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『白光』 連城三紀彦 (ミステリー)

2006年12月09日 | 小説
 

白光 連城三紀彦.jpg


「白光」 とはいっても全く明るい話ではないし、壊れていく人間関係、大人の男女関係を題材にしていますので、生徒にはちょっと…(笑)。ですが、大変すばらしいミステリーだと思いますので紹介させて下さい。

連城三紀彦氏は、『恋文』(直木賞作品)に代表される恋愛小説を書いている作家だと思っていましたが、デビューはミステリーだったそうです。本書は新聞か何かの書評を読んで購入しました。


ある家庭に起きた、4歳の子供の殺人事件からすべては始まります。

その家族や親戚など、事件にかかわる数人が、それぞれすべて独白という形でストーリーが展開していきます。その語りの中で、家族に投げかける疑惑など、微妙な心理描写などにひきつけられ、ずっと緊張感が続きます。

モノローグとはいっても、意味ありげな冗長な背景説明もなく、ある程度のスピード感がある上、そこでの疑心暗鬼からうまれる告白によって、別の人物の考えが誤っていたり、だまされていたりしていることを知り、事件の様相が変移します。


崩壊する家族、ぬぐいがたい不信感、まるで360度見渡せる、殺人事件という山の頂上があって、それを前後、上下、左右、さまざまな角度からの映像で、ショーのように次々と見せているかのようで、幻惑されます。子ども、老人、男、女あらゆる視点が交錯します。

それでいても展開自体はわかりやすいですし、“ムリすじ”などもありません。素直にそのどんでん返しに何度も驚くことができました。


いよいよページ数が残り少なくなり、いくつかの矛盾するような考えが重なったまま終盤、いったいどうやって話のつじつまを合わせるんだろうと思っていると、驚くべきラストが待っていたんです。


ちょっと悲しい最後ですが、抜群におもしろい、すごいなぁ~と感じた一冊で、もちろん一気読みでした。(^_^)v



http://tokkun.net/jump.htm 【当教室HPへ】



P.S. あの、ふるさん がミステリー小説のお気に入り10冊をTBしてくれました。私はこれまでミステリーはほとんど取り上げていないので、ちょこっとやってみました。

そういえば、同じく家族の殺人(少年犯罪)を扱った、ミステリーの秀作、『さまよう刃(東野圭吾)』を以前ご紹介しましたね。かなり趣は異なりますので一概に比べられないでしょうが、この “すごいなぁ~” という点で、やはり連城氏の練達の筆に軍配をあげたいですね。





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4 コメント

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おっと (ふる)
2006-12-09 20:54:48
>P.S. あの、ふるさん が

あの~ふるさんが~なのか
「あの」ふるさんなのか、
間の「、」がなんともいとをかしです(笑)

この本は前年ながら未読です。

>デビューはミステリーだったそうです。

デビュー作だと思っていたら、調べると2作目だった、そして作者の名前を記憶に残したのはなんといっても「戻り川心中」でしょう。
「恋文」はドラマで見ましたが、素晴らしい出来でした。

追伸:すごい偶然です。ちょうど昨日、連城三紀彦原作の映画「棚の隅」の試写会に行き、そのレビューを書きましたので、
そしてめったにTB送る機械がないので、
いやそんな機械があるわけなく
機会がないので、また送らせて下さいませ。

おっと (VIVA)
2006-12-10 12:19:49
そうですか!それはまたすごい偶然ですね(やっぱ仕事しとらんな…)。

映画も全然知識がないのですが、きっと興味のある方もいらっしゃるでしょうから、どうぞどうぞ。

ふるさんの薦めていた火の車じゃなくて、火車、読んでみます。
強引にTB送ります (ふる)
2007-01-25 23:47:15
本の記事ならTB歓迎と優しいお言葉を頂戴しておりましたが、
なかなかレビューを書いておりません。
やや変化球的記事ですが、本と関係ございますので、ミステリーつながりでこの記事にTB贈ります。リボンかけるの忘れましたが。
ふるさん (VIVA)
2007-01-26 09:09:54
どうぞどうぞ、今、拝見しましたが、とってもおもしろそうですね。

今日は、何か忙しくなりそうですが、楽しいことがありそうで、うきうきしているんです(笑)。クリスマスプレゼントもらえるかもって感じです。へへ…

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