途山記

埼玉県在住、地元関東を中心に歩いています。

奥武蔵最強ルート(武甲山~天覧山)

2015-12-28 | 奥武蔵
2015年12月28日

あれは10月初め頃だったと記憶しています。
低山地帯が中心になる冬場の山行計画を考えながら日にちを見ていたら、自身の誕生日と仕事の休みが重なることが判明しました。
しかも年内の登り納めということもあってこのチャンスに地元奥武蔵山域でなにか大きなところを歩かないと失礼にあたると考え、当時完結の自信はなかったが今回の自宅に近い浦山口側からの奥武蔵主脈縦走を計画しました。
そこで、遂行するにあたり、下見登山と体力面の確認と向上を計るロング山行の二つを中心にここまで山行を進めてきました。
今月あたりからは自信と不安の狭間で揺れていましたが、残り一週間を切ってからいい意味で力が抜けて武甲山、武川岳、伊豆ヶ岳、天覧山などの山々を一度に登れることの楽しみのほうが強くなりました。
真夜中から山に登り始め、夕暮れまで歩き続ける時間、体力ともに自身最大の挑戦的山行となりました。

3:00 有料駐車場
3:05 土津園
3:40 橋立林道終点
4:25 長者屋敷の頭
4:55 武甲山の肩
5;05 武甲山 5:10
5:15 武甲山の肩
5:35 シラジクボ
6:05 小持山
6:40 大持山
6:50 大持山の肩 7:00
7:30 妻坂峠
8:00 武川岳 8:10
8:20 前武川岳
9:00 山伏峠
9:35 伊豆ヶ岳 9:40
10:00 古御岳 10:05
10:25 高畑山
10:40 中ノ沢ノ頭
11:00 天目指峠 11:10
11;40 子ノ権現 11:55
12:05 久々戸山
12:10 スルギ
13:10 前坂
13:40 大高山
14:30 天覚山 14:40
14:55 東峠
15:45 久須美坂
16:00 久須美ケルン
16:30 多峯主山
16:55 天覧山 17:00
17:30 飯能駅
所要時間:14時間30分

■天候:晴

■コース状況
駐車場~武甲山
林道は一本道なので道迷いの心配はないと思われます。
武甲山までは登山道は明瞭だが、ナイトハイクとなると下見は必要だと思います。

武甲山~大持山
明け方に稜線を歩いたため、風が吹いて寒いと感じました。
登山道が狭い箇所や鎖のないちょっとした岩場があります。

大持山~武川岳
鞍部の妻坂峠までやや長めの激下りの後に、武川岳まで登り返します。
飯能から歩く場合には妻坂峠~大持山までの急坂が堪えると思います。

武川岳~伊豆ヶ岳
青梅秩父線にある山伏峠まで一気に標高を下げた後に、伊豆ヶ岳まで登り込みます。
人気の山ですが道標はあまりなかったです。

伊豆ヶ岳~子ノ権現
天目指峠まで下り主体ながら幾つかのピークを交えながらのアップダウンがあります。
天目指峠からは緩やかに登っていきます。

子ノ権現~天覚山
前坂までは破線ルートだが、誤ルートには気で通行止めされています。
子ノ権現から大高山方面への登山口と、途中の舗装路から前坂方面への登山口はわかりづらいので事前の下見が必要だと思います。
小刻みなアップダウンが増えてきます。
地味な樹林帯のなかを歩くので展望は期待できないです。

天覚山~飯能駅
釜戸山分岐まではアップダウンがあり、体力を要します。
下界からは多峯主山頂裏手に出るルートをあるきました。
多峯主山以降は非常に明瞭だが、道が入り組んでいるので道標の確認はしたいです。


本日バースデーの私は前々から計画していた山行に挑戦する為、前日早寝して備えます。
が、残念なことに山ではなく仕事の夢を見てしまいます。
リラックスできていません。
それでも早起きして自宅を出発前に夜空を見上げると月と星が綺麗でした。
本日は長い一日になりそうです。
浦山口にある有料駐車場で¥300を投入して、準備を整え3時登山開始。


ヘッデンとハンドライトの2本体制でひたすら林道を歩き続け、暗黒のなか武甲山に登ります。
新たに作られた橋を渡ります。


獣との遭遇に怯えながら長者屋敷の頭に来ました。


さらに登り続け、武甲山の肩。
その先で五十一丁目石を確認します。


御嶽神社で山行の無事と完結を祈願していきます。


明け方5時過ぎに鐘を鳴らしました。
かなり大きな音だったので少し焦りました。
まずは武甲山(1304m)。
風が吹き付けとても寒いです。


小持、大持山方面へと歩き、シラジクボを通過。
さらに歩き続け小持山。


徐々に明るくなってきました。
振り返って小持山を撮影。
山が真黒ですね。
なんて言っていたらこのあたりで事件発生。
両手をフリーにするためポケットにしまおうとしたハンドライトを奈落の底に落としてしまいました。
ここからは180ルーメンのヘッデンのみで立ち向かいます。


