ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

秋のホラー

2002-11-28 00:00:00 | インポート
今週の前半は、関西のお天気は、昼間から、暗くて寒くてドイツの冬みたいな天気みたいだった。今日、やっと秋晴れになった。ぴんと張った空気のなか木々の紅葉が美しい。でも、カッチイは、落ち葉のあるところを歩くときに、つい足元をみてしまう。木の実で、けむしみたいなのがあるでしょう?それが怖いのだ。

小学校2年生くらいだったと思う。小学校なのに、バス通学をしていたカッチイは、朝、停留所まで歩かなくちゃいけない。停留所も手前に、大きな木があって、秋になると、たくさんの落ち葉と、木の実を落とす。落ち葉のカサカサしたところを踏みつけるのは、大好きなのに、木の実のほうがダメなのだ。それが、どうにも、カッチイには、黄色いけむしに見えちゃうのだ。あるとき、誤って、それを踏みつけてしまった。その時のぐにゃっとした感覚を思い出すと、今でも背中が、すううと寒くなる気がする。でも、道いっっぱいに、けむしは、広がって落ちていて、そこを通り過ぎないと、停留所にはつけない。車道は、ひっきりなしに、クルマが通っているから、車道に出て回り道することはできない。ぼおぜんと立ち尽くすランドセル姿の自分の姿がよみがえってくる。

あの時どうしたんだろうか?ちゃんと学校に行ったのだろうか?そこからは、記憶にない。だけれど、怖かったことだけを覚えている。その時だって木の実で、けむしじゃないと自分でもわかっていたし、頭で必死でそう思おうとしたのだけど、ダメなんだ。ケムシが、道いっぱいにうごめいていて、行く手をはばんでいる。足が凍りついたままストップモーション。
カッチイにとって、充分、ホラーになってるシーンなのだ。

コワイ話だけじゃ何なんで、笑える話もひとつ。
今日、学校で映画「たそがれ清兵衛」が評判がいいから見に行きたいという話になった。いつも楽しい英語のセンセのKさんは、真田さんが「もう生理的にダメ」という。「どうしてアクが強いから?アタシの浩市さんも、濃い顔だけどな」「佐藤浩市は、濃いカオだけど、ソースで濃いって感じなのよ。真田広之ってのは、ワタシ的には、ソースもしょうゆも、マヨネーズも、ごちゃまぜっていう感じなんだよね。どんな味にしてくれるねん、はっきりせいよ、って言いたくなるんよね」だって。オトコの話も、食べることに例えて言うのは、さすが浪速女ですわね。真田さん、どんな味なのか映画は見に行きます。


「エグゼリーナ」?

2002-11-24 00:00:00 | インポート
日本の株価が下がり続けている。拉致問題の外交問題が派手に扱われるのに隠れているが、日本の経済は、がけっぷちといわれて久しい。ドイツも同じような道をたどっているらしく高い失業問題にあえいでいる。ユーロ統合は、壮大な実験といわれたが、東欧も飲み込んで、物価は上がっている。ユーロは、ドイツ語の高いという意味のteuerトイヤーにかけて、トイロといわれているそうだ。でも、日本もドイツもやはり、国の経済基盤が、まだまだ、しっかりしているところがあるのだろう。私達の生活が、明日ひっくりかえるという危機意識を持っている人は少ない。アルゼンチンのような経済破綻からは遠い。

「今、仕事を持っている人は、離してはいけない。会社にしがみつけ。」という論調を、メディアで見受ける。確かにそうなのだろう。40代のお父さんは、上からも下からも突き上げをくらい、一番シンドイ世代だろう。それに対して一番優雅なのは、独身OLという。「エグゼリーナ」(笑っちゃうけど上手いネーミングだ。)なんて言われるらしいが、20代後半以降で、それなりに仕事のポジションがあり、しっかりパラサイトして、使うお金がざっと年間200万円だそうだ。彼女らは潜在的には500万人いるというから、ざっと10兆円以上の消費してくれる層なのだから、マーケットとしては、大きなターゲットになる。

