うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

ワインの手始め

2005-04-16 04:26:43 | フランス(食べ物・飲み物)
豚もおだてりゃ木に登る=ウサタも唆かさりゃ空も飛ぶ、って感じでしょうか。

やっぱり、フランスにいる間に、こんなにもワインを消費しているので
少しくらい「語れる」ようになりたいもの。と思い続けて2年半。
今日こそは、と、10軒先くらいにある馴染みのワイン屋さんに行って宣言しました。

「今日から、ただ飲んで喜んでいるだけじゃなくって、ちょっと勉強しようという気になりました。
何でもいいのですが、テーマを決めて飲み続けたいんですけど」
但し、条件。
「学生でお金がないので、安めでもいろいろ選択肢がある基準でお願いします」

ある地方を攻めるべきか、それとも葡萄品種で攻めるべきか、とは思っていたのですが。
まぁ、オーソドックスに、地方で選んでいくことにしました。
で、安めで選択肢がある、という情けない制限があるので、ボルドーは抜き。

オーナーが勧めてくれたのは、ロワール、コート・ドュ・ローヌ、ラングドック・ルシィョンの3地方でした。
で、本当はブルゴーニュ(日本にあんまり美味しいのがない気がするんです。手ごろな値段でってことですが)で行きたかったことから(まぁそれも高めなのかな)、
単純にブルゴーニュに一番近い、コート・ドュ・ローヌから始めることにしました。

すぐ飲んじゃうので、普段なら一度に3本くらい買うのですが、
1本薦めてくれたところで、
オーナーはいきなり白い紙を取り出し、葡萄品種などの情報を記し、
「今度、これにどんな感想でもいいから書いて持っていらっしゃい!」
その感想に合わせて、次のを薦めてくれるとのこと。

まぁ、なんてありがたいこと!と思ってウキウキ帰ってきたのですが。
ハッ!私は全くのワインのド素人で、しかもフランス語だってそんなに堪能じゃない。
果たして、適切な形容詞とやらを思いつくんだろうか…。

色は、え~っと。澄んでいて、思ったより、薄い。でも、寂しげな色。
香りは。う~ん…何かこう、強めで、黒めの野苺系。結構香辛料っぽいかも。
味は…
あっあ~。。。失敗しました。
作った料理と全然合わなかった。
あまりに寒くて(昨日はたった1日暖かくなったのですが。今日は雨の降るさむ~い1日)
勉強に明け暮れて(ホント全然終わらないんです、いつになったらヴァカンスを楽しめるんでしょう。。)気分も寂しかったので、「クスクスを食べるとくすくす笑いたくなって元気になる」
と言われたのを思い出し、辛目のクスクスもどきをつくったのが、これが全くあわない!

参りました。
仕方ないので?他の飲み物で、ご飯はとりあえず終わらせ、
冷蔵庫からチーズやら、食前酒用おつまみの木の実などを、とりあえず出してみて、ワインを再び賞味。
…こっちのほうが全然あいますね!
あぁ、でもこれじゃぁ食べすぎ飲みすぎになってしまいます。
今後に向けて至急対策を練らなければなりません。
ワインの勉強も、好きだから嬉しさが増すだけかと思ったけど、
何だかこれから結構大変かも…初日にして怖気づいています、ハイ。

ところで。
話はまた逸れますが。
このワイン屋さんのオーナー、すっごくいい人なんです。
息子さんもいて、彼のほうが、要は学問をしているからそういう意味では詳しかったりするのですが。
息子さんは、私が貧乏だって言っていても、日本人と見るせいか
結構高い(でもやっぱり美味しかったりする)のを勧めます。
夕飯のお招ばれに持っていくとか、いうと、包装とかもチャンとしてくれます。
でも。
私はオヤジさんの方が断然好き。
決して、高いものは勧めないし、例えば、今日はムール貝を調理するための安い白ワインも買いたいとか言うと、
樽で買っておいた白ワインを瓶詰めして(ここはカーブなんです。そしてレストランもやっています)、タダでくれちゃったり。
今日なんかも、明日友達の家に持っていくワインと、結局2本買ったのですが、
どっちも端数は切り下げてくれちゃっったし。
マ・プティット、とすっごく可愛がってくれて、何だか、下町気分になれるこのワイン屋さん。
オーナーが喜んでくれるような、つましいワイン愛好家に成長したいもんです。
よぉ~し、ぞ。