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世界の覚書

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太平洋国家としての日本

2005年10月13日 | 地政学
田中ニュース「日本:脱亜入欧から親米入亜へ」より、イギリスの王立国際問題研究所の上席研究員ルー・イーイー「アジアへの架け橋」(A bridge to Asia)という論文
EUが作られ、イギリスがそれに加盟したとき「イギリスは、アメリカとの同盟関係が最重要なはずなのに、なぜEUに入るのか」と尋ねられたブレア首相は「イギリスがEUに入って主要国になれば、アメリカがEUを動かそうとしたときに、イギリスに頼むのがよいという話になる(アメリカはイギリスを軽視できなくなる)。EUに入れば、英米間の同盟関係も強化されることになる」と答えた。

東アジアでは今、日本や中国、韓国、東南アジア諸国が「東アジア共同体」(East Asian Community)を作る構想が進み、今年末にクアラルンプールで初の首脳会議(東アジアサミット)が開かれるが、そこにアメリカは招待されていない。アメリカが参加しないので、対米関係を重視する日本は、東アジア共同体に対して消極的になっている。
#田中氏の結論は、親米入亜である。日本が「東アジア共同体」に入るのは、中国牽制になり、東南アジアも英米も歓迎だという主旨である。

日本が「東アジア共同体」構想にのるべきでないのは、対米関係重視だからではない。第一に、大陸と関わると、碌なことはないという歴史的教訓。第二に、予見できる過去から将来にかけて、大陸の東アジア諸国が政治的成熟に至らず、歴史も何も捏造しようが勝手放題で、日本にとっては踏んだりけったりだけの付き合いだからである。彼らへの善意や宥和は、日本にとっては未来の不和の種を蒔いていることにしかならない。親切は、必ず日本への悪意となって返ってくる。

#親切の否定は、要するに不親切の奨めだ。これは要するに是々非々、銭あるいは得になるならどうぞ、というドライな関係を奨めるという事だ。実は、それが彼ら流でもある。簡単に足を抜けないような深入りは、いずれにせよ止めた方がいい。

東南アジアやインドなど、周辺諸国との友好重視は当然として、そういう戦略はアメリカと基本的に変わらない。地域性を考える時、日本はアジアの国というより、太平洋の国なのだ。日本とアメリカの立ち位置は、太平洋という点で同じなのだ。

アジア何とか、というグルーピングの話は、日本では必ずアジア・太平洋何とかにするべきなのだ。

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