「エグゼリーナ」の好きなキーワードは、「がんばった自分へのご褒美。」「こんなにがんばったアタシに、グッチをプレゼントしましょう。モルジブへ命の洗濯に行きましょう。」となる。女性雑誌は、起業して社長など極端に成功した女性や芸能人を見つけてきて、リッチなライフスタイルを披露させて、購買意欲をあおるのを助長する。「ヴァンサンカン」は、特にすごいね。広告が増えて、ますます重くなってきている。美容・ファッションへのこだわりは、すごい。女性なら誰でもキレイになりたいけど、そのあくなき探究心?には、カンペキに引いてしまう。物質的な興味がマニアックになっている傾向はあるのだけど「エグゼリーナ」の興味が、もう少し社会的なものに向くといいのにと思う。もともと元気で活発な人たちなのだ。

「エグゼリーナ」ではないカッチイだが、仕事を終えてからの開放感は、よくわかる。今は疲れをとるだけが、「自分へのご褒美」となっているのが悲しい。


日々あれこれ

2002-11-20 00:00:00 | インポート
日記というのは、自分の心象風景を反映するものだ。書いてしまって、気恥ずかしいと思うこともあるが、これもカッチイのパーツ。自然体でいこう。

寒い毎日が続いているけれど、カッチイは、スカーフとかマフラーとかを首元に巻くのが好きだ。ドイツ人の女の子は、こういったものを、おしゃれに巻く。何よりあったかいし、首元に視線がいくと、カッチイみたいに背の低い人は、カバーできる感じ。のどを守るのにもいい。去年みたいに、風邪を引くのは何としても避けたい。今年は、ニットの帽子が流行しているみたいね。ガクセーを見ていると、今何が流行しているかわかる。上半身は暖かくしているのに、足元はミニだったりする。長ーい足がご自慢なのね(笑)

拉致問題は、長期化しそうだ。カッチイが、ずっと抱いている素朴な問題は、なぜ、ごく普通の市民を拉致したのかということだ。何かの専門分野のエキスパートというわけではない。横田めぐみさんにいたっては、拉致されたときローティーンの少女だった。工作員にとっては、日本人を拉致することは、勲章になったというが、それを命じた北朝鮮は、何を求めたというのだろうか?嫌な言い方になるが、拉致した日本人を何に「利用」しようとしたのか?「拉致」の理由が明らかでないから、この問題が、本気で取り上げられるのが遅くなった一因があるのだろうと思う。

帰ってこられた5人の方は、話されていない(話せない)部分が、まだまだあるだろう。帰ってこれず亡くなったとされる人たちは、永遠に語る場を奪われてしまった。彼らこそ、私たちに伝えたいことが、切実にあっただろうに。ヨーロッパのジャーナリストのなかには、東ドイツの崩壊の過程に、今の北朝鮮の状況が似ているという人もいる。しかし、飢餓の状況一歩手前で、世界の情報から隔離され、選択のない価値観を押し付けられている独裁政権の国と、民主化要求のプロセスを経て統一を成し遂げた国とは次元が違う。祖国統一を望みを捨てないという韓国も、話のテーブルにつかせることが難しい同じ民族を、どう説得していくことができるだろうか?ワールドカップのお祭り騒ぎの友好ムードなど、一気に吹き飛ぶ要素を、私達は、歴史的に半島の国々に、持ちすぎている。もし北朝鮮が不幸な倒れかたをしたら、隣国の中国も、なだれこむ難民に、打つ手はないだろう。世界の台風の目は、イラクや、イスラエルだけじゃない。


本屋で

2002-11-17 00:00:00 | インポート
木曜日、飲み会に参加して、仕事仲間と大いに飲んだ。ベルギービールのお店で、何杯飲んだかしらね。外で飲むときは、ピッチが上がっても、顔色ひとつ変わらないのがカッチイの密かな自慢だ。飲みながら、笑った笑った。気がついたら終電ぎりぎり間に合うまでという時間になったのだけど、楽しく過ごしたおかげで、日ごろのストレス発散できたわね。ウチに帰ってバタンキューで、ベッドになだれ込んで、翌日は、さわやかな目覚め。金曜日の5コマの授業も、気合を入れて、乗り切れた。

