映画「流浪の月」を映画館で観てきました。
映画「流浪の月」は凪良ゆうのベストセラー小説を、「怒り」の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李の主演で映画化した作品である。最近いい公開作がなく困っているところの新作である。
まず、雨の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・家内更紗に、19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)が傘をさしかけるシーンからスタートする。15年経って更紗(広瀬すず)は恋人中瀬亮(横浜流星)と同棲して、昼間はファミレスでバイトをしながら結婚を控えている。
ある日、友人と入った喫茶店で更紗は文と再会する。2人は会話を交わさないが、衝撃を受けた更紗が喫茶店に通うようになる。同棲相手の亮が挙動がおかしくなった更紗を追いかけ喫茶店に乗り込むようになると同時に、昔の監禁事件に絡んでいた文だとわかり問い詰めていくという話である。
話自体は興味深く見れる作品だが、後半戦でかなりダレる。
広瀬すず、松坂桃李の2人は悪くない。少女を脱皮した広瀬すずは美しく瑞々しい。「空白」「狐狼の血LEVEL2」とちょっと合わないと感じる役が続いた松坂桃李も今回は本来のキャラにピッタリのプロフィールである。地方都市を舞台にしたストーリーで、アップを多用すると同時にワイドスクリーンを思いっきり使ったカメラワークもいい。大画面にはえる。
ただ、後半戦に入ってから、話の辻褄が合わない断片的なシーンが増える。週刊誌ネタになるのもちょっと不自然だ。意味がないカットが目立つようになるのは残念、150分にまで長くしない方が良かった。
⒈広瀬すず
きれいになったなあと唸るショットが多い。少女を脱皮したことを示すようにベッドシーンもある。当然、まだ脱がない。しばらくお預けだろう。少女時代の監禁事件に絡んで、被害者なんだけど、別に悪いことをされたわけでないし、むしろやさしくしてくれた文を慕う。ストックホルム症候群と言われる監禁した人間に同情するという心理と若干違うが、近いものがある。短期間一緒に暮らした文への恋心に近い気持ちが伝わる好演である。10歳のころの更紗を演じた子役もいい感じだ。
ヤキモチを妬いた同棲相手からのDVを受けるシーンもある。でも、酷い仕打ちを受けたのにも関わらず、その相手から逃げきれず、「亮くん」なんてセリフを使うのには観ていてしっくりこなかった。これって絶対おかしい。
⒉松坂桃李
ロリコン男だ。別に少女にいたずらするわけではない。一人でたたずむ少女に声をかけて、自宅で一緒に暮らす。それだけである。今はコーヒーしか置いていない喫茶店を営む。余計なしゃべりはない。地味に生きている。そんな役柄が松坂桃李にあっている。小さい時の母親との葛藤がきっかけでおかしくなったというストーリーの流れだが、これがよくわからない。
横浜流星は自ら志願しただけあって、DV男に変貌する役柄をうまく演じる。観ていて、こいつムカつくと観客に思わせるものをもっている。
映画「流浪の月」は凪良ゆうのベストセラー小説を、「怒り」の李相日監督が広瀬すずと松坂桃李の主演で映画化した作品である。最近いい公開作がなく困っているところの新作である。
まず、雨の公園でびしょ濡れになっていた10歳の少女・家内更紗に、19歳の大学生・佐伯文(松坂桃李)が傘をさしかけるシーンからスタートする。15年経って更紗(広瀬すず)は恋人中瀬亮(横浜流星)と同棲して、昼間はファミレスでバイトをしながら結婚を控えている。
ある日、友人と入った喫茶店で更紗は文と再会する。2人は会話を交わさないが、衝撃を受けた更紗が喫茶店に通うようになる。同棲相手の亮が挙動がおかしくなった更紗を追いかけ喫茶店に乗り込むようになると同時に、昔の監禁事件に絡んでいた文だとわかり問い詰めていくという話である。
話自体は興味深く見れる作品だが、後半戦でかなりダレる。
広瀬すず、松坂桃李の2人は悪くない。少女を脱皮した広瀬すずは美しく瑞々しい。「空白」「狐狼の血LEVEL2」とちょっと合わないと感じる役が続いた松坂桃李も今回は本来のキャラにピッタリのプロフィールである。地方都市を舞台にしたストーリーで、アップを多用すると同時にワイドスクリーンを思いっきり使ったカメラワークもいい。大画面にはえる。
ただ、後半戦に入ってから、話の辻褄が合わない断片的なシーンが増える。週刊誌ネタになるのもちょっと不自然だ。意味がないカットが目立つようになるのは残念、150分にまで長くしない方が良かった。
⒈広瀬すず
きれいになったなあと唸るショットが多い。少女を脱皮したことを示すようにベッドシーンもある。当然、まだ脱がない。しばらくお預けだろう。少女時代の監禁事件に絡んで、被害者なんだけど、別に悪いことをされたわけでないし、むしろやさしくしてくれた文を慕う。ストックホルム症候群と言われる監禁した人間に同情するという心理と若干違うが、近いものがある。短期間一緒に暮らした文への恋心に近い気持ちが伝わる好演である。10歳のころの更紗を演じた子役もいい感じだ。
ヤキモチを妬いた同棲相手からのDVを受けるシーンもある。でも、酷い仕打ちを受けたのにも関わらず、その相手から逃げきれず、「亮くん」なんてセリフを使うのには観ていてしっくりこなかった。これって絶対おかしい。
⒉松坂桃李
ロリコン男だ。別に少女にいたずらするわけではない。一人でたたずむ少女に声をかけて、自宅で一緒に暮らす。それだけである。今はコーヒーしか置いていない喫茶店を営む。余計なしゃべりはない。地味に生きている。そんな役柄が松坂桃李にあっている。小さい時の母親との葛藤がきっかけでおかしくなったというストーリーの流れだが、これがよくわからない。
横浜流星は自ら志願しただけあって、DV男に変貌する役柄をうまく演じる。観ていて、こいつムカつくと観客に思わせるものをもっている。