朝食

知らない町を歩いている。
旅行中らしいのだが、朝食前に散策していて、
旅館へ戻ろうとしているらしい。
かなり立派な日本旅館に戻り、入り口で宿の人に
「ちょっと散歩してきました。」
と、言うと、そのまま食堂らしい大広間へ案内される。
団体旅行で来ていたらしく、
知人のＴさんなどが、
座敷の長いテーブルに座って食事をしていて、
「もう、先に食べてるよ。」
などと声をかけてくる。
端のほうに弟がいて、その横が空いているので座ると、
「俺もこれから食べるところ。」
と、弟が言い、すぐに弟と私の分の食事が運ばれてくる。
出てきたのは、汁みたいなものとうどんのようなものの
２つのどんぶりののったお膳である。
え？これが食事と思いながら、周囲を見ると、
Ｔさんや私の居るテーブルは同じ器のものがあり、
隣のテーブルにいる知らない団体は、
いかにも旅館の朝食という感じのものを食べている。
不思議に思っていると、Ｔさんが
「普通の旅館の朝食ではつまらないと思ったので、
精進料理を特別に頼んだ。」
と、自慢そうに言うのである。
普通の朝食でよかったのになと思いつつ、
食べ始めたところ、出汁の味などは悪くないようだ。
まあ、変わった朝食も悪くは無いかと思っているうちに
目が覚めてしまった。



↓　アンケート参加で商品券ゲット！　↓