Toshizoh's Bar

大阪を愛する編集者トシゾーのほろ酔いメッセージ。

和漢朗詠集 酒の17

2006-06-14 22:16:51 | Weblog
生計抛ち来つて詩これ業なり
家園忘却して酒を郷となす   白

なりわいをうちすてて、詩人となった。
家のことなど忘れ果て、酒がいまや私のふるさとだ。

今でこそ、こんな人いますわな。そりゃ酒が安くてそこかしこにあるからで、この漢詩が作られたころ、和漢朗詠集が読まれた頃、この詩が愛唱された、ということをどう考えたらいいのか、考えれば楽しい悩み。
詩人(当時なら和歌の作家であろうか)になろうものなら、家畑を失ってしまうで、という警句なんでしょうか。それとも、詩で一山当てれば、田舎から脱出して都で酒浸りの生活が送れまっせ、という詩か? ストレートにしんき臭い意味で読むことを楽しんでたとは思えないんだけどなあ。

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