ショップ ダンケ

ドイツ雑貨「ショップ ダンケ」のオフィシャル・ブログ

先生 1

2004-10-31 00:00:00 | カッチイ’s ジャーナル

なんてハマリやすい性格なのだろう。今年前半は、堤真一さんに、どっぷりだったが、今は、吉岡秀隆さんに夢中。DVD「Drコトー診療所」を買っちゃったよ。DVD特典ディスクを見たかったから(笑)

Drコトーが、はからずも死なせてしまった女子高校生の兄の巽(津田寛治)は、より重症で急を要するとDrコトーの判断により、カラダに、かさが、ささった子供より、優先されて緊急手術を受けて助かる。皮肉にも、妹のケースとまったく逆のケースに自分自身がなったわけだ。(出来すぎているうまい設定だ!)

妹の時の真実は、役立たずの研修医の三上が、患者の手当てができなくて、職場放棄してしまったからなのだが、コトーは、自分の意識のなかで、三上に責任を押し付けようとしたこと自体を問題にして、「あの日の僕は、医者じゃなかった」と言う。

だからこそ、どんな治療にでも、自分が全責任を負わなくてはいけない離島の医師に来たと言うDrコトーに対して、たった一人の妹を失った巽は、さらに言い募る。
「あんたが、人の命に責任を持つというなら、その重さを忘れるな。医者っていうのは、それくらい神聖な仕事であるべきじゃないのか。だから人様に先生と呼ばれるのじゃないのか」

きゃ、普通に聞いたら、あまりに気恥ずかしくなる正論です!吉岡コトーは、何も反論せず、ただ陳謝する。頭を下げているので、目から流れた涙が、まゆに流れていくところを撮ったところは、ベストショットでした。医療過誤の事故の会見のとき、バッタのようにカタチだけ頭を下げる現実の病院関係者の姿と大違い!

ただ、このシーンで、カッチイは、「先生」という言葉に赤面したんだよね。大体、観光業界でトラブルメーカーといえば、センセイと言われる人たち、いわく、医者、政治家、教師、などなど。

吉岡さんは、特典ディスクのインタビューで、先生と呼ばれることについて「照れますよね、もう絶対、なんかもうセンセイなんて呼ばれたくないじゃないですか。なんかあんまりかっこうよくないなと思ってるんで。コトー先生って言われるのはいいんですけどね。先生というだけだと、ちょっと照れくさいし恥ずかしいですよね。」

笑いながら答えていたのだけど、実に、正直で、まっとうな感覚をお持ちです。


今回の病気

2004-10-30 00:00:00 | 徒然草

新潟の地震の被害は、大変なことになっている。「まあ、なんとも気の毒とは思うけれど、支えあう家族がいて、いいんじゃないのおって思ってしまったわ。」とはドイツで一人暮らしをする友人のコトバ。
そうね。一人暮らしは、普段は、自分で責任を負っていれば、自分のリズムで、気ままに快適に生きていけるかもしれない。でも、何かあったとき、自分の立つ瀬の心細さを痛感させられる。

被災している人で身寄りがなかったり、一人暮らしの人は、ダブルショックだろうね。そのうえ、体調を崩して、病気にでもなったら、もう目も当てられない。阪神大震災のとき、独身のキャリアウーマンの女性が、とにかく結婚になだれみたいという気持ちになったというのを聞いたけど、さもありなんと思う。

今回、私が入院したとき、痛みでウンウンうなっている時期が過ぎて、夜、それでも眠れなかったのは、「今回くらいの病気だったら耐えられる。でももっと重病になったとき、どうなるのだろうか?」「後遺症が出るような病気になったらどうしよう?」「仕事はどうなるだろう?」「年とったら、どんなになるの?」と様々な連想が出てきたせい。だから、早めに日常に戻りたくて退院した。

