四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

メスグロヒョウモンの雌

2012-06-26 20:21:00 | 
メスグロヒョウモンは、年に1回、6月頃に羽化する蝶で、平地から山地の樹林やその周辺に生息します。低地では、6月に出現したあと、夏季は休眠し、9月~10月にまた現れ、雌の産卵シーンも見られます。

多摩丘陵では6月中旬頃、先ず雄が姿を現し、1,2週間経ってから雌が現れるようです。


メスグロヒョウモン♂(6月11日、平塚市)

今年のメスグロヒョウモン♂の初見は、6月7日でした。
次いで6月11日に平塚で雨宿り中の雄に遭遇しました。この日は曇り時々小雨で、歩いている途中で、草の葉裏に身を潜めていました。


ヒメジョオンとメスグロヒョウモン♀(6月26日 13:13、町田市)

雌に初めて出会ったのは、6月26日の帰りがけ。普段は立ち寄らない草地に行くと、しばらくしてヒメジョンに舞い降りてきました。

<6月27日>
翌日の6月27日の10時半頃、オカトラノオの咲く草地に行くと、雄3頭と雌1頭が飛翔しており、時には雄2頭が雌1頭を追いかけたり、雄2頭が絡みあって争ったりを繰り広げていました。


オカトラノオとメスグロヒョウモン♀(6月27日 13:04、町田市)

午後になると、その草地は平穏になり、雄も雌もそれぞれ構うことなく、それぞれ思い思いにオカトラノオでの吸蜜を楽しんでいました。






接近し過ぎると一旦近くの低木の上の方に身を隠しますが、しばらくするとまたオカトラノオの花に舞い降りてきます。30分ほど撮影に付き合ってくれました。

後で聞いた話ですが、知人が同じ6月27日にこの近くでヒオドシチョウを目撃したとのことでした。今年は当たり年のようで、多摩丘陵など低地でのヒオドシチョウの目撃が相次いでいます。
僕のヒオドシチョウ目撃については、こちら→「ヒオドシチョウに遭う」

<追記>
昨年のメスグロヒョウモン初見日
♂:6月15日、♀:6月19日
今年のメスグロヒョウモン初見日
♂:6月 7日、♀:6月26日
今年は、雄を見てから雌を目撃するまで随分日数が経ちました。
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演奏会のオーケストラ合わせ

2012-06-26 17:27:00 | 音楽
J.S.Bachのカンタータを歌う合唱団の演奏会が近づき、先週末に1回目のオーケストラ合わせが行われました。

オーケストラは、プロの演奏家10名。会場に着くと、弦楽器の響きが聞こえてきました。
そして、全員が揃い、挨拶のあと、早速オーケストラの前奏が始まる。バイオリン奏者の弓の動きに心地良さを感じながら、気分が段々高まっていくのを感じる。

お互いに何度も共演しているとはいえ、久々にオケメンバーと過ごすこの音楽空間と時間は、何ものにも変えがたい大きな魅力です。合唱曲の前奏や間奏のオケの演奏をちらちら見ながら、合唱スタートを待つのも本番ではできない、オケ合わせならではの楽しみですね。時間が経つのも忘れて歌ってきました。

演奏会の概要(チラシ)を紹介します。



見にくいので、曲目だけ抜書きします。

カンタータ第113番 「主 イエス・キリスト、この上なき宝」
カンタータ第3番 「ああ神よ、なんと多くの心の悩みが」
カンタータ第96番 「主 キリスト、神の独り子」

この合唱団は、カンタータの合唱もソロも団員が努めています。声楽の練習も積んでソロに臨む若い人達は、年々上手になっているのが分かります。自分の団のメンバーとはいえ、大したものだと思います。

腰の具合が悪く、10日ほど静かにしていました。本番に照準を合わせ、体調を整えて行きたいと思います。

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クリの花に集まる蝶たち(2)

2012-06-22 20:10:00 | 

6月14日 町田市にて

今年のクリの開花を始めて見たのは5月31日(横浜市)。アカシジミとテングチョウ、イチモンジチョウを目撃しました。今までにクリの花で見掛けた蝶をまとめてみました。下線は特に多く見掛けた蝶です。

