おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、メカニックの整備技能のバラつきを正すー2.職務遂行基準を作る、です。
要求する技能を示したならば、次は「業務遂行要件」を作ることだ。
これは、具体的な仕事の内容を示したものだ。
例えば、エンジン関係作業に対して、点検する箇所、測定して確かめる箇所、
あるいは脱着や調整などについて、入社3年目のメカニックは何処までの範囲の技能を要求するのかを明確にすることだ。
職務等級基準と似たようなニュアンスだが、職務等級基準は3年目で行える範囲(持たなければならない技能)
を大項目的に示したものだが、職務遂行基準は「業務別」に細分化したものだ。
例えば、「職場環境の整備」という業務に対して、入社3年未満のメカニックは、
「所定の要領に基づいて工場内外の清掃および機工具などの保守手入れと整理整頓ができること」
といった具合である。
同様に入社3年以上5年未満のメカニックは、「作業内容に合わせて機工具の改良工夫ができる」
というような要求基準を作る。
これによって、より具体的な技能要件が示されることになり、育成のたたき台になる。
今まで、これらの準備がないままに、いきなり作業現場に連れていき、「明日からは
〇〇君の指示で仕事をするように」などと、現場任せの対応が技能のバラつきの原因にもなってきた。
現場任せがすべて悪いわけではないが、現場で指導していく先輩や上司がバラついた状態の中では、
均一に育つことはない。
こうした先輩の悪弊を減らしていくためにも、一から育成の環境を整え、その上で実行していく
社内育成の体系が必要である。
By 株式会社ティオ
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