Toshizoh's Bar

大阪を愛する編集者トシゾーのほろ酔いメッセージ。

ある日、うだつの上がらぬ中年男が

2013-06-05 20:54:46 | Weblog
代理店の担当者の一人に、50を過ぎてるってのに、いつまでたってもうだつの上がらない、ぱっとしないおっさんがいる。自分から提案することはめったにない。ことなかれにしくはなし、なのだ。俺が相手だととくに気が緩むのか、すっぽかしもしばしばで、自分の言ったことも忘れるしまつだ。
そのおっさんが、ある日を境に、微妙に違うのだ。ミスが減り、気配りまですることかあるのだ。

どうもおかしい。俺は、俺もそんなに几帳面ではないのだが、奴の変わったところを正誤表につけ始めた。

一月もたたない間に、別人だと確信したある夜、妖精が現れた。妖精は烏丸せつ子に似ていた。瞳はブルーだったが。

その妖精の言うことには、あのさえないおっさんは、実は地底世界の王様の息子、皇太子だったそうで、親父が死にかけてるんで呼び戻されたんだと。

で、生まれ変わったようにできのいい、今のおっさんはクローンなんだそうだ。

このことは、誰にも言わないで、と妖精に言われたんでこれだけにしておこう。ただ、うだつの上がらぬ中年男が、急にできるおっさんになったら気を付けて、ほしい。

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