現役時代の高校大学の同窓会には行っていない。特に、進学校であったボキの高校の同窓会は大嫌いだった。
なぜか。
ボキ以外のガキたちはみんな秀才であったからだ。彼らは、エリートコースをばく進した。けっこうな会社にも就職していった。旧制帝国大学医学部出身の医師もいれば、大学教授もいた。ボキは、劣等生だ。だからイヤだった。
自慢話ばっかり聞かされるからだ。
収入までも明らかにしたのもいた。
ところが、今はどうだ。
組織内だけの人間関係だけで放り出されたものだから、誰もつきあう人間がいない。近所づきあいもない。
しょぼ~~~~んとして、家の中で過ごしている。相手は、女房殿だけ。しまいには、その女房殿ですらダンナといるのがイヤになって、ソトに出かけてしまう。やれ、ダンススクールだの、ヨガ教室だの、生け花だの、料理教室だのという案配である。海外旅行も女性グループが多いのは、ほとほとダンナに愛想を尽かしたからだ。
なにもすることがないダンナは、一日中猫でもだっこして、新聞も何十回と読み直し、国会中継を見て議員のアタマの悪さを嘲笑しているだけ。
こたつにあたって、ミカンでも頬張りながらじっとしているだけ。
これじゃぁ病気になってあたりめぇである。
生活習慣病にもなっちまう。
だから「亭主元気で留守が良い」を実践すべきなのだ。
これ、マジにそうなのだ。
エリートほど、家の中閉じこもり症候群になってしまうのだ。
ボキ?
ボキは徹底的に、亭主元気で留守を遵守しているジジイだ。
なにしろ家にいない。
明日も、朝4時起きして一番の電車で仙台に行ってくる。仙台で通信制高校の授業をやってくる。新幹線で行く。すぐ帰ってきて、それからまたもう一回仙台に出かける。
充実している。
まったくタノシイのである。
元気で東奔西走だ。
元気だからできるんですなぁ。
だからそろそろ同窓会にでも行ってみるかと思っている。
かつてのエリートたちが、くたびれ果ててしょぼくれているの励ましてやりたい。ボキのようにイキイキとやりたまえと。劣等生特有の生きる力がボキにはあるからだ。
人生は前半生だけが勝負なのでは無い。
後半生をどうやって生きるか。
これなんだよん。
ヾ(*´∀`*)ノ