未央柳(びようやなぎ)
「そのかみの貴公子なりき未央柳」 中西 舗土
梔子の花(くちなし)
「薄月夜花くちなしの匂ひけり」 正岡 子規
(花の歳時記より)
チリチリ・・・・・
何処かで蝉の羽ばたき音が聞こえる。
芝生の中で絶命の羽ばたきか・・・・
それとも最後にもう一度
この夏空目掛けて飛び立ちたいのだろうか
でも蝉の最後の望みは叶わなかった。
黒い殺し屋が現れたのだ。
と、サスペンス風の書き出しで
はじめてみました。
お腹がぷっくりしていて
この殺し屋の食欲を刺激したのか・・・・
ちょっと口に入れてみたが
食感がイマイチだったようで
口から出してしまった。
以前はこの口から一度出すクセで
せっかく仕留めた野鳥を逃がしてしまった
黒い殺し屋は
悔しそうに空を見上げていたのだった。
でも今回は
蝉は飛び立つことはなかった。
最初のひと噛みが、絶命しかけていた蝉に
致命傷を与えたようで
再び飛び立つことも、動くことも出来なかった。
パリパリという羽根を噛む音が
蒸しかえる芝生の上に広がった。
それにしても
この黒い殺し屋の標的は
動くものだったら何でもいいようだ。
この間は
朝ご飯をやろうとして、戸口を開け
一歩踏み出そうとしたその足の先の
人工芝マットの上に小さい蛇が
横たわっていたのにはびっくりした。
どうもこの黒い殺し屋は
その成果を見せびらかす傾向がある。
仕留めた
モグラやトカゲ、蛇などは
不味いのか食べないで
私が見つけやすい所に置いている。
しかし
鳥類や野ウサギなどは美味しいのか、
人目に付かない所に隠して
コッソリと食べている。
この黒い殺し屋は
人間以上に暑いようで
冷たいミルクを与えると
旨そうに飲んでいる。
フィソステギア・ビルギニアナ
と難しい名前が付いていますが
ハナトラノオのことです。
薄紫色は珍しいね。
今年は暖冬だったので
枯れずにこんなに葉っぱをたくさんの
付けたジャカランダ。
早く大きくなって、寒さに対する耐性を
身につけてほしいものです。
今日も来てくださってありがとうございます。