京都は昭和の喫茶店の町。
大学生の頃から京都を訪れると必ず訪れた喫茶店があります。
京都・四条河原町にある「フランソア喫茶室」です。

昭和9年(1934年)に開店した文化の香りが漂う老舗喫茶店です。

静かで落ち着いた空間の中、クラシック音楽が流れています。
今日は、シューベルト。
おフランスのカフェのような空間が広がっています。

座った席の真後ろには、シャガールの絵。
とっても、いい感じです。

戦前のカフェのウエイトレスさんのようなワンピースを着た若い女性が丁寧な接客をされます。
今回は、まずはハイボールで乾杯!(笑)

珈琲とケーキもいただきました。


ホームページに素敵な文章が出ていたので紹介させていだきます。
フランソア喫茶室
Since 1934 in Kyoto
昭和9年(1934)、四条小橋を南に少し下がった路地に、 西洋の街角で見かけるような、いきな喫茶店フランソアが開店、クラシック音楽とコーヒーの好きな若者を喜ばせた。
立野正一、高木四郎、イタリア人のベンチベニら若い芸術家仲間が設計、 ステンドグラスの窓、優雅な白い天井、赤いビロードの椅子、壁にかけられた「モナ・リザ」の複製など、 当初からサロン風の贅沢な喫茶店であった。
もっともオーナー立野の本当の意図はもっと高いところにあった。
戦時色が深まり自由な言論が困難になっていく時代に抗して、 反戦や前衛的な芸術を議論する場として、このフランソアを提供しようとしたのだった。
当時、先鋭な論調で知られた『土曜新聞』なども、ここに来ればいつでも手に入った。
寄稿者の多くがフランソアの常連だったのだ。
「野にすみれが自由に咲く時代である」と語りかけるその主張に、啓発され勇気づけられた若者も少なくなかっただろう。
そんな文化的雰囲気にひかれてフランソアに通った青年の中には、今は亡き藤田嗣治、宇野重吉、桑原武夫のような人もいたとか。
それから半世紀を経た今、小さな喫茶店フランソアは、京都昭和史の貴重なインデックスでもある。(出典:エキゾチック京都 / 淡交社 / 左方郁子)
フランソア喫茶室 – 1934年創業。京都、四条河原町の喫茶室 (francois1934.com)
なぜか、京都時代の詩人・中原中也や女優・長谷川泰子が座っていたかもしれないという錯覚を覚えます。
時代が少し違いますよね。

このお店には、インバウンドのツーリストはいませんでした。
現金払いだけということもあるのでしょうが、おそらく外国人向けのwebサイトに掲載されていないのだと思います。
京都ツアーで必ず訪れていただきたい「フランソア喫茶室」・・・おすすめです。
