東京は私立高校の推薦入試だというのに、久しぶりの雪になってしまいました。雪は家の中やスキー場で見ているぶんにはきれいですが、雪に慣れていない都会の受験生にはやっかいですね。
ぼつぼつ合格の報も届いておりますが、今日も明日も大きな混乱や事故無く、生徒諸君が受験を終えてくれますように。
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さて、そんな大雪の日に起こった誘拐事件を扱ったミステリーを紹介しましょう。
以前に取り上げた、同じ連城三紀彦氏の 『白光』 もすばらしい一作でしたが、この作品の構想力もすごいなぁと感心しきりです。この作者のイマジネーションはとどまるところを知らないかのようです。
交通が麻痺してしまった大雪の日に誘拐事件が起こります。行方不明になっていたのは収賄疑惑の真っ只中にいる大物政治家の孫でした。
ところが実際に誘拐されていたのは… 犯人の真の狙いは?
二転三転するストーリーの中で、人間をまるで檻に閉じ込められている動物のようにもてあそびます。
ちょっと大げさなようですが、“雪がどかっと降ると本書を思い出す” というくらい、私には印象的な一冊でした。お薦めします。
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