この花はなんというお花でしょうか?
先日、ハーブ用の土を買いに行った時に花が1輪だけ咲いていて面白い形の花だったので1鉢買い求めてきました。
「タイツリソウ」という名前がついていました。
確かに、花がたくさん咲いたら、ハート形のお花がたくさん並んでいる姿は鯛を釣り上げている様子を連想させます。
我が家のガーデナーさんがこの花は「ケマンソウ」が正しい名前と「花づくり大百科」などの本を見せてくれました。それによると、中国原産ですが日本でも15世紀ごろにはすでに庭に植えられていて、「ケマンソウ(華鬘草)」という名前は、花が仏殿の装飾に似ていることに由来していると書いてありました。
私は昨年、平泉中尊寺ご住職の佐々木邦世氏の解説を頂きながら史料館を見学した時に、この「華鬘(けまん)」を見ました。
華鬘とは花の輪をかたちどった飾り物で、寺院のお堂の中を飾るものだそうです。平安時代の寺院では多く見られるそうです。
中尊寺には初代「清衡」公がつくったもの(直径50cm位)、二代「基衡」公、三代「秀衡」公、がつくったものと三つの「華鬘(けまん)」が並んで展示されていましたが、代が進むにつれていくらかずつ小さいものとなっていました。
代が進むにつれて大きく立派なものになるのではと私は思ったのですが、佐々木邦世ご住職の説明では、先代を超える大きくて立派なものをつくることは先代に対して失礼になるという考えだそうです。 親に敬意を表するこうした態度は近世(江戸時代)のお殿様には見られませんね・・・。
ケマンソウは多年草で、白花(アルバ)や濃い赤紫の花や、一列に並んで咲くのではなく、花茎の先に数輪がまとまって咲く種類などがあるようです。
もう少し暖かくなったら、夏の休眠までの間をお庭で咲くよう、地植えにしようと思います。
今後、古いお寺に行った時は「華鬘(けまん)」を探してみようと思います