ゴールデン・リタイアーズ

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111025:日本が世界で一番人気がある?!

2011年10月25日 | 辛口ひとりごと

「日本は何故世界で一番人気があるのか」
 竹田恒泰 著
 PHP新書 2011年1月

イオンモール筑紫野の蔦屋書店でタイトルと目次をみて思わず購入。
東日本大震災での被災者の冷静な受けとめかたへの賞賛、世界1のODR途上国援助への更なる期待、沖縄基地問題など民主党政治のリーダーシップ欠如、韓国などと比べたリーダーの決断力不足、東電九電など財界経営者への批判など日本評価が相半ばする昨今だが、この本では日本が世界1人気があると言明していることに興味をもち読み始めた。

 著者の主観でない証として2006年(小泉首相時代、靖国参拝物議)に英国BBC放送が世界33カ国4万人対象に世論調査をおこない、世界に最もよい影響を与えている国として日本が31の国で否定を肯定が上回ったという。当時、否定が上回ったのは中国と韓国のみだったがインドネシアは85%、フィリピンは79%が肯定。悪影響を与えている国としてイラクが1位、なんと世界の警察を自認するアメリカが2位、ならずもの国家と罵られる国と罵る国が1、2位とは興味深い。世論調査の信ぴょう性には課題はあるが毎年実施される同調査で3年連続世界1、去年の調査ではドイツに続き2位。悪影響国はイラン、パキスタン、イスラエル、北朝鮮の順、アメリカははじめて肯定が否定を上回ったという。

 問題は日本人が自国の世界への影響力を過小評価というか、日本の良さ、強さを理解していないことにあると著者は指摘。中国人が自国への肯定を81%、韓国人が76%、アメリカ人が60%示しているのに対し日本人は43%しか自国を肯定していない。一体何が原因となっているのか。アメリカは第二次大戦時、日本を真底恐ろしい国と考えており、終戦時、日本を2度と戦争させないよう骨抜きにしようとした。その目的が戦後66年をへて果たされたという。

 日本のすごさとは
1、日本が神武天皇から現在の125代今上天皇まで2600年の歴史のある世界最古、希有の国家であるという歴史教育が戦後一切なされなかった。100代以上続いている王朝は世界にない。
2、ミシュランガイドが2008年、東京の飲食店150軒(パリ74軒)に星を与え、東京は世界1の美食都市になったが東京は軽く鼻であしらった(ニューヨークタイムス)特に長い歴史に支えられた専門性はもはや誰もおいつくことはできない。古より食事や調理は神事であった。日本食の精神文化がその根底にある。しかしその文化がいまや危うい。
3、匠のこころに支えられた日本のものづくりは世界から愛され信頼されている。先人は世界各地に手抜きしない歴史に残る道路や建造物を残した。日本を最も愛する国、台湾に日本が統治していたころ八田与一という技術者が東洋1のダムを地元民と寝食をともにして完成させ、今なお台湾国民からあがめられている。ぺりーの黒船が来航して翌年には自前の黒船を作ってしまった。天皇のためのお召列車を走らせるために現在のような1分1秒の狂いのない列車運行システムを作ってしまったなどなど。しかい今や金が金をうませる拝金主義者が世の中をばっこし、世界を悪くしている。
4、英語ほか主要言語に存在しない「もったいない」という言葉がケニアの環境副大臣にとりあげられ世界環境問題対策の代名詞となった。いただきます、ごちそうさまも外国語への翻訳がむつかしい。元来日本人は大自然との調和を基本に生きてきた。それら素晴らしい日本語がないがしろにされる時代になってきている
5、その他、日本の高評価の背景をいろいろ説明されているがベースになっているのは2600年の天皇の歴史がからんでいるという

 今や、日本のアニメや風呂敷などをはじめとして「クールジャパン」として外国人が日本の素晴らしさを発見しているが、日本人こそあらためて日本創造の歴史を学び、世界最大の都市であった江戸後期の日本人のありように学ぶことがジャパンルネッサンスにつながるのではないかと主張している。福岡にも竹田研究会と称して日本再発見の勉強会があるらしいがこの本でも「なるほどそうだったんだ」とうなづかされる箇所が結構ある。
このブログを見ていただいてかたも一度よんでみられたらどうだろうか。

コメント
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