旧聞に属するが,西日本新聞によると,【米中央情報局(CIA)工作員名漏えい事件で、身元を明かされた元工作員のバレリー・ウィルソンさんと夫のジョセフ・ウィルソン元ガボン大使は13日、漏えいを指示したとされるチェイニー副大統領らを相手取り、損害賠償などを求めて首都ワシントンの連邦地裁に提訴した。】という。
この件は,情報源の秘匿の関係で何度か触れてきたが(ここなど←参照),そもそもは,【元大使夫妻は、イラクの旧フセイン政権によるウラン購入疑惑を調査した元大使が同疑惑を歪曲(わいきょく)された情報だとして戦争計画を進めていたブッシュ政権を批判したため、副大統領らが報復のため妻の身元を報道機関に漏らした】という典型的な権力による報復,意趣返しという単純な事件だ。
この問題が発覚した後,特別検察官のパトリック・フィツジェラルドが捜査にあたったが,「チェイニー副大統領は、犯罪には関与していない」と表明し,刑事事件としては広がりを見せなかった。
結局,【司法当局はリビー氏を偽証罪などで起訴したものの、ローブ氏の訴追を見送った。肝心の機密漏えい罪では誰も訴追されていない。】
今回,【訴えられたのは副大統領、ローブ大統領次席補佐官、リビー元副大統領首席補佐官のほか、事件に関与したとみられる政府、政界関係者10人。】で,【元大使夫妻は副大統領らの違法行為によって損害を被ったとして、被告に金額を特定しない賠償や懲罰を請求した。】という。
最初に工作員の氏名を報道した【保守系コラムニストのノバク氏は12日の米紙ワシントン・ポストに寄稿し、情報源がローブ氏、ハーローCIA報道担当官(当時)、政府高官の3人だったことを明らかにしている。】
しかし,副大統領相手に提訴というのが凄い。日本で同じような状況にあった場合,政府高官を相手に訴訟を提起することができるだろうか…。
違いは,どこにあるのだろうか。2大政党制だから,野党がバックアップしてくれるのだろうか…。
こういうところが,アメリカの底力のように思えるのは,隣の芝生だからだろうか…。
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この件は,情報源の秘匿の関係で何度か触れてきたが(ここなど←参照),そもそもは,【元大使夫妻は、イラクの旧フセイン政権によるウラン購入疑惑を調査した元大使が同疑惑を歪曲(わいきょく)された情報だとして戦争計画を進めていたブッシュ政権を批判したため、副大統領らが報復のため妻の身元を報道機関に漏らした】という典型的な権力による報復,意趣返しという単純な事件だ。
この問題が発覚した後,特別検察官のパトリック・フィツジェラルドが捜査にあたったが,「チェイニー副大統領は、犯罪には関与していない」と表明し,刑事事件としては広がりを見せなかった。
結局,【司法当局はリビー氏を偽証罪などで起訴したものの、ローブ氏の訴追を見送った。肝心の機密漏えい罪では誰も訴追されていない。】
今回,【訴えられたのは副大統領、ローブ大統領次席補佐官、リビー元副大統領首席補佐官のほか、事件に関与したとみられる政府、政界関係者10人。】で,【元大使夫妻は副大統領らの違法行為によって損害を被ったとして、被告に金額を特定しない賠償や懲罰を請求した。】という。
最初に工作員の氏名を報道した【保守系コラムニストのノバク氏は12日の米紙ワシントン・ポストに寄稿し、情報源がローブ氏、ハーローCIA報道担当官(当時)、政府高官の3人だったことを明らかにしている。】
しかし,副大統領相手に提訴というのが凄い。日本で同じような状況にあった場合,政府高官を相手に訴訟を提起することができるだろうか…。
違いは,どこにあるのだろうか。2大政党制だから,野党がバックアップしてくれるのだろうか…。
こういうところが,アメリカの底力のように思えるのは,隣の芝生だからだろうか…。
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