途山記

埼玉県在住、地元関東を中心に歩いています。

奥武蔵馬蹄形縦走(二子山~武川岳~伊豆ヶ岳~丸山)

2016-11-20 | 奥武蔵
11月20日

今回は馴染みの山域奥武蔵に戻ってロング縦走を歩きました。
序盤から二子山への登り込みで苦しみ、伊豆ヶ岳への登り込み、危険度が高まる男坂の下りを経て、未踏区間を含む大野峠までは大変しんどいアップダウンの連続、最後に丸山直下の急登とクリアしてなんとか戻ってくることができました。

6:05 芦ヶ久保第2駐車場
7:25 二子山雌岳
7:30 二子山雄岳 7:35
8:05 焼山 8:10
8:50 蔦岩山
9:05 武川岳 9:20
9:30 前武川岳
10:05 山伏峠
10:40 伊豆ヶ岳 10:55
11:20 五輪山
11:30 小高山
11:45 正丸峠 12:00
12:25 旧正丸峠
12:40 サッキョ峠
13:00 虚空蔵峠 13:05
13:30 牛立久保
13:50 カバ岳
14:05 大野峠
14:25 丸山
16:10 芦ヶ久保第2駐車場
所要時間:10時間5分

■天候:晴

■コース状況
道の駅果樹公園あしがくぼ~二子山
今回は兵ノ沢コースを利用しました。
基本道なりだが、若干登山道がわかりづらくなっている箇所がありました。
浅間神社コースも同様だが、低山と侮れない急登なので体力を要します。

二子山~武川岳
焼山を過ぎてから登山道が分断されている箇所があるが、造られた林道を左に登っていくと登山道に戻る案内が出ています。
焼山、蔦岩山を越えることからアップダウンがあります。
途中の焼山は好展望。

武川岳~伊豆ヶ岳
げんきプラザや前武川岳から天狗岩方面に下りてしまわないよう道標を参考にルートを確認したいです。
車道を挟む山伏峠まで激下りで標高を下げたのちは伊豆ヶ岳に向けて深刻な登り返しが待っています。

伊豆ヶ岳~大野峠
伊豆ヶ岳直下男坂は下りに使う場合特に気を付けたいです。
また、登りで使うハイカーが殆どなので渋滞発生は想定しておきたいです。
幾つも峠を挟むルートで、嫌気が差すほどアップダウンの連続が待っているのできつい区間です。

大野峠~丸山
丸山直下に強烈な急登があります。
丸山の展望台に登れば遠方の山々まで見渡せます。

丸山~道の駅果樹公園あしがくぼ
途中車道が交差していたり分岐になっているのでルートに気を付けたいです。


まだ薄暗いが、何度目かわからないくらいお世話になっている道の駅果樹公園あしがくぼの第二駐車場に登場です。
未舗装の第二駐車場には他に軽トラが一台止まっていました。
本日は二子山、武川岳、伊豆ヶ岳、丸山等を繋げて馬蹄形を描き、再びここに戻ってくる予定です。


今回は兵ノ沢コースを選択するため、トンネルを潜って長めの一日が幕を開けます。
登り始め、振り返ると電車が飯能方面に向けて走っていました。


まだ暗かったが、次第に夜が完全に明けてくるだろうと判断しライトは装着せずにそのまま歩いていき、兵ノ沢を通過。


谷川連峰馬蹄形縦走達成後、やはり気が抜けたのか足取りが重く、傾斜のきつさに苦しみながらなんとか尾根に登り上げます。
さらに容赦ない強烈な登り込みではロープに頼りながら進みます。


なんとか地味な二子山雌岳に着きました。
この二子山は標高こそ低いが兵ノ沢コースと浅間神社コースどちらを選択しても厳しい登り込みを強いられる侮れない山です。
人気の名峰武甲山よりよっぽどきついと感じます。
展望のあまりない雌岳はそのまま通過して雄岳に向かいます。


今度は二子山雄岳です。
背後には武甲山。


雲海と山容が特徴的な両神山、山々と眼下の街並み。


さらに展望の素晴らしい焼山に向かうため、小休止に留め先を急ぎ、途中から振り返って先程登頂した二子山。
焼山直下は強烈な登り込み。
ここで早くも不定期で度々起こってしまう事故が発生。
登り込みに耐えるため口に入れていた塩飴を呼吸の乱れからなんと飲み込んでしまいます。
幸い幾分小さくはなっていたので大事には至らなかったが、登山では何が起こっても不思議ではありませんね。


展望のいい焼山に到着です。
さらに近付き迫力満点の武甲山。


1枚目の画像の秩父の街並みと、2枚目の画像の雲海に浮かぶ蓑山(右)と宝登山(左)の素晴らしいショット。


歩き始め、登山道の分断箇所に出ました。
気持ちのいい雰囲気のなかを歩きます。


山頂標を見落としやすい小ピークの蔦岩山を通過して暫く歩くと、ようやくピークが見えてきました。


昨年末以来通算5度目の武川岳に登頂成功です。
この武川岳の山頂部は決して派手ではないが何故か落ち着くため奥武蔵で最も好きな山頂です。
本日は一の鳥居から登頂したハイカーさん達もいました。
山頂付近で各単独行2名のハイカーさんと話しながら休憩。


