映画とライフデザイン

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映画「さよならをもう一度」 イヴ・モンタン&イングリッド・バーグマン

2016-11-13 14:22:39 | 映画(洋画 69年以前)
映画「さよならをもう一度」はイヴ・モンタン&イングリッド・バーグマン主演の1961年の作品


イヴ・モンタンとイングリッド・バーグマンが並ぶ優雅なジャケットをみると、カサブランカのボギーとバーグマンのようだ。元々はフランソワーズ・サガンの「ブラームスはお好き」の映画化である。男性からすると手にとりずらい小説だ。

未婚同士の中年カップルの恋に若い男が三角関係のようにからんでいくなんて、古今東西たくさんつくられている物語のよくあるパターンだ。ここではアルフレッドヒッチコックの「サイコ」で恐怖の屋敷の主人を演じたアンソニーパーキンスを登場させ、イングリッド・バーグマンに憧れる若い弁護士を演じる。彼はこれでカンヌ映画祭で賞を受賞している。

トラック会社の重役ロジェ(イヴ・モンタン)は室内装飾家ポーラ(イングリッド・バーグマン)と5年越しでつきあっている。しかし、ロジェは若い他の女性と浮気をしている。ロジェは最近、仕事が忙しくパリに住むアメリカ人の富豪バンデルベッシュ夫人の邸の室内装飾にポーラを推薦すると彼女を同行しながら自分は先に帰ってしまった。1人で夫人を待つポーラの前に夫人の息子で弁護士のフィリップ(アンソニー・パーキンス)が現れると、25歳のフィリップはポーラに一目惹かれてしまう。一方ロジェは、ポーラとの約束を取り消して他の女と旅行に出た。それをフィリップが目撃しまうとともに、フィリップはポーラに急接近するのであるが。。。


アメリカ映画だが、パリのシーンが多い。当時のシトロエンだけでなく、クラシックカーを数々走らせる。社交界を映しだす部分も優雅で、主役2人の雰囲気によくあっている。

1.イヴモンタン
当時40歳、トラック会社の重役という設定だ。名作「恐怖の報酬」でニトログリセリンをトラックで運ぶ役をつい連想するが、あの時のワイルドな感じとは正反対だ。ハンサムでダンディを地で行くこの時点で、マリリンモンローとも浮気をしていたと言われる。それが発覚しフランスの女優でありながらオスカー女優でもあるシモーヌ・シニョレが自殺未遂を起こしたという。まさにその前後にとられた作品だ。


2.イングリッド・バーグマン
当時46歳、大きな画面でアップに耐えられるその美貌は本当にきれいだ。こんな美女が登場すると、若いいい男がはまっていく姿が絵になる。自分の大学でちょうど卒業25年で同期のパーティがある。だいたい48歳くらいだ。この時点で輝きをもつ女性とくすんでいく女性と大きくわかれる気がした。もちろんバーグマンは前者だ。

もう若くないのとバーグマンが言う。でもこんな美人若くなくても全然OKですよ。

恋多き女といわれる。カサブランカやガス燈や一連のアルフレッド・ヒッチコック作品でその美貌を示した後で、イタリアのロッセリーニ監督と不倫をしてその元へ向かう。これ自体がアメリカ議会でも問題になったことがあるという。そのため、ハリウッドと距離をしばらく置いたあとに、映画「追想」で復活し二度目のオスカー主演女優賞を受賞する。そして57年ロッセリーニと離婚するのだ。この映画はそのあとで撮影されている。


あと振られっぷりが見事なのはアンソニーパーキンスだ。映画「ソフィーの選択」に通じる部分も多い。もっと活躍してもよかったのにという男優だが、ちょっと奇想天外な動きをしたのが残念かもしれない。

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