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【読売新聞コラム:滅入るメールはビジネスに停滞と空白を生む】 吉野秀

2008年01月10日 | コラム・備忘録


 当教室の吉野秀先生のコラムが 読売新聞 に掲載されましたので、ご紹介します。


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 先日、ラッシュ時の電車で奇妙な光景に出会った。若いサラリーマンが携帯でメールのやりとりをしている。席に座っていたので、送信するごとにコックリコックリ。返信が来るとバイブに促されて起き、また送信するパターンを繰り返していた。

10分くらい経っただろうか。その男が突然、車内ルールを無視して電話し始めたのだ。「何だよ、この書き方はよお。そんなに先輩のオレが気に入らねえのか」と響き渡る怒声。乗客はあっけにとられていたが、本人はどこ吹く風でしゃべり続け、いきなり「覚えとけよ、おい」と電話を切った。

 ビジネス・シーンでのメールにまつわる「事故」が相次いでいる。下手すると「事件」へも発展するからタチが悪い。普段きちんとした文章を書いていない人たちが乱用し始めたことで、文字面による誤解や曲解、過剰反応、友達感覚の切り口上が急増。

TPOをわきまえない受送信が、生産性の低い(と言うより皆無)、時間と労力を浪費する。「『遅刻します』『今日は直帰』とメールで送ってくるからセンスを疑うね。こっちはいつ見るかわからないのに。中には文句やグチをこぼすのもいるから驚く。

本当にメールは滅入るよ」と40歳代のマネジャーは打ち明ける。便利なものがいろいろな不便、高じて不満や不快を生んでいる現状に嘆きの声は多い。

 1か月ほど前、私のところへもこんな ”シロモノ” が届いた。「過日は大変なご無礼で申し訳ございませんでした。以後はことのほか気をつけます。ところで、ご請求書はいついただけますでしょうかお教えください」。

ネチケット(電子上のエチケット)はもちろん、社会人としても根本的に間違っている。

謝罪と依頼は少なくとも電話でするのが常識だろうし、仮にメールを送るなら前後に直接確認をすべきだ。自分にとって都合が悪くなると一方的にメールを送りつけ、それで相手が了解したかのように認識する錯覚・妄想。

ビジネス社会に片道切符はないはずなのに。さらに、「言った・言わない」はあるが、「書いた・書かない」は存在し得ない。れっきとした証拠が残るのだ。


 仕事の流れに停滞と空白を作る罪は大きい。効率・創造性高く、道義にかなった仕事をするためのメールは補助手段の1つに過ぎない。メールだけで相手に理解・納得・合意してもらえるだろうか ?

機械的なキャッチ・ボール一本では真のコミュニケーションは図れないし、ビジネスも結実する可能性は低い。お手軽なツールに頼らず、高邁なプレゼンテーション。そして、眼力(聞き手を思わずうならせる迫力)と手力(眼力を増強する身ぶり手ぶり)を駆使する人こそ一流だと思う。



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確かに、友人や家族間の携帯メールでは、時候のあいさつもないし(笑)、一行、時には一単語でも自分の意図は伝わります。書き言葉というより、話し言葉の感覚ですから、非常に便利です。

ただ、それが “ビジネス文書” となると、最低限の線引きが必然的にあるはずですが、時々びっくりするようなメールがありますね。

現在進行中の仕事に関しては “(笑)” マークでは済まされないということですね、きっと。




 

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