「サベイランス」直訳すると「監視」である。鬼才デイヴィッド・リンチ監督の娘であるジェニファー・リンチ監督がつくったサスペンス・スリラーということで目にとまった。個人的にリンチ監督作品は必ず観るようにしている。でも期待以上の作品だった。
最近観た映画では実によくできた低予算映画である。傑作というと語弊があるかもしれない。むごい映像の中に計算された凄味を感じる作品だ。
いきなり殺人事件のシーンが映し出される。覆面をかぶった犯人が残虐にモーテルで殺人を犯す映像である。その直後地元の警察に場面が移る。FBIの捜査官の男女が、殺人事件の現場に居合わせた少女、若い女性、警官の3人の目撃者から事情聴取を開始する。その事実を画像で追っていく。少女は自分の母が新たに結婚する夫とともにドライブに出ていた。若い女性はボーイフレンドとともに麻薬浸りのまま事件に出くわした。警官は自分の地位を利用して、一般人から金を巻き上げようとしていた。そんな3人が路上で出くわす時をそれぞれ回想させ、捜査官が地元警察の人間と聞き出そうとしていたが。。。。
「連続猟奇殺人事件を追う二人のFBI捜査官が、目撃者の証言に翻弄されながら真相に迫る姿を描く。」という内容とジャケットその他に書いてある。黒沢明の映画「羅生門」の展開を思わせるとも書いてある。でも観てみるとその解説はちょっと違うなあと感じた。だってあの映画には結論はあってないようなもの。意外な形でも真実があるこの映画とはまったく意味合いが違う訳だから。。。
映画を追うごとにくりかえしドキッとさせられる。観ている人間の予想を外させる。若干デイヴィッドリンチ監督の匂いもあるが、私はむしろコーエン兄弟の作品を連想した。簡潔ながら、脚本の巧みさに意表を突かれ、なかなか見応えがあった。デイヴィッドリンチのファンよりも、コーエン兄弟のファンの方がこの作品をいいと思うかもしれない。両方好きな自分は度肝を抜かれた。
この作品ばかりはこれ以上書かない方がいいかもしれない。
途中までの画像はいかにもアメリカの恥部を映し出すような映像だ。悪徳警官のふるまいや麻薬中毒の連中のふるまいは、アメリカの田舎には行きたくないと思わせる映像だ。いつも思うが、なんでアメリカ映画ではこんなに警察が悪者にされるのであろうか?
それにしても途中から見せるどんでん返しは脚本の巧みさを感じる。
やはり傑作と言いなおすべきであろう。
最近観た映画では実によくできた低予算映画である。傑作というと語弊があるかもしれない。むごい映像の中に計算された凄味を感じる作品だ。
いきなり殺人事件のシーンが映し出される。覆面をかぶった犯人が残虐にモーテルで殺人を犯す映像である。その直後地元の警察に場面が移る。FBIの捜査官の男女が、殺人事件の現場に居合わせた少女、若い女性、警官の3人の目撃者から事情聴取を開始する。その事実を画像で追っていく。少女は自分の母が新たに結婚する夫とともにドライブに出ていた。若い女性はボーイフレンドとともに麻薬浸りのまま事件に出くわした。警官は自分の地位を利用して、一般人から金を巻き上げようとしていた。そんな3人が路上で出くわす時をそれぞれ回想させ、捜査官が地元警察の人間と聞き出そうとしていたが。。。。
「連続猟奇殺人事件を追う二人のFBI捜査官が、目撃者の証言に翻弄されながら真相に迫る姿を描く。」という内容とジャケットその他に書いてある。黒沢明の映画「羅生門」の展開を思わせるとも書いてある。でも観てみるとその解説はちょっと違うなあと感じた。だってあの映画には結論はあってないようなもの。意外な形でも真実があるこの映画とはまったく意味合いが違う訳だから。。。
映画を追うごとにくりかえしドキッとさせられる。観ている人間の予想を外させる。若干デイヴィッドリンチ監督の匂いもあるが、私はむしろコーエン兄弟の作品を連想した。簡潔ながら、脚本の巧みさに意表を突かれ、なかなか見応えがあった。デイヴィッドリンチのファンよりも、コーエン兄弟のファンの方がこの作品をいいと思うかもしれない。両方好きな自分は度肝を抜かれた。
この作品ばかりはこれ以上書かない方がいいかもしれない。
途中までの画像はいかにもアメリカの恥部を映し出すような映像だ。悪徳警官のふるまいや麻薬中毒の連中のふるまいは、アメリカの田舎には行きたくないと思わせる映像だ。いつも思うが、なんでアメリカ映画ではこんなに警察が悪者にされるのであろうか?
それにしても途中から見せるどんでん返しは脚本の巧みさを感じる。
やはり傑作と言いなおすべきであろう。