兄夫婦には、お世話になった。ドイツのダーリンも、何度も病院にまで電話してきた。
結局は、とにかく「人に迷惑かけないように健康で生きていかなくちゃ」と、しごくあたりまえな結論に達した。

SOHO業務と講師の仕事と、二足のワラジをはいている私は、無理をしないといけない側面もあるのは事実。ドイツから帰ってきてからのぎっしりの予定を考えると、パンクする前に、神様が、椎間板ヘルニアの病気を与えたとも考えられなくもない。「休みなさい、立ち止まりなさい、」

カラダをいたわりながら、日常生活を送っている。ことさらでもないが、丁寧にゴハンを作る。ごぼうとにんじんを煮付けて、豆腐と白味噌で合えたのを、サワラにのせてオーブンで焼いた。かぼちゃを煮付けて、だしをキチンととって味噌汁を作る。終了間際の、近鉄百貨店でお弁当を買って帰っていた日々よ。さようなら。いつまで続くかわからないケド(笑)ごはんは、きっちり作りましょう。 観葉植物に水をやることは、忘れないようにしよう。


復帰

2004-10-25 00:00:00 | 徒然草

3週間近くの入院から、無事退院してやれやれ。だけど、ここ1週間、復帰の道のりは、ソロソロでした。

幸いヘルニアの痛みはひいていて、痛みのない毎日を感謝する。痛みというのは、なくなってしまえば、「あれはいったい何だったの?」ってなもんだ。でも、ヘルニアは、ぶりかえすというから、重いものを持ったり、階段の上り下りには、注意している。まあ、病院通いは、しばらく続けないといけません。ふう

やっぱり気力を取り戻すのに、人知れず、エンヤコラって感じで。
郵便局や銀行へも用事があって行ったら、人々が、サクサクと業務をこなしているなかで、ポツンと置いていかれている自分がいたりして(笑)人々が、あたりまえにこなしていることなんだけど、社会生活のリズムって、病み上がりの人間には、ちと早く遠いものに思える。

しかし、そうもいってられない。学校にも仕事復帰したし、試験の採点だけ終わらせて、ひっくりかえっていたうちのなかを整理にとりかかった。

整理魔のカッチイは、やりだすと徹底的にしないと気がすまない。ちょうど、夏物と冬物の入れ替えの時期でもあり、うちのなかですることは、ヤマのようにある。観光業界で仕事を始めたころからのクセで、今の講師業でも、資料は、とにかく貯めてしまう。

でもどこかの時点で、捨てるべきものは捨てないと、足の踏み場もなくなってしまう。どっちみちデータが古くなってしまったものは、観光資料としては失格なので、いさぎよく捨てなければならないのだ。それにしても、一人暮らしなのに、どうしてこんなにゴミが出るのかと思う。何度ゴミ置き場を往復したことか。

カッチイは、ファイリングが大好き。自分なりの順番で、プリント類やパンフレットを差し込んでいく作業をしていると、気持ちも落ち着く。掃除は、カッチイにとって、一種の作業療法かもね(笑)

デスクトップのパソコンのモニターがついに、イカレてしまった。はあああノートは、ウィンドウズXPのServicePack2のアップデートをしそこねたら、パソコンが不安定になってしまいインストールをやり直すのに、えらい時間がかかってしまい往生した。パソコンのお守りは、時間とエネルギーを消耗するよ。

自分のリズムを取り戻すのは、なかなかだわね。でも丁寧に、落ち着いた生活をしたいと思う秋のこのごろです。


Dr.コトー診療所2

2004-10-11 00:00:00 | 映画&ドラマにハマル!

