途山記

埼玉県在住、地元関東を中心に歩いています。

白馬三山

2017-08-21 | 北アルプス
2017年8月21日

もともとは年初から同じ後立山連峰の盟主鹿島槍ヶ岳への訪問を目標に計画していました。
しかし、先月の甲斐駒ケ岳黒戸尾根ピストンで昨年に比べて明らかな体力の低下を感じたため、同じ遠征のロング山行でももう少し易しいルートをと考えました。
そんななか、同じく気になっていた白馬三山縦走のほうに訪問意欲が傾き、前日出発の車中泊で初の北アルプス遠征として今回のルートを選択しました。

4:35 猿倉登山口駐車場
4:40 猿倉荘 4:45
5:40 白馬尻荘 5:45
7:10 岩室跡
7:40 避難小屋
8:50 白馬山荘
9:05 白馬岳 9:20
9:25 白馬山荘
9:40 丸山 9:45
10:25 杓子岳 10:35
11:20 鑓ヶ岳 11:35
11:55 鑓温泉分岐
12:55 鑓温泉小屋 13:10
14:20 小日向のコル
15:40 猿倉登山口駐車場
所要時間:11時間5分

●天候:晴のち曇

●コース状況
猿倉荘~白馬尻小屋
駐車場から一旦車道に出て、猿倉荘の左から登山道に入ります。
林道歩きの途中白馬鑓温泉方面の登山口を左に見ながら進んだ林道突き当りが山道の入口です。
白馬尻小屋までも傾斜は緩めなので落ち着いて歩ける区間です。

白馬尻小屋~白馬頂上宿舎
白馬尻小屋の広場を過ぎて歩き、白馬山国有林のケルンの先から大雪渓に入ります。
大雪渓では踏み跡や赤いベンガラ、ピンクテープを頼りにルートを外さないように注意。
当日チェーンスパイクを使用しましたが、何かしらの滑り止め対策は必要です。
大雪渓はわりと長く、なかなか距離が縮まらないように見えるが、焦らずに体力を温存しながら歩きたいです。
当日はなかったが、落石が多い箇所なので注意したいです。
大雪渓が終わってからはさらに急登なので体力を要します。

白馬頂上宿舎~白馬岳
白馬岳山頂は大展望。
白馬頂上宿舎付近ではまだウルップソウが咲いていました。

白馬頂上宿舎~鑓ヶ岳
杓子岳、鑓ヶ岳ともに一旦鞍部まで急下降してからの強烈な登り込みを強いられるのでとても体力を要します。
特に杓子岳より標高が100m近く高い鑓ヶ岳への急登がきつく感じました。
稜線上及び杓子岳、鑓ヶ岳の山頂は大展望。

鑓ヶ岳~白馬鑓温泉小屋
砂利道を下りて右に小ピークを巻いた先の鑓温泉分岐から下ります。
鎖場、梯子等出てくるので特に下りでは転倒、滑落に注意したいです。

白馬鑓温泉小屋~猿倉荘
途中数回雪渓が出てきますが、区間が短く、注意すれば問題ないので滑り止め不要だと思います。
純粋な下りだけでなく多少のアップダウンがあるので体力が削がれます。
終盤は樹林帯歩きの下りが続くので体力、精神力ともに要求されます。


前日の20時には自宅を出発し、吉井ICから上信越自動車道を走行して東部湯の丸ICに立ち寄ります。
更埴ICで下車して下道走行。
白馬長野有料道路は深夜のため無料でした。
深夜の0時過ぎに未舗装の猿倉駐車場に到着して初の北アルプス山行に向けて車中泊。


4時頃に目覚めると昨日は3割程だった台数は6割程埋まっていました。
準備を整えてからヘッデン着用で一旦車道に出ます。


すぐ上の猿倉荘。
チップ制のトイレがあります。
猿倉荘の左横から山道に入ります。


少し歩くとすぐに林道に出ます。
鑓温泉分岐。
下山は鑓温泉方面から下りてくる予定です。


林道を暫く歩きます。
前方には豪快に聳え立つ白馬岳。


木道をゆっくりと渡って進みます。
途中の水場で顔を洗います。


登山者カウンターがある林道終点から本格的に登山道歩きとなります。
早くも視界が開け、白馬の絶景を拝むことに成功します。


お疲れさん!ようこそ大雪渓へと書かれた有名な石がシンボルの白馬尻小屋。
白馬尻小屋前の広場から白馬岳を捉えます。


白馬山国有林のケルンからいよいよ白馬大雪渓に突入です。
軽量で手軽なチェーンスパイクとサングラスを装着して大雪渓を歩きます。


途中ピンクリボンに誘導されて雪渓を離れます。
ピンクリボン、雪渓上の踏み跡、赤いベンガラを頼りに登ります。
長い雪渓歩きでは歩いているわりにはなかなか距離が縮まる感じがしません。
泊まり明けで下山するハイカーとすれ違うようになってきます。


