四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

オニユリとクロアゲハ

2022-07-27 17:00:27 | 相模原・県央
月19日にギックリ腰になり、しばらく外出できませんでしたが、ようやく楽になり、10時頃に近くの森に出かけました。
前回ダイミョウセセリが吸蜜していたユリにはムカゴがあったためコオニユリではなくオニユリでした(訂正します)。
オニユリ ムカゴがある
 
花被にある細長い管状部(蜜溝)の入り口付近に〇をつけて示しました。黒い紋がV字状になっており蝶はこの蜜標を頼りに吸蜜すると思われます。
オニユリの蜜溝の入り口付近 黒紋がV字状になっている(蜜標の一種か)
 
ちょうどクロアゲハ2頭が競うように花から花へと忙しなく飛び吸蜜していました。写真は蜜のある蜜溝入り口にストローを伸ばすクロアゲハ♂です。
蜜溝の入り口付近に口吻を伸ばすクロアゲハ♂ 翅裏には朱色の花粉が付着している
 
オニユリの中央付近に口吻を伸ばす例も見られました。
花の中心部付近に口吻を伸ばすクロアゲハ♂
 
ダイミョウセセリがハエドクソウの中心部にストローを伸ばして吸蜜していました。ダイミョウセセリのお陰でハエドクソウの小さい花にピントが合ってくれました。
ダイミョウセセリ ハエドクソウの花中心部に口吻を伸ばしている
 
ヤマユリへのコチャバネセセリ訪花は今年は見逃しましたが、アキノタムラソウへの訪花が観察できました。
コチャバネセセリとアキノタムラソウ
 
ベッコウハゴロモは見た目は地味ですが撮影すると美しいデザインですね。
ベッコウハゴロモ
 
アキノタムラソウやハエドクソウの咲いていた道路脇草地が2m位の幅で草刈りされてしまいました。野に咲く花をめざして蝶や蜂が吸蜜にやってくるこの貴重な林縁環境を、もっと大切にしてほしいものです。
 
 
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オニユリとダイミョウセセリ

2022-07-23 16:04:30 | 相模原・県央
7月17日 ダイミョウセセリが林縁に咲くオニユリを訪れ、吸蜜していました。
異なる場所で吸蜜しているようです。
 
(1)花内側の基部の蜜腺に口吻を入れている様子です。
 
2)花被片(花びらとガクが似ている場合にまとめて花被片という)の内側で吸蜜しています。
オニユリでは花被片の上面に毛でおおわれた溝があり(蜜溝)、溝の入り口は黒い紋がV字型になっています。蝶はこの部分を察知して吸蜜するようです。
 
(3)花被片の外側に止まっています。
花びらの外側には蜜のありかを示す黒い紋はありませんが、蜜源があるのでしょうか。
 
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ボタンクサギとモンキアゲハなど

2022-07-13 16:06:21 | 相模原・県央

ボタンクサギ

7月10日

近くの森にボタンクサギを見に行くと、日陰に一面に咲いていました。

クロアゲハが吸蜜したあとなのか、木漏れ日の当たる葉の上でゆったりと休憩していました。

クロアゲハ

やがて吸蜜したり他の個体と争ったり。この日はモンキアゲハは現れずでした。

その他、コミスジ2化やアカボシゴマダラ夏型も確認できました。

コミスジ♀

アカボシゴマダラ夏型

7月12日

曇り空でしたが、午後2時頃明るくなってきたので森に向かいました。クロアゲハが2頭、争う姿が見られました。数分待つと、期待していたモンキアゲハが登場し、落ち着いた感じで吸蜜を続けてくれました。

モンキアゲハ

同一個体

同一個体

良いタイミングでモンキアゲハが登場し、短時間の観察でしたが気分よく切り上げました。そのあと、近くにある養鶏場の卵販売コーナーや取り立て野菜販売所などを回り、帰宅。

 

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蝶観察記(2)エゾシロチョウ

2022-07-07 13:43:08 | 種類別「蝶観察記」

約5年前の2017年6月下旬、利尻・礼文島を訪れました。

6月28日、利尻島の姫島を散策後、観光バス一行は食事処「名取本店」に着きました。停車した車窓から白い蝶が何頭も見えたので、食事前に慌てて草地に行き、撮影。

交尾中のペアも見られました。

   

食事の席に戻り、2色(エゾバフンウニとキタムラサキウニ)の生うに丼をいただく。

食後も再び一行を離れて撮影。あちこちで2頭が接近する場面も。

そして最後に撮影した交尾ペアのすぐ近くには、複数の蛹(または蛹殻)が写っていました。

エゾシロチョウは日本では北海道に産し、サハリンからユーラシア大陸の北部に広く分布します。白くて清楚に見えますが、高密度に生息しているのに驚きました。バラ科植物を食し、リンゴの害虫としても知られています。

 

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蝶観察記(1) アサマイチモンジ

2022-07-07 13:40:40 | 種類別「蝶観察記」

2010年から蝶への思い入れが強くなり、主なフィールドにしている神奈川県・東京都はもとより、旅先でも蝶に出会えば撮影するのを楽しみにしています。

種類別「蝶観察記」の第1弾として、アサマイチモンジを取り上げることにました。

2012年5月23日

JR身延線の久那土駅から歩いて峠越えすることにしました。




駅からの上りの道を小川沿いに進みます。




家が途切れる辺りの小川の畔でアサマイチモンジが飛翔し、枝に止まりました。これは相模原台地や多摩丘陵では見られない種類です。

2012年8月2日


足柄平野からの富士山(2012年8月2日、小田原市)

暑いさなかでしたが、長く勤めていた小田原の酒匂川流域を歩きました。田んぼの向こうに酒匂川の堤防、その奥に箱根の尾根と矢倉岳、富士山が見渡せます。

アサマイチモンジ 2012年8月2日 小田原市

この付近にはアサマイチモンジが見られました。地元で普段みるのはイチモンジチョウばかり。

2012年8月20日

小淵沢の宿の近くを、朝方散歩しました。まだ朝が早いせいか、草の上で翅を広げていました。イチモンジチョウよりもやや開けた環境を好むようです。前翅表の中室内の白斑が目立つので♀でしょうか。


アサマイチモンジ 2012年8月10日、8:14 山梨県北杜市

2016年6月27日
ウラギンヒョウモンの探索目的で山梨県道志村まで足を伸ばしましたが、暑くて蝶の少ない日でした。
クリと林縁草地の隣り合う好条件の場所で、2,3頭ウラギンヒョウモンを発見。
飛び交うばかりで、クリに止まったところを望遠レンズでやっと撮影しただけで終わりました。

日影でアサマイチモンジが静止していました。神奈川ではなかなか出会えない種類ですが、ここまで来れば生息していることが確認できたのは成果だと思います。

アサマイチモンジ 2016年6月27日 山梨県道志村

2022年6月17日

神奈川県北の山間部(標高約300m)を訪問、アサマイチモンジが初見となりました。以前、足柄平野や山梨県道志村で観察してから久しぶり。県北で見られる場所がどこまで東進するのか気を付けていきたいと思います。
 
アサマイチモンジ 2022年6月17日 相模原市緑区

今では神奈川県ではあまり出会うことのできない種類ですが、1975年頃には自宅(相模原市南区)近くの雑木林の道沿いに普通にみられるもっとも普通な蝶と言える、と報告されています(田中淑喬, 相模原市東南部(大沼、麻溝台、上鶴間地区)に産する蝶類について.  ぞうき林, さいこがはら生物研究会, 8-16(1978).)。

 

 

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