ただ実際には、こんな医師はいないだろうと思うくらい誠実な医師のイメージを、コトー先生は、最初から確立させている脚本なので、吉岡くんは、「実際に動いてセリフにしてみると、恥ずかしくなってしまうようなこともある。」とオフィシャルページのインタビューで語っていた。確かにセリフだけ思い返すとそうなのだが、歯の浮いたように絶対聞こえないように語り、見せるのが、吉岡くんの演技力なのである。

看護婦の彩佳(柴咲コウ)「どうしてこの島にやってきたんですか?先生の腕がもったいない気がして。」に「ありがとう、彩佳さん、でもそれは逆だよ。僕には、この島がもったいない気がするんだよ。」なんて返すセリフが、クサク聞こえないように言えるのは、吉岡コトーだから。

吉岡くん自身は、コトー先生を熱血漢のように演じたくないといポリシーを語っていた。抑えた演技から、コトー先生の人間性がにじみ出る。彼の優しい声がまたいいんだなあ。共演者の筧利夫さんによると、「吉岡君は、セリフの音程の幅が広い方です。低いところから…普通なら“ミ” の音で出るところが“ソ”の音から始まったり。それが意表をついているので、心に刺さるんですね。基本的に役者は、同じセリフを言わせれば、だいたい同じような音程から始まってしまうので、予定調和になりがち。多分、吉岡君自身が意識して音程を変えているのではないんだと思うけど、人の心をつらぬく “超音波”を持つ人ですね」(番組オフィシャルページのインタビューより)

人を安心させる声、語りというのがあるものなんだと思わせる。吉岡コトー先生に「大丈夫ですよ」と声をかけられれば、患者は、どれだけほっとすることだろう。


Dr.コトー診療所1

2004-10-10 00:00:00 | 映画&ドラマにハマル!

周囲から、今回の入院は「休養」を神様が与えたんだよと言われたし、自分でもそう思おうとしたが、痛みがあるうちは、休養どころではなかった。

痛みが出てくると、痛みにじっと耐えることにエネルギーが必要なのだった。夜眠れないせいか、昼間、くうくう寝てしまう。「痛みがないから眠れるんですよ。寝ることは、いいことですよ」と医師に声をかけられた。

そんな何気ない医師の一言でも、患者には、ずいぶん慰めになる。実際、寝たりたあとは、足が少し軽くなるような気がして、入院2週目は、ラクになって、調子がいいときは、DVD三昧した。私が借りてきて感動したのは「Dr.コトー診療所」

病気の時だから、よけい感動したのかもしれない。南の離島診療にかける青年医師の物語だが、これは去年2003年夏クールのテレビドラマだ。同じ時間帯、大好きな佐藤浩市さん主演の「高原へいらっしゃい」にチャンネルを合わせていた私には、「Dr.コトー診療所」は未見だったのだ。当時、海と山が舞台のヒューマンドラマ対決なんて言われたが、「高原へいらっしゃい」が低視聴率にあえいだのは無理もない。「Dr.コトー診療所」のほうが出来は、断然すばらしい。

主役のドクターコトーこと、五島健助には、吉岡秀隆さん。山田洋次監督の秘蔵っ子でもあり「男はつらいよ」シリーズにさくらの息子・満男役を演じ、子役から活躍していてキャリアは長いのね。そして倉本聰「北の国」からの純くん役で、ドラマとともに成長した。(しかしカッチイは、この国民的ドラマを全部は見ていない。)30代に入った吉岡さんの大きな代表作になったのが、このDr.コトーだと断言できマス。それほどハマリ役。

やっぱりドラマは、しっかりしたストーリーと深みのある演技ができる俳優と、優秀な演出家で決るよね。島の雄大な自然を圧倒的な映像美で見せてくれる。濃密な人間関係を描きながら、「医療もの」を奇をてらわない正攻法で勝負している気がする。

東京の大学病院を辞めて、離島にやってきたコトー先生は、献身的に島の医療に尽くして、島の人々の信頼を勝ち得ていく。毎回、けっこう派手なオペが出てきたりして「医療もの」のお約束どころもキッチリ。普段ヌボーとしているコトー先生が、メスを握ると、キリっとした表情になるのがりりしい。吉岡くんは、かなり医療シーン練習したんだろうな。