大雪渓を登り終えて歩いてきた大雪渓を振り返ります。
後方には雲海と頸城山塊、高妻山方面。


チェーンスパイクを外してガレの斜面を登ります。
高山植物が目立ち始めた急登を登ると、緊急避難小屋まで来ました。
どうやら小雪渓は消えていたみたいです。


ハクサンフウロ(1枚目)とクルマユリ(2枚目)。


左に杓子岳方面の天狗菱。
アルプスらしい気持ちのいいお花畑。


標高2533m地点にある中部森林管理局の看板。
本日青空はあまり期待していませんでしたが、嬉しいことに上空は予報に反して晴れています。


村営白馬岳頂上宿舎には本日は買いませんでしたが缶ビールも販売していました。


白馬岳頂上宿舎の周辺ではウルップソウがまだ咲いていました。
白馬岳頂上宿舎の外のスペースで小休止したのち白馬山荘へと向かいます。
白馬山荘の先には白馬岳も見えています。


振り返って杓子岳(左)と鑓ヶ岳(右)。
2枚目の画像は後方に鋭い山容の剱岳。


日本最大の山小屋白馬山荘は山小屋とは思えない綺麗で立派な建物です。


白馬岳目指して砂利の斜面を登り込みます。
白馬岳直下まで来てついに誤魔化しが利かず、腿の内側が攣りました。
あと少しのところで少し長めのマッサージ休憩を余儀なくされます。


ゆっくりしてから再び歩き始めて白馬岳(2932m)に登頂成功。
なんと白馬岳は豪華貸切の山頂です。


一際目立つ剱岳(1枚目)と立山連峰(2枚目)。


旭岳(1枚目)と北側へと続く稜線(2枚目)。


貸切の白馬岳山頂からの絶景を楽しんで一旦戻ります。
松沢貞逸氏の像。


いつかは宿泊してみたい白馬山荘。
絶景を眺めながら下ります。


分岐を唐松岳方面へと直進。
丸山では剱岳のスケッチをしている女性と少々会話していきます。


杓子岳、鑓ヶ岳へと続くダイナミック稜線。
山肌もとても素晴らしいです。


アルプスらしい感動の稜線歩きです。
杓子岳へ向けて登り返します。


巻道分岐は勿論直進して杓子岳山頂に向かいます。
絶景を振り返ります。


杓子岳も大展望の山頂です。


絶景を眺めながら小休止してから綺麗すぎる稜線歩きで三山最後の鑓ヶ岳を目指します。


一旦鞍部まで下ってからの登り返しです。
ケルンを直進。


ついに白馬鑓ヶ岳登頂!、と思ったら偽りの頂でした。
強烈な登り込みに苦しみながら少しずつ進みます。


ようやく槍ヶ岳に到着。
やや広めの鑓ヶ岳山頂部で再度脚部をマッサージします。


登頂してきた杓子岳(1枚目)と不帰嶮から唐松岳へと続く縦走路(2枚目)。


白く美しい山肌。
振り返って最後に鑓ヶ岳。


一旦小ピークを右に巻いてから鑓温泉小屋方面へと下ります。
大出原のお花畑。


鎖場、ロープ箇所を慎重に通過します。


白馬鑓温泉に着きました。
今回は入りませんでしたが、露天風呂は少し覗くと完全に丸見えでした。
鑓温泉の広場で宿泊者と話し込みながら休憩していきます。


距離の短い雪渓をノーマル歩行のまま横切ります。
眼下の町並みが見えました。


下山路ですが純粋な下りではなく地味にアップダウンがあり体力を削がれていきます。


やがて樹林帯歩きとなり、途中数回立ち止まりながら長い下山路を惰性で歩きます。


ようやく大雪渓方面との分岐に到達してホッとしました。
なんとか猿倉駐車場に無事帰着。
白馬三山周回で受けたダメージは最大級で大変疲れました。
明日は筋肉痛間違いないでしょう。


その後ぽかぽかランド美麻に立ち寄ります。
酷使しすぎた脚部を徹底的に揉み解してからコーラを頂いて長い運転で帰宅しました。


●その他
人気の白馬岳ですが、早朝スタートだからなのか思っていたよりも登山者が少なかったです。
ウルップソウにもなんとか間に合いました。
稜線上では予想外の晴となり、感動の縦走を楽しめました。
日帰りでの白馬三山周回は大変厳しい歩きで、本年最大級のダメージを受けました。
総合的な体力レベルも判断が難しいところではありますが、甲斐駒ケ岳黒戸尾根とほぼ同等に感じました。

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