自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

メカニックの適正な残業時間とは

2010年10月29日 | 人事・労務全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、メカニックの適正な残業時間、です。

今年の4月より時間外労働賃金の割増率が改正された。月の時間外労働が60時間を超える割増率が25%から50%以上になった。中小企業においては当面適用が猶予されているものの、いつかのタイミングで適用されることになる。

整備業界や車両販売業界は、最近は景気も芳しくないこともあり、残業時間が少なくなっているが、残業時間を少なくしていくことは、コスト削減においては避けて通れない課題である。

ところで整備作業において「残業時間」は何時間が適正なのだろうか?
仕事が増えれば残業が増える、至極当たり前のことだが、「適正」を考えたときに何を基準すべきかの「物差し」を持つことだ。

ティオは、適正の定義を、「月間工賃売上目標に見合っている」こととした。
そこで、ティオは次のように計算式をつくり、適正残業時間を求めることとした。これは、あくまでも一つの考え方だから、世間に認められたオフィシャルなものではない。

が、これで正解ではないかと自負している。
その計算式は、


・工賃売上目標に必要な実労働時間(A)=月間目標工賃売上÷基準レバレート÷目標稼働率÷作業効率

・計画所定実労働時間(B)=月間平均メカニック数×月間出勤日数×出勤率×一日法定労働時間(8時間)

・目標達成に必要な目安残業時間(C)=(A)-(B)

仮に工賃売上目標が1,000千円、基準レバレート8,000円、稼働率50%、作業効率1.25、メカニック1名、としたときの適正(目安)残業時間は、

 ・A=1,000千円÷8千円÷0.5÷1.25=200時間
 ・B=1名×23日×100%×8時間=184時間
 ・C=200時間ー184時間=16時間(一日当たり42分の残業)

となる。
車検と一般整備の基準レートが違うのであれば、それぞれで適正残業時間を求めればいい。あるいは、メカニックごとに求めることも可能だ。

こうして求めた「目標(目安)残業時間」を全社員で共有し、オーバーしないように、残業になる要素である「稼働率」や「作業効率」を管理、コントロールする必要がある。


株式会社ティオ
お問い合わせ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 就業規則の目的 | トップ | 初めての龍王峡! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

人事・労務全般」カテゴリの最新記事