思想がない)から、スナイパーが撃つ段階になったらすぐに逃げるんです。
国防相がキーパーソンのようだ。

日経:エジプト対応、割れる中東 欧米の影響力が低下
エジプトは食料などを輸入するのに必要な外貨が減少している。これに対し、サウジ、UAE、クウェート3カ国が7月のエジプト軍によるクーデター直後に計120億ドル(約1兆1600億円)の支援を表明した。欧州連合(EU)が表明した約50億ユーロ(約6530億円)の援助や、米国の年間13億ドルの軍事援助をはるかに上回る金額だ。
この金額が事情を物語っている。最大の支援者は米国ではなく、サウジ、UAE、クウェートなどの中東諸国なのだ。極端に言えば、米国の援助は不要とも言える(イスラエル・ロビーが黙ってはいないだろうが)。

エジプト暫定政権は中東諸国の多くに支持されていると言える。モルシ政権を支持していなかった人たちが、暫定政権を支えている(いた)とも言える。しかし、大規模な流血となった以上、これを支持しない市民も圧倒的だろう。ジレンマだが、イスラム政党政権の復活を歓迎するものでもなかろう。

国防相の暫定政権が中東の諸国に支援されている以上、欧米の干渉は功を奏しないのではないか。仮にシーシーが失脚亡命したとしても、後の見通しが立たない。強いて言えば、中東諸国が共同保証人になるような政権か。

追記:「米国の軍事支援なしでも運営できる」、エジプト暫定首相 2013年08月21日 12:40

#まあ、そう言うわなあ。

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