ジッタン・メモ

ジッタンは子供や孫からの呼び名。
雑読本の読後感、生活の雑感、昭和家庭史などを織り交ぜて、ぼちぼちと書いて見たい。

〔読後のひとりごと〕【投資戦略の発想法】木村 剛 アスコム

2006年02月27日 | 2006 読後のひとりごと
 人生には上り坂もあれば、下り坂もある。そして「マサカ」という坂もあるそうだ。 投資の泣き笑いもこれに似ている。





【投資戦略の発想法】木村 剛 アスコム 
 年金生活者にとっては、ゼロ金利が続いている中、ささやかな資産管理法には関心がある。
時々、本屋をのぞくがチャート分析の仕方、アナリストの予想株価、推薦銘柄など工夫をこらしてのマネー雑誌がその一角にあふれている。  「株の売買を繰り返せ」が、前提となっているのが、これら雑誌の共通点。
「それらとは違うよ、この本は」、と強調して、題名を投資戦略の「発想法」とした点がユニーク。  

株をもし買うなら、「一つの籠に卵を盛るな」の格言を推奨し、分散して持てと勧める。
20銘柄だとリスクはかなり低くなるという。
株を持ったら離すな、30年持っていればほぼ12%の高利回りとなる。
昭和20年の大学初任給が150円。平成15年の初任給が18万9200円。1261倍になっているではないか。
資本主義は拡大再生産の反復の歴史で経済のダイナミズムは株価を押し上げる。だから、個人投資家は長期保有を原則とすべきなのだ。
投信には注意せよ。金融業者が儲けることが第一であり、運用は二の次だ。
むしろ、いまの時期、5%運用利回りは無理だが、生活の中の節約による5%の運用は簡単だ。
1000円の商品を値切って900円で買ったら10%利回りを上げたことになる。
生活のマネジメントをきちんとしろ。
節約でお金を増やすことは、強力な“投資”の手段なのだと、「余計なお世話」といいたいが、これも角度を変えた発想法なのだろう。
 株購入には将来の危機管理の視点を持つことをすすめている。
一流大学卒業が成功の方程式という予測は今後の社会にはもてない。
もう政府も会社もあなたを守ってはくれない。
三位一体の政策は政府の米びつが空になっていく政策だからだ。
だからといってもうけ話にとびつくな。
世の中にうまい話はないぞ。
儲け話はすべて詐欺と思え。
と啓蒙的な教えが繰り返し、繰り返されて本の前半部分を埋めている。
 著者は不良債権処理改革の竹中ブレーンの一人で、2001年に日銀を”脱サラ”した人。

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