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受験競争

2019年01月29日 | 未分類
 選抜テスト制による受験競争は、中国や韓国や日本など、儒教国で若者たちを縛り続けている。
 なぜ儒教国かというと、この種の受験競争の原型が、中国における「科挙」という、国家権力の官僚を登用する制度の上に生み出されているからである。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%91%E6%8C%99

 科挙は、日本の奈良時代(中国では隋唐時代)から明治時代、清朝に至るまで千数百年の歴史があり、儒教の影響を受けた各国で、国家権力の親方日の丸人生に憧れた若者たちと、それを望む親たちにとって、平和的様相でありながら、実態は戦争に近い、過酷な儀式であった。
 合格すれば、一生の楽ちん人生と巨大な利権が約束されたのだから、若者たちにとっては生死をかける生涯最大のイベントとなった。

 科挙の受験がもたらした、さまざまの悲喜劇については、小説や記録にたくさん残されていて、例えば、魯迅の父であるとか、阿倍仲麻呂、菅原道真などが知られてる。

 http://news.livedoor.com/article/detail/14422943/

 こうした官僚登用の選抜試験が、現代日本にも強烈な影響を及ぼし、日本人の大半の人生観を拘束しているのだが、この価値観が、日本社会全体に一種の共同幻想や同調圧力として激しく作用していることによって、毎年、たくさんのジイメや自殺者やら、精神障害者やら、無数の不幸を生み出しているのである。

 受験選抜制度からはみ出して、競争を無視するような独自の価値観を作り上げている人間は、社会全体の同調圧力によって「異端者」として、あらゆる局面で排除され、その後、どんなに優れた業績を上げても、異邦人として評価の対象外であり、決して「お仲間」に入れてもらえない。

 日本社会にあって、人の自由な精神を疎外する不合理な最大の障壁が、この受験選抜制度と天皇制である。
 この制度によって、日本人が、どれほど多くの異常者を輩出したことだろう。これらの、誤った価値観の共有と同調圧力が、日本のすべての人格的障害を生み出しているといっても過言でないと私は思う。

 選抜されて得られるモノといえば、自分が他人より優秀だという自己満足であり、一種の特権意識による思い上がりであり、当然ながら、選抜されない人々を見下す傲慢が心に生み出されてくる。

 したがって、この選抜制度がもたらす最大の弊害が、民衆の間に、選抜された者と、されない者の、社会的差別を生み出すことであり、若者たちが、受験競争の苦しみと引き換えに、差別の座布団に乗って、他人を見下すことができるようになったと勘違いしてしまうわけだ。

 おまけに悪いことに、この種の選抜差別意識というのは、社会全体に拡散し、善良なる小市民でも、選抜による序列化、差別が正当であるとの勘違いをもたらし、それゆえ、こうした差別制度の上にあぐらをかく自民党や経営者団体などに権威を与え、有利にしているのである。

 いってみれば、受験選抜制度というのは、日本社会に差別や序列意識をもたらす諸悪の根元であると断言してもいい。
 私は、1970年前後、マルクス主義に傾倒した時代があったが、そのときの仲間たちは、学歴社会に迎合することによって、自ら差別者に成り下がり、マルクス主義思想を放棄したのだと思った。
 今でも、左翼的な言動をする者が、学歴差別社会のなかで、どのようなふるまいをするのか? 最初に注視することにしている。

 ちなみに、私は、1980年前後に、マルクス主義や唯物史観を捨てて、仏教的大乗史観にのめりこみ、一種のスピリチュアル主義者となった。
 それでも、社会の諸悪の根元が差別にあるという考えは変わっていなくて、こうした学歴差別社会こそ、やがて、日本を崩壊に導くものと考え、原子力発電など科学技術は、学歴差別社会のなかで人類を滅ぼす悪魔のアイテムとして作用するだろうと確信していた。

 今では、実際に、学歴差別社会から生み出された、人間ではなく技術や物質を優先させる発想で、「人が生きている」という社会最大の価値を忘れてしまった人々によって、人類の滅亡が、もう手の届くところまで近づいていて、私の目の黒いうちに、人類滅亡が誰の目にも鮮明に理解できるようになると考えている。

 今、必死になって受験勉強している若者諸君に言っておきたいことは、他人を出し抜いて、自分だけが特権階級の道を歩むための選抜制度は、最も大切な人間性を崩壊させることがあっても、人類の未来を決して救うことはない。
 他人を差別し、見下すようなシステムは、完全に間違っていて、それは人類滅亡にしか役立たない。
 原発もAI機器もコンピュータも、人間を救わない。それが何のために生み出されたかといえば、立って半畳、寝て一畳の人間世界に、一人だけ広大な土地を所有し、一人だけ、莫大な富を所有し、一人で100人前の食事を並べさせて99人前の食事を捨て、一度に一台しか乗れない車を100台所有し、一部屋でしか寝られない体なのに、百部屋を保有したいと求める人々、すなわち「強欲」を実現するためのものでしかない。
 原発も、AIも、すべては個人のぼろ儲けのために生まれたものであり、全体の人々を救うためのものでは決してないのだ。

 今は、わからないだろうが、世界の90%以上の資産を、わずか数十名で所有する強欲人のために、他のすべての人々が過酷な奴隷としてのみ生かされる時代がやってきている。
 原発もAIも、彼らの強欲を実現するためのアイテムにすぎないのだ。
 学歴社会は、強欲人種のためにあるのか、それとも大多数の人々のためにあるのか、若者たちには、よく考えてもらいたい。
https://www.huffingtonpost.jp/2017/01/15/eight-men-own-half-the-worlds-wealth_n_14194250.htm
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https://matome.naver.jp/odai/2142893210426765101

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/47989?page=5