「天使のバカ」 - アルバム - 松本伊代 (1986年)
Sound Produced and Arranges by
Motoki Funayama/船山 基紀
俺達は天使ぢゃぁないよ・・・(^^;
松本伊代さんの「大人への脱皮の三部作」の最初の曲となった曲、名曲「信じかたを 教えて」が収録された名アルバムです。このアルバム・タイトル名は確か一般公募でタイトル募集したものですね。当時の「オリコン・ウィークリー」での伊代ちゃんのインタビュー記事、今でもしっかり覚えています。私はそんな熱心な伊代ちゃんファンじゃないのに、それを覚えている自分が不思議だぁ~(笑)
このアルバム、歌謡POPS史に残る名作だと思います。
私は、このアルバムほんと~に良く聴きました(^^)。でも悲しい事に最近、何故だかこのCDの調子が悪く、機器によっては音が飛んでしまってなかなか聴くチャンスが減ってしまってます・・・。ちなみにもうPCでは読めません。リッピングもできない・・・・。悲しい・・・・。だから、オリジナル・アルバムの復刻を強く希望しますっ!>Victorさん(^^)。お願い。
だってこれは名盤だぞ!(<きっぱりと断言(笑))
例えて言えば、松田聖子さんの初期のアルバム「Pinapple/パイナップル」の位置づけに相当するかもしれません・・・。捨て曲がありません。ただこのアルバムは作家さんが沢山いるので、詞から受けるキャラクターの統一感は完璧ではないかもしれません。でも逆にサウンドが全曲船山基紀さんですので、サウンド面の統一感・充実を感じます。
特筆すべきは、シングル曲の「信じかたを 教えて」
作詞:川村真澄 作曲:林哲司 編曲:船山基紀(1986.3)
でしょう。
繰り返しになりますが「大人への脱皮の三部作」の最初の曲です。ちなみに2曲目は「サヨナラはわたしのために」(1986.8)、次いで「思い出をきれいにしないで」(1987.3)です。最後の曲は私的にはあまりピンと来ませんでしたが、他の2曲は本当に名曲ですね。それまで、男性ファンに向けて「アイドル」していた伊代さんが、丁度短大生となった頃かな?、同世代の女性とのシンクロを目指して制作された曲だと思います。曲は美しいし、詞はリアリティを感じるし、何よりシンプルなアレンジが秀逸。
余談ですが、歌手としては大きな評価を得られたとは言い難い伊代さんですが(<ファンの方ゴメンネ)、その一因としてやはりあの声質にあると思います・・・。と言っても声質そのものではなく、容姿から受ける印象とのギャップの大きさですね(^^;。キュートな容姿からは想像できない意外なアルト・ボイス。デビュー時の鮮度がいい時期にはそれも個性として受け入れられるでしょうが、長くなってくるとちょっと難しかったのかもしれませんね・・・。そのためか、本当は、この曲はもっともっとヒットしても良かったと思うのですが、結局「隠れた名曲」となってしまいました・・・
ところでこのアルバムを名盤に決定付けたのは、参加されている作家さん達の作品の質が高いのはもちろんですが、何といってもアレンジの船山基紀さんの素晴らしい才能でしょう。アレンジ/サウンドが素晴らしいです。この方も日本のポピュラー歴史に残る偉大な宝だと思います(^^)。ちなみに私の好きなアレンジャーさんとして最初に名前が出てくるのは、
萩田光雄氏
船山基紀氏
そしてもちろん
大村雅朗氏
のYAMAHAトリオさん達です。
それぞれの印象は、
萩田光雄氏=クラシカルな雰囲気が多い。音楽理論に沿った作風で正統派だけど、でもそこには天才的な閃きを感じる。。
大村雅朗氏=エッジ感。そして、音の厚みではなく、音を削ぎ落として全体を構築する感じ。その感性は唯一無二のもの。
そして船山基紀さん。この方は、私的には、Jazz系のフュージョンMusicを聞いた時に感じる心地よさを連想しますね~。自分でマニュピレートされるためか、デジタル・ビートを活かした作風に特に魅力を感じます。印象的なイントロも多いですね。(以上あくまで個人的な印象ですが・・・)
船山さんの経歴でちょっと意外なのは、あの中島みゆきさんの初期のヒット曲「悪女」も担当されている事。みゆきさんはいわゆる「歌謡曲」系列の人はあまり一緒にやられていないし、みゆきさんのお眼鏡にも適ったのでしょうね。おっと「ひとり上手」は萩田光雄さんだったか・・・(笑)。YAMAHA繋がりもあったのかな~?
それにしてもこの方の80年代の作品には独自の心地よいビートを沢山感じます。トシちゃんとか、少年隊とか、もうほんとに沢山。もっとも、デジタル以前でも沢田研二さんとかでも素敵なサウンドを沢山聞かせてくれていましtたね・・・。この方は早くから自前のスタジオを持っていたとの事ですので、いろいろ試行錯誤や研究もされていたのでしょうね~・・。船山さんのビートはほんと心地よいです。良くユーロビート系とか言われますが、私はちょっと違う感じがするなぁ・・もっと洗練された感じ。きっと、これは、日本の、それも船山さん独自の世界なんだなっ(^^)
だから私は「FUNAYAMA-Beat」と名付けますっ!(^^)
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