途中の展望地から撮影。
実際はもう少し明るかったですが、黒く見える山々もかっこいいです。
岩の間を通過。


大持山まで来ました。
その先の大持山の肩で日の出を見る為暫く待機。
ついに来ました!
先が恐ろしく長いのに我慢して呑気に待ってよかったです。


なんでもない登山道も朝日を受けて素晴らしいです。


ひたすら下り続けて鞍部の妻坂峠で石仏を確認します。
武川岳まで急坂を登り返します。
身構えていたのに今回はなぜかこの区間が全く苦にならなかったです。


奥武蔵山域で最も好きな山頂の武川岳(1052m)に到着。
ここで休憩します。
なぜかこの山頂が落ち着きます。


水が凍ってなかなか開かないボトルを必死で開けます。
こんなことで体力使いたくないですよ。


気持ちがいいので見上げたりゆっくり展望を楽しみます。


武川岳に10分程滞在して、山伏峠を目指します。
途中名栗げんきプラザとの分岐を通過します。
霜が凄い山道の先には朝日。


どんどん下りていきます。
このあたりでようやく単独ハイカーさん2名とすれ違います。
3時浦山口スタートで飯能駅まで歩き続けると言うと、二人とも驚かれていました。
途中の林道を横切ります。


再び山道に入ると展望が開けます。
ひたすら下り、山伏峠を挟んで反対側から伊豆ヶ岳に進入します。


なぜか高い位置にロープが付けられていて、一度通行止めかと思い無駄に周辺を歩き回ってしまいましたが、やはりここが正規ルートです。
植林地帯を歩きます。


伊豆ヶ岳(851m)に来ました。
ここでも人気の山らしく2名の単独ハイカーさんと出会います。


一旦戻って、天目指峠に向けて関東ふれあいの道を歩きます。
とても歩きにくい階段を登ります。


古御岳には東屋が設置されています。


比較的新しい道標も設置されています。
高畑山を通過。


鉄塔のある伐採地からは展望が望めます。


前回下見登山時に誤って巻いてしまった中ノ沢ノ頭を通過し、子ノ権現に向かう前に休憩舎に立ち寄ります。


前回訪問時作業者の方に撮影して頂いた記念碑を確認します。
積極的に休憩舎を活用させて頂き、身体を休めていきます。


後ろ向きの祠を確認して子ノ権現が近いことがわかります。
前回訪問時見つけることができなかったシンボルである巨大な手を撮影。


3ヶ月連続訪問となる子ノ権現に到着。
無事歩き切れることを願い拝みます。
巨大な草鞋と鉄下駄。
ここで一般参拝者のご夫婦を話し込みます。
今回のルートを話すと驚愕されたようで激励して下さいました。


展望を楽しみ、破線ルートに進入してスルギ。


六ツ石ノ頭を過ぎ、板屋の頭を通過。
そのすぐ先で滑って転びます。
痛やと叫びたくなります。
採掘場を確認。


一度車道を左に歩き、その先の左側にある目立たない登山口から山道に入ります。


十字分岐の前坂。
再び舗装路を横切って山道に入ります。


すぐ先にあるベンチで少し休みます。


木の根を登ると、ようやく大高山。


さらに小ピークをこなしたり巻き道を積極的に活用しながら歩き続けると、天覚山。


天覚山はこの付近では珍しく開けています。


疲れながら歩き続けると、登山道にブツが現れます。
しかも一ヶ所ではなく、度々仕掛けられています。
まじで疲れてるんだからやめて下さいよ。
糞地帯を無事通過して東峠に来ました。


疲れてきているので、天覚山と天覧山の見分けがつきづらくなってきています。
巨大な鉄塔の横を通過。


ゴルフ場横を歩きます。
ゴルフ場を眺めてみますが、本日は誰もいません。


久須美の峰と名付けられたピークを通過します。


久須美坂。
武蔵横手駅に行けますが、ここまできたらエスケープなどありえません。


シンボル的なマップ、久須美ケルンを確認。


街並みが見えてきました。
できればヘッデンを使わずに天覧山から下りたいと思い、先を急ぎます。
下見登山時も気になった建物を撮影。
しかし、寄り道している時間などありません。


下界に降りたら迷わず急いでファミリーマートに直行。
勿論トイレを借りる為ではありません(笑)
ここを右に折れます。
歩いているとテニスコートがあります。


左に折れてここから多峯主山に入ります。
もうここからは体力よりも精神力の勝負です。


柵越しに建物を確認。
そして多峯主山に到達。
日がどんどん暮れてきています。


道標を確認して天覧山に向かいます。


ついにラスト天覧山(195m)に来ました。
この時間にも拘わらず天覧山には4名ほど軽装ハイカーさんが居られました。
暗闇一歩手前の夜景を撮影。


トイレまで来てしっかり出していきます。
奥武蔵という文字を見て長い一日の達成感を感じます。


タイムズマートの自販機でほっとゆずれもんを購入すると、なんと当たったみたいでおまけにもう一本濃厚ミルクセーキを手に入れました。
バースデーでもありご褒美のような気がします。
無事飯能駅に到着。
自分のレベルを考えるとよくここまで歩いたなと思います。


終点西武秩父駅まで乗車して、少し歩き秩父線に乗り換えます。


浦山口駅で下車したのは私だけでした。
怖い暗黒のなか、ヘッデンを付けずに駐車場に戻りました。
ようやく長い一日が無事終了しました。


■その他
道中ハンドライト落下、糞地帯通過、脚部の疲労と試練を乗り越えて無事山行を完了することができました。
今回はまだ幾らかは易しい浦山口からの主脈縦走であり、ヤマレコで存じている飯能から登られた方々の健脚ぶりには驚かされてばかりです。
浦山口側からではありますが、私みたいな低レベルのハイカーでも頑張れば奥武蔵最強ルートを完結できるのだなと思うと、今後の可能性が広がってきます。
私のレベルでは一年の締め括りに相応しい山行だったと思います。
今回のようなロング山行は暫く控えると思いますが、奥武蔵最強ルートは浦山口からですがいずれまた歩いてみたいと思います。
それでは皆さん、よいお年を。

よくブログも年内に間に合ったな(作成日時12月31日21:00)

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