土曜日は、久しぶりにキタに出た。紀伊国屋(本屋)に沈没。カッチイは、洋服などを買うのは節約できるのだけど、本はダメなんだ。最近は、ネットショップのAmazonで買うことも多いのだけど、手にとって見れる本屋での立ち読みは楽しい。ドイツの観光関係の出版は、定期的にチェックする。イタリアとかのコーナーに比べると圧倒的に新刊は少ない。ううう。自分の本を見つけて嬉しくなる。思わず1冊買ってしまった。クリスマスプレゼントに知人にプレゼント(押し付ける)つもりだ。

カッチイのお買い上げリスト
?@「ニュースキャスター」筑紫哲也 集英社文庫
彼のニュース番組は、たいてい毎日見る。ファンなんだ。日本でジャーナリストで、ニュースキャスターという稀有な存在だと思う。番組の作りかたを自らが明かしているというウワサなので面白そうと思った。

?A「運命の足音」 五木寛之 幻冬社
私がもっとも好きな作家だ。この本で、五木さんは、今から57年前、彼の家族に起こった極めてパーソナルな悲痛な体験を告白されている。私は長い間のファンだから、彼の作品や今までのエッセイから、その不幸な出来事を、それとなく知っていたが、ついに書く気になられたかという気がした。襟を正して読まねばと思っていたので、発刊されたときには、あえて飛びつかなかった。

?B「話を聞かない男、地図を読めない女」アランピース+バーバラピース 主婦の友社
大ベストセラーになったもので読みたいと思っていたが、単行本になったのでこれ幸いと買った。クルマを運転しないカッチイは、道路地図が読めないオンナかも。地図そのものは、大好きなんだけど。

?C「わたしたちを忘れないで」東ちづる ブックマン社
「世界ウルルン滞在記」で放送されて大反響を呼んだ「ドイツ平和村」の本。


おうちで、ごろごろ

2002-11-10 00:00:00 | インポート
11月に入って、本当に一気に寒くなった。カッチイの住んでいるところは、生駒山のふもとなんで、これからの季節は、つらいものがあるのだわ。学校では、ガクセーが、がんがんに暖房を入れたがるので、外に出たときのギャップがきつい。去年は、お正月に風邪をひいて、全治1ヶ月という散々な目にあったので、今年は、なんとしても避けたい。週末、人ごみのなかに出て行こうという意志は、まったくなし。おうちで、ごろごろが一番。

ウィークデイは、ろくなものを作らないから、週末くらいはと思い、今日は、クリームシチューを作る。かぶを入れたら、美味しかった。シチューは、野菜の煮え具あいに計算がいるよね。にんじんも、かぶも柔らかくと思ったら、時間差で煮込んでいかなくちゃね。油断すると、トロトロになっちゃう。寒いときは、あったかい汁物が一番だよね。

11月4日のことになるんだけど、「東京国際映画祭」のクロージングに中井貴一さん、佐藤浩市さん共演の「壬生義士伝」が上映されたのを、インターネットでライブ中継を見た。ナローバンドのカッチイでも、画面は小さいけどばっちり見えたわ。それを見ながら、浩市ファンの人たちとチャットを楽しだ。

映画祭の中継を見ながら、浩市ファンと「きょうは、どんなお姿で登場だろうね」「今からどきどき」とおしゃべりする。なんて素晴らしい時代になったんでしょう。インターネット万歳だね。

セレモニーが終わって、浩市さんたちの舞台挨拶の間、何も映し出されなくてどうなるんだろうとチャットしてたら、会場に直接いらしていたファンサイトの管理人の方から「もうすぐ始まります」と教えてもらって感激した。
みんな、つながってるんだというのを体験した瞬間だった。

「壬生義士伝」出演の皆々様は、なんと和服で登場。中井さんもかっこいいけど、やっぱりカッチイは、浩市なのだ!ゴルフ焼けか少し日焼けした浩市さんは、髭もたくわえ紺のお着物が、よくお似合い。「夫婦愛や親子の愛情をテーマにした今回の映画は、多分20年前の自分だったら受け入れられなかったかもしれないけれど、自分が40台半ばになってみると、すごく素直に受け入れられる。」と舞台挨拶されてた。彼は、話し言葉でも、すごく含蓄のある、やや難しいことを言われる。ちょっと早口、ちょっと長めなのよね(笑)トーク番組は、苦手と言って出られないのが残念!