四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

ウラギンシジミが越冬開始?

2013-11-26 10:26:00 | 南多摩
前々回、ウラギンシジミの日光浴姿を紹介しました(11月10日)。翌日11月11日の午後、ウラギンシジミの観察に行ったところ、多くの個体がヒサカキなどの葉裏に止まり、休息していました。14時45分頃、寒冷前線が通過し、強風が吹き、にわか雨が振り、急に冷えてきました。木枯し1号だったそうで、11月12日の朝はこの秋一番の冷え込みに(最低気温 八王子:2.4度)。

11日に葉裏に落ち着いた個体の大半は、その後も同じ葉裏で静止していました(11月20日現在)。しかし、静止位置を変える個体がいたり、触覚を左右の前翅の間にしっかりと挟み込んでいない個体がいたりするので、まだ完全な越冬体勢に入っているとはいえない状況のようです。


ウラギンシジミが集中しているヒサカキにて(11月20日)

手前の個体は、11月11日から11月20日まで同じ葉裏におり、触覚が少し見えるものの越冬体勢に入っている模様です。その後ろ2cmの個体は、11月13日の場所からここに移動して来ました。この日この木には4頭おり、画面右下にもう1頭写っています。


20日に行方不明の個体(11月17日)

この個体(触覚が少し見える)は、20日に来てみると、この葉裏から離れて行方不明になりました。


朝日が少し当たるヒサカキの個体(11月13日 9:48)

この場所(地上2.2m)は、10時頃に少し日が当たるだけですが、17日にも同じ位置に健在でした。触覚は見えません。


シラカシ葉裏の個体(11月20日 12:42)

10日に見付けましたが、20日も健在でした(地上2.0m)。ここは、13時前後に日が当たります。触覚がわずかに見えます。


ツバキ葉裏の個体(11月17日)

この個体は、11月10日に見付けて以来、地上2.9mの高さに静止中です。地上1.0m~2.5mの範囲に静止する場合が多いですが、今まで見た中での最高記録です。

昨夜(25日)暴風雨が吹き荒れました(八王子:最大瞬間風速22.9m/s)。その影響が出ていないか無事に葉裏に留まっているか心配です。


テングチョウ♂(11月20日)

テングチョウが陽だまりに飛んで来て日光浴。同じ場所で2頭を見かけました。枯れ葉の色に溶け込んでいます。


公園の風景(11月20日)

20日には公園の葉が色づいていましたが、この嵐で散ってしまったでしょうか。
現在、少し風邪気味で静養中です。
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ムラサキツバメとムラサキシジミ

2013-11-18 14:47:00 | 相模原公園・北公園
11月14日
ムラサキツバメ、ムラサキシジミの日光浴姿を見に、相模原公園に行きました。


皇帝ダリア(10:06撮影)

皇帝ダリアが咲き始めていました。これを見上げるのも相模原公園に来る楽しみの一つです。


サザンカ

2本のサザンカが雑木林の南側で彩りを添えていました。


ムラサキツバメ♀(10:54)

1頭のムラサキツバメが屋根を越えて林縁に舞い降り、アジサイの葉の上で翅を開き日光浴を始めました。その後、別の植物の葉上に移動して開翅。


同一個体

紫色が輝いてきれいです(大きくトリミング)。


ムラサキツバメ♂(11:44)

歩いていると、ツバキの葉の上にムラサキツバメ♂が止まり、日光浴。


同一個体

♂は、♀に比べて紫色が鈍く、角度を付けて撮ってもあまり輝きません。


ムラサキシジミ♀

ムラサキシジミも3頭舞い降りてきましたが、すぐに上の方に飛び去り、シャッターチャンスはほんの一瞬しかありませんでした(大きくトリミング)。

付録 11月13日

ムラサキシジミ♀(10:23 町田市)

町田市の畑と山道の境界にシラカシが何本か植えられ、そこにムラサキシジミが飛んで来て日光浴。その後、場所を替え、下に生える笹に止まって開翅してくれました。再びシラカシにて日光浴中を撮影していると、通行人二人が「何を撮っているのですか?」と聞いてきたので、ムラサキシジミですよ、と言って手招きしたところ、この姿を見て喜んでいただけました。

