ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

拉致問題!

2002-09-23 00:00:00 | インポート
今週の話題といったら、なんと言ってもこれでしょう!
小泉首相の突然の訪朝は、「またまた外交パフォーマンスなんかしちゃって、それより景気対策やってくれい、どうせ食料支援なんかと引き換えに、お土産は(人質変換)は、用意してもらってるんでしょ。」くらいに考えていたカッチイは、浅はかでした。

「8人死亡、4人生存(5人)」という事実(これは事実か?)はショッキングだった。突然死亡を伝えられた家族の悲しみは、あますところなくメディアは伝えた。私たちは、震える声で「そんなこと信じない」と会見する拉致被害家族の悲憤には、激しく心が動かされた。

しかし、あまりに手を打つのが遅すぎたとしかいいようがない。拉致が行われたのは、70年代後半だ。20年以上の歳月が流れたのだ。北朝鮮としても、今回の会談で、アメリカから「悪の枢軸」扱いを受けるのは、なんと言っても避けたい。死んでしまっているものを、生きているとは言えないから、発表に踏み切ったのだろう。こんなショッキングな報告を受けながら、即刻、国交正常化交渉に踏み切った小泉さんの外交センスの評価も分かれている。

情報を小出しにする外務省の相変わらずの不手際も、批判されるところだが、それでも対外的に「わが国がやりました」とあの国に認めさせただけでも今回の意義はあったのだろうと思う。しかし両国が、どうにもアメリカの顔をうかがう方向で、国交正常化交渉に進んでいく節があっておかしいと思う。

日本が、北朝鮮について今回の拉致問題について、謝罪と責任を求め、かの国の軍事力の脅威を取り除き、日本とアジアの平和を確立していくのに、独自の路線があってもいい。現在、ドイツのシュレーダー首相は、イラク攻撃に走るアメリカと一線を画すような発言をしているが、日本も、公式の場で、日本の立場や指針を強く主張すべきだ。経済力だけ(最近は、凋落の一途だけど)が、世界に評価されているなんて、寂しい。

しかし、今の国会議員のセンセイたちと官僚に、日本のリーダーシップを世界に示す力があるとはとうてい思えない。