あまちゃんの カタコト中文日記

中国・杭州がえりのライター助手、日々のいろいろ。

やっぱり読書はいいね

2019-06-14 | book
書けなくなったのは、本を読まなくなったせいかもしれない・・・。

中国・杭州ではまったく読書をしなかった。
一時帰国のおりに何冊か文庫本を買ってスーツケースに詰め込んだりしたが、
結局ほとんど読めなかった。読めたのは松浦弥太郎さんのエッセイくらいか。

最初の1年は通学と新生活に慣れるのに必死で、それどころではなかったし。
あっちは基本、部屋の灯りが薄暗いので寝室も暗かった。
超市(スーパー)で枕元の蛍光灯を買ったけれど結局読めなかった。

当時、何年も前から赴任していた、いわば杭州生活の達人・Kクン(おじちゃんの同僚)は こんなことを言っていた。

「わたし思うんですけど、本はやっぱ落ち着いた環境でないと読めないですよ」。
なるほど「有道理」(もっともだ)と思ったものだ。
(Kクンの口癖「わたし思うんですけど・・・」を久々に懐かしくおもいだしました(*^-^*))

帰国以降、やはり本が読めなかった。

今年に入ったくらいから、ママちゃんのリクエストで図書館から借りてきた本のなかから
寝る前にぼちぼち、ちょびちょび読み始めた。

まずハマったのは、林真理子と群ようこのエッセイ。
群ようこの『この先には、何がある?』はある意味 衝撃的だった。

作家としての自伝的エッセイともいえるこの本には、作家としての苦労や家族との確執が「ここまで書いちゃって 大丈夫?」というくらいセキララに書かれてあった。
(いちおうライターのはしくれとしては業界の話はおもちろいのです)

このご時世、作家さんも大変だ。
あるエッセイのなかで「滑り止めで受けた大学がー」と書いたら編集者から、
「滑り止め、なんて、その大学に失礼です。書き直してください」
と言われたり。
少し前の話では、出版社が作家の現住所をどこかに掲載しちゃったもんだから、
非常識な読者が「ピンポーン」と突然訪ねてきて恐ろしい思いをしたり。

何よりいちばん驚いたのは、群さんの収入をあてにする実家の母と弟の存在・・・。
(よかった、ママちゃんで‥)



こちらは少し前に読みあわった2冊で、どちらも好きな作家さん。
中山可穂さんはずいぶん前に直木賞候補にもなった『花伽羅』や『弱法師』が好きだった。
これはたまたま図書館で目に留まったエッセイ本で、京都での家探しのくだりがたまらなくおもしろかった。
作家は家で仕事をするので、その環境にはとことんこだわる。たとえば、マンションなら角部屋で、ピアノや子どもの声などの騒音がない環境‥‥と何かと注文が多い。

これを読んで、ボクがいま書けない理由はこの住環境(駅前の商店街、飛行機の音、ピアノ音、隣の犬の鳴き声 等々‥ すべて揃ってますがな)のせいも多分にあるんだ、と妙に納得した。

絲山秋子の新刊は、夫婦が旅先でケンカをして別行動する場面から、いきなり共感してしもた~ ウシシ。
うまいな、絲山さんは。ずっと読んでいたい、そんな小説だった。

やっぱ小説はいい。いっとき現実を離れ、その物語にすっと入り込める。
この感覚、久しぶりに取り戻した気がする。
そうなると、自分でも何か少しは書けそうな… 気がしてきた。


先週つくった焼売。初めて作った時の感動はどこへやら・・・
しばらく市販のでいいや。楽チンやもーん(^ ^)

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