※カメラ : NIKON D7000
レンズ : AF-S Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED + Kenko デジタルテレプラス PRO300 1.4x DGX


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ウラギンシジミの日光浴

2013-11-15 15:52:00 | 南多摩
11月10日、そろそろ寒波が近づいてきたので、越冬入りする前のウラギンシジミの様子を見に行くことにしました。アラカシとヒサカキが並んで生えている谷戸斜面に行くと、2頭のウラギンシジミ♀が飛んでいました。

♪ 大きい方のウラギンシジミ♀


12:29

アラカシの方から斜面に舞い降り、草の隙間に入り込んで、窮屈そうに翅を広げて日光浴です。


12:31

アラカシの葉に移り、大きく翅を広げて日を浴びる。


12:44

しばらくすると、ヒサカキの右の方の2m位の高さの葉裏に逆さ向きで止まりました。越冬する際の止まり方と同じですが、まだ触覚を少し見せていました。


♪ 小さい方のウラギンシジミ♀


12:32

同じ頃、アラカシの葉のドングリのそばでもう1頭が日光浴していました。


12:42

一旦葉裏に入ったと思うと、また出てきてドングリの上に止まり開翅しましたが、風が吹いて閉じています。


12:49

今度はヒサカキに移り、しばらく日光浴。


12:52

ヒサカキ葉裏に入りました。

2頭の行動を見ていると、日光浴には葉の広いアラカシを好むように見えますが、葉裏に入る時はヒサカキを好むようでした。

葉裏に入るのを2回観察出来ました。
1回目は葉裏にさっと入り、葉裏を歩いて尻と頭の位置を入れ替えていました。
2回目は、葉の表に止まり、左端から裏に回り込み、上と同様に尻と頭の位置を入れ替えました。

最高気温(八王子):21度

翌日(11月11日)14時10分に来てみたら2頭とも不在でした。一夜限りの宿だったようです。

(続く)
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秋のアサギマダラ

2013-11-12 12:58:00 | 神谷町・東京
アサギマダラは、神奈川・東京付近では5月~6月に北上東進するのが見られ、10月頃に南下西進する個体を観察することができます。10月31日、八王子市の丘陵地までアサギマダラ観察に出かけました。


No1. アサギマダラ♀(10:40)

幸先良く、丘の上り口で1頭目に出会いました。夏に高原で見てきたものよりも少し傷んで、冷涼な山からの長旅の苦労が忍ばれます。思わずご苦労様と呼びかけたい気持ちになります。


No.2 アサギマダラ♂(12:03)

しばらく日向を歩き、今度は谷を折り返す感じで山の北斜面の日陰の山道を歩いていると、足元からアサギマダラが飛びたちました。そして緩やかに木々の間をぐるぐると飛び、10m位先の高木の枝先に休止。しばらくすると、別個体だと思いますが、1頭が舞い降りて、コウヤボウキに訪花しました。


No.3 アサギマダラ♀(12:08)

その直後、今度は♀が同じコウヤボウキに訪花し、いつものように恍惚とした感じで翅をだらりと下に下ろしていました。近くにはノコンギクが咲いていますが、そちらには見向きもしません。気温は17度。アサギマダラは、22~26度の環境を好むとされていますが、気温の低い日陰の花に舞い降りてくるとは思いもしませんでした。


No.4 アサギマダラ♀(12:30)

東屋が満席だったので、近くのベンチで谷の方を見下ろしながら弁当を広げていると、1頭が谷を少し下りた辺りでヒラヒラ舞っており、コウヤボウキに止まりました。ここも日陰です。ベンチ付近は気温18.5度。

その後、谷のもう少し下でNo.5を目撃。日向を歩いている時に、頭上を通過する個体などN0.6,7に遭遇。どちらも谷の下方へ降りて行き、南方への旅の途上というよりもこの地にとどまっているような印象を受けました。


キジョラン(13:19)

日陰にキジョランが群生していました。冬になると、幼虫による丸い穴の食痕が見られるかもしれません。


No.8 アサギマダラ♀(14:08)


