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過越祭(ペサハ)を疑似体験してみた (4)

2014-05-02 08:58:44 | ヘブライ語
早速ですが、「過越祭(ペサハ)を疑似体験してみた (3)」の続きを。

マギッドが終わると、再び順序の歌を歌い、次のラハツ(רַחצה 洗い)に。ここでは先生がヘブライ語で祝福を唱えて終わりました。

続いて順序の歌の後はモツィ マッツァー(מוֹצִיא מַצָּה パンの取り出し)。主人は3枚のマッツァーを祝福して、一番上のマッツァーと2枚目を裂きます。ヤハツの箇所でマッツァーのことをさらっと「種なしパン」と書きましたが、酵母が入っていない(つまり、ほとんどふくらまない)パンで、以下の写真のように平たく、無数の穴が空いており、また焦げ目がついています。わかりやすく言えば、大きな(20cm四方ぐらい?)クラッカーのようです。



ちなみにマッツァーは18分間焼くと決められているそうで、現代のユダヤ人は市販のものを買うことが多いようです。また、過越の期間はマッツァーを食べ続けなければならない(他の種類のパンは食べられない)ので、この時期イスラエルではマクドナルドのバンズも、ピザ屋さんのピザクラストも、ケーキ屋さんのスポンジケーキもすべてマッツァーになるそうです。さらにこの期間は家の中からも一切酵母を排除しなければならないため、家を大掃除し、鍋や台所用具類はすべて煮沸という徹底ぶり。でも旧約聖書にも「種を入れないパンを七日間、食べなければならない。あなたの領土のどこにおいても、あなたのところにパン種があってはならない。(出エジプト 13:7)」と書かれているので仕方ありません。ペサハが「除酵祭」とも呼ばれることも納得です。

話が飛びますが、新約聖書では過越の食事の箇所で、

「また、彼らが食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福して後、これを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取って食べなさい。これはわたしのからだです。(マタイ 26:26)」

と書かれています。このパンはまさにマッツァーのはずなのですが、「裂き」という動詞が使われているのはどうかなぁと思いました。だって、これ普通の食パンみたいに裂けないですもん。「割る」という言葉が適切だと思いました。ちなみに英語だと

While they were eating, Jesus took bread, and when he had given thanks, he broke it and gave it to his disciples, saying, “Take and eat; this is my body.”(Matthew 26:26 (New International Version))

で、動詞は broke が使われています。こちらの方がぴったりだと思いませんか?

妙に熱く語ってしまいましたが、セデルではモツィ マッツァーはあっと言う間に終わり、また順序の歌を歌って次のマロール(מָרוֹר 苦菜)に。ここでは苦菜(エジプトでの奴隷時代の苦難を象徴するもの。今回はわさびが使用されていました)をハロセット(エジプトの泥のレンガを象徴するもの。リンゴにレーズンやナッツを加えて煮たもので、シナモンで味付けされていてとてもおいしいのです!)に浸し、祝福を唱え、口に入れます。

順序の歌を歌い、続いてはコレフ(כּוֹרֵךְ 間に挟む)。ここでは一番下のマッツァーに苦菜を挟んで、ある言葉を唱え、食します。

ふー。とりあえず今回はこの辺で。続きはまた後ほど。

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