「つまさき」 詞:川村真澄 曲:多々納好夫 編:鶴 由雄 (1991年)
シングル「寝た子を起こす子守唄」のカップリング曲
"傷つけてあげる、貴方の大切な人・・・"
で始まる切ないバラード。今のご時勢では、本気でナイフで刺したりしかねない子もいたりして洒落にならないかもしれない(汗)。でもこれは90年代初頭、それもアイドルの曲で、傷つけるのは心の話です。
この歌の子は、そこまで彼を思いつめながらも実際には何もできすに、ただ"貴方の大切な人"と一緒にいるのを遠くから想っているだけのだけ女の子なのだ。モチーフは「まちぶせ」(三木聖子/石川ひとみ/松任谷由実)と同じ。既に恋人がいる人を思っている。でもこの子はもっと激情的。更には一度だけ過ちで?夜を共にした事もあるらしい・・・が、その激しさは結局心の中だけで、きっと人目には大人しく見えるタイプの子なのだろう。
この曲はシングル「寝た子を起こす子守唄」のカップリング曲です。「寝た子・・・」は元々、豊島たづみさんのシングル・レコード「とまどいトワイライト」(作詞:阿木耀子 作曲:宇崎龍童 編曲:大村雅朗/TVテーマソング、1979年)のB面の曲だった。とても素晴らしい曲なので、きっとこのディレクターがシングルにと採り上げたのあろう。中古CDショップで偶然見つけたこのCDの存在に乱舞し、期待に胸を膨らませて即購入したのであるが、表題曲の仕上がりはちょっとピンとこなかったなぁ。でもこのカップリング曲は、逆に思わぬ拾い物だった。一聴の価値有り。アイドルの切ない系の名曲。この子は最後につぶやく・・・
"でも 私は笑って つばめのように見てた・・・つまさきだけ。"
切ない・・・
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