No.9 アサギマダラ♀(14:07)

丘を下った地点で、2頭の♀がやはりコウヤボウキで吸蜜していました。一旦林の中に入り込んでも未練があるのか再びやってきます。気温17.7度。


コウヤボウキ

キク科コウヤボウキ属の落葉低木。10月頃、枝先に13個程の筒状花を付けます。フジバカマにどことなく似ている筒状花の集合した姿がアサギマダラに好まれるのでしょうか。

※フジバカマの花には毒性成分、ピロリジジンアルカロイド(PA)が含まれ、アサギマダラはこれを摂取してPA成分を体内に蓄積することで、鳥などの捕食を敬遠させることが知られています。コウヤボウキがアサギマダラに好まれるとはいえ、PA成分が含まれるという記述は見当たりませんでした。

喜界島の不思議を見ると、10月下旬から次々に本州・四国・九州でマーキングされたアサギマダラが奄美諸島の喜界島に到着しています。今朝の神奈川・東京地方は真冬の寒さになり、そろそろアサギマダラは見られなくなりそうです。

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10月下旬の谷戸の蝶たち

2013-11-05 11:07:00 | 南多摩
10月は何かと忙しく過ぎ、10月30日に久しぶりに多摩丘陵のいくつかの谷戸をつなげて歩きました。

クリックで拡大します

メスグロヒョウモン♀(10月30日、11:14)

最初の谷戸が分岐した小さい谷戸の田んぼ上空をふわふわと舞う蝶が見えました。畔道に舞い降りたので急いで接近し、飛び立つ前に何とか1ショット撮影しました。もう10月下旬、今季最後のヒョウモン類目撃になるかもしれません。


モンキチョウ


キタテハ♂

谷戸には、まだセイタカアワダチソウが咲き残り、そこにはモンキチョウ、キタテハが来ていました。


ベニシジミ

新鮮なベニシジミがキツネノマゴで吸蜜中。この時期、春ほど数は多くありません。

昼頃、尾根を越えて今日2つ目の谷戸へ。


ツマグロヒョウモン♂(12:18)


テングチョウ♀

谷戸の湿地の縁には、カントウヨメナ(だと思う)がたくさん咲き、複数のツマグロヒョウモン、テングチョウなどが長時間吸蜜していました。蝶たちを眺めながらここで弁当にする。ヒメアカタテハも一瞬訪花しましたが、近付いた際飛び去ったのは残念。


キタテハ

湿地のセイタカアワダチソウでは、キタテハ2頭が吸蜜していました。


モンキチョウ♂、♀、♂

モンキチョウが求愛飛翔を始め、やがてもう1頭の♂が加わり、少しずつ遠ざかっていきました。オートフォーカスでその3頭をキャッチ(ボケていますが)。この谷戸では、毎年春になると多数のモンキチョウが他の蝶に先駆けて羽化し元気な姿を見せてくれます。


いなご採り

親子3人が谷戸の休耕田で熱心に採集していました。
「何を採っているんですか?」
と聞くと「いなごです」と答えが返ってきました。
佃煮にすると。小学校低学年の頃を懐かしく思い出しました。今はビニール袋がありますが、当時は何に入れて持ち帰ったのだろう??(その時、虫カゴは使っていないと思う)。

また尾根道に出て今日3番目の谷戸へ。雲に日が遮られ蝶影はまばらに。


リンドウ

こちらの休耕田のセイタカアワダチソウはほぼ咲き終わり、その下にリンドウの小群落が広がっていました。


ヤマトシジミ♀

帰り道の林縁で見かけました。もう晩秋の風情が漂っています。


ショウジョウソウ(トウダイグサ科)

最近家の近くでも見かけた花が、道路の歩道に咲いていました。名前が分からないので、Yahooの画像検索「葉の一部が赤色」で調べたら、ショウジョウソウの画像も出てきて分かりました。破れかぶれの検索でヒットし助かりました。

ブラジル原産の一年草でポインセチアの仲間です。茎の頂点近くに付く葉の基部が朱色に色づくのが特長です。

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