1.アゲハチョウ科 なし
2.シロチョウ科 
スジグロシロチョウ
3.シジミチョウ科
アカシジミウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ、ルリシジミ、ムラサキシジミ
4.タテハチョウ科
テングチョウイチモンジチョウ、ミスジチョウ、メスグロヒョウモン、キタテハ、アカタテハ、ヒカゲチョウ、ヒメウラナミジャノメ
5.セセリチョウ科
ヒメキマダラセセリ、キマダラセセリ

クリの木の近くの草地では飛んでいるのにクリの花に訪花したのを見なかった蝶もいました。モンシロチョウ、キチョウ、モンキチョウ、ベニシジミがそうです。好んでクリの花に来る蝶がいるのに、訪れない蝶もいる・・・不思議ですね。

クリを訪花するのを見た蝶で、まだ掲載していなかった種類をご紹介します。


スジグロシロチョウ(6月14日、町田市)


アカタテハ(6月11日、平塚市)


ヒメキマダラセセリ(6月13日、町田市)


キマダラセセリ(6月18日、相模原市南部)

改訂1 ムラサキシジミ追加(6月24日)
改訂2 メスグロヒョウモン追加(6月26日)

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ミスジチョウ

2012-06-20 13:42:00 | 
多摩丘陵で初めてミスジチョウに出会いました。


ミスジチョウ(6月14日、町田市にて)

前回は谷あいの道を歩いたので、今回は尾根の道を歩くことにし、吊り橋を渡り切ったところ、脇にコミスジを見かけました。そして、ふと足元で動くものがあり目をやるとミスジチョウでした。親子連れが通り掛かって近くに飛び上がったところを撮影。



その少し前。早春に下草で飛ぶミヤマセセリを観察したクリの木の高い所にミズジチョウが飛来し、長時間吸蜜していました。とうとう下の方へ下りて来ませんでしたが、風で揺れる枝先で翅を開くところを撮影。アカシジミも写っています。

ミスジチョウは、年1回6月頃に出現する蝶で、渓谷沿いなどを好むとされています。見掛けたのは、谷戸の近くです。多摩丘陵では頻繁に見られませんが、ほそぼそと生息し続けているようです。
この日は"ミスジチョウ記念日"。



今まで行っていない、谷戸の奥の方に、よく手入れをされた畑が広がっていました。シモツケが畑の真ん中で綺麗に咲いていました。



畑に隣り合った草地では、ベニシジミの夏型が飛び始めていました。写真は、その中で一番黒っぽい個体です。



モンキチョウの2化もクリ林の草地を飛び回り、訪花していました。



クリ林の奥の葉上で、辺りを見回すようにテリ張りするメスグロヒョウモンの雄。ミドリヒョウモンにはまだ会えていません。

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ヒオドシチョウに遭う

2012-06-15 20:00:00 | 
丘陵尾根のノアザミの咲く草地で弁当を広げて待っていると、お目当てのヒョウモンチョウ類は現れませんでしたが、キタテハやアゲハチョウが元気よく飛び回っていました。
弁当を食べ終えた頃、そこに赤っぽい大きめの蝶が飛来してきました。


ヒオドシチョウ(6月13日、12:39、町田市にて)

アカタテハかな?と見てみると、何とヒオドシチョウでした。
ヒオドシチョウは、夏に長野県の入笠山や車山湿原で出会ったことがありますが、関東の低地で目撃したのは初めてなので、感動しました。


12:40

徐々に近付くと、最初は警戒して飛びたち、少し向こうの丸太の上に止まり、翅を広げ、落ち着きなく翅を閉じました。



その後、半開きに。とても新鮮で羽化して間もない感じです。


12:41

また飛びたち、少し向こうへ。


12:43

慣れてきて静かに翅を開いたので、徐々に接近し、真上から撮影しましたが、逃げませんでした。本当に初々しいヒオドシ君で人を恐れず可愛いものです。更に接近して飛び去るまで何と6分間もモデルを努めてくれました。

ヒオドシチョウは、6月頃に羽化しますが、平地では7月以降は翌春まで休眠すると言われ、まったく姿を見せなくなります。信州の山では夏季に山頂などで見られます。翌年の春、越冬していた成虫が低山の頂きなどに姿を現します。その後エノキなどの食樹に産卵し、6月頃に新しい世代のヒオドシチョウが誕生します。
関東地方の低地にも時々飛来することが知られていますが、ついに自分の目でも目撃することができました。



同じ日に撮影したスジグロシロチョウです。これは2化(今年の2世代目)の個体です。これも初々しいですね。

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