山伏峠を目指してベンチが一つある前武川岳を通過。
急坂を一気に駆け下ります。


一旦林道を横切った先から正面にこれから登り返す伊豆ヶ岳を捉えます。


山伏峠の車道を横切って伊豆ヶ岳に登ります。
一気に下げた標高を急坂で再び取り戻します。


山頂が近付くと紅葉が色鮮やかです。
天目指峠方面との分岐まで来ました。
昨年の11月もここを訪れましたが、やはりこの付近が一番紅葉が綺麗です。


そして伊豆ヶ岳(851m)に到着。
縦長の山頂部は大変賑わっています。


展望を楽しみながら休憩したのち正丸峠方面に向けて歩き、駄目だったら引き返すつもりで男坂を下りで利用してみます。


男坂は登ってくるハイカーが殆どで、下りで利用するようなハイカーは自分以外にいませんでした。
登りのハイカーさん達を待つため暫し展望を楽しみます。
登るハイカーさんが途切れた時を見計らって登りでも危険箇所な男坂を慎重に下ります。


すれ違いで渋滞しながら丁寧に下ります。
下りきって男坂を振り返ります。


アップダウンを繰り返して五輪山、開けた小高山と通過。


さらに歩き続け奥村茶屋のある正丸峠です。
賑わっている正丸峠で小休止していきます。
車道を横切って正丸山、旧正丸峠方面へ向かいます。
伊豆ヶ岳には何度も訪れていますが、正丸峠~牛立久保までは未踏区間です。


階段主体で必死に登り込んで正丸山。
もう一度アップダウンを強いられて川越山。


続いてまたしても転げ落ちそうなくらい一気に下ります。
下りきった鞍部が旧正丸峠です。


その後は当然苦しい登り込みです。
続いてやはり一気に急降下といじめです。
もう下りたくありません。


アップダウンの連続に苦しめられながらサッキョ峠に到達です。
その後も酷いアップダウン区間を経て東屋のある虚空蔵峠。
ここで小休止。


虚空蔵峠から少し舗装路を歩きます。
2枚目の左側から山道に進入していきます。


歩き続けると突然雰囲気が変わります。
すると牛立久保です。


展望も何もない通過点のカバ岳。
車道と並行しながら山道を歩いていきます。


ようやく大野峠まで来ました。
正丸峠以降ハイカーは疎らでしたが、ようやく丸山からの下山者を中心にハイカーが増えてきました。


登ると開けたパラグライダー発着所から堂平山を望みます。


さらに歩いて鉄塔が見えてきました。
しかし、この急登がやけにきつく、なかなか距離が縮まりません。
ようやくシンボルの鉄塔に辿り着き一安心。


そしてついに9ヶ月ぶりの丸山(960m)に登頂成功。
丸山は眺望が埼玉県指定文化財に指定されています。


早速展望広場の展望台に上がります。
まずは反対側の武甲山。


両神山(1枚目)と薄ら赤城山(2枚目)も確認。


山頂部でゆっくりしたのち車を駐車した芦ヶ久保駅まで下山します。
疲れているので紅葉観賞を楽しみながら下ります。


まだ未踏だが疲れていて時間も遅くなってきているので日向山には向かいません。
ようやく防止用ネットまで来ました。
普段逆から入ってはいますが、出たのは今回が初めてで最初脱出方法がわからず焦ります。
ここまで来て獣と同様に閉じ込められてしまうわけにはいきません。
紐の結び目が外側にあるだけでした。


ようやく山から下りて集落まで来ました。
眼下にまだまだ賑わっている道の駅果樹公園あしがくぼを確認。


なんとか道の駅まで辿り着き、ご褒美に水辺のカフェにて紅茶&バニラのミックスソフトクリームを美味しく頂きます。
久々に疲れました。
その後丸山鉱泉に立ち寄り、運よく貸切の温泉でゆっくり疲れを取り除きました。


■その他
山行翌日は若干でしたが、谷川連峰馬蹄形縦走以来となる筋肉痛が発生したことからもそれだけ体力を要する縦走を歩いたことと思います。

谷川連峰馬蹄形縦走以降初の地元奥武蔵山域はなんとなく一人で勝手に凱旋気分を味わえました。

金峰山+国師ヶ岳~北奥千丈岳

2016-11-05 | 奥秩父
2016年11月5日

文句なしの快晴が約束されていたことから大弛峠まで約2時間30分車を走らせ、前半戦に百名山である奥秩父を代表する人気の名峰金峰山、後半戦は三百名山国師ヶ岳と奥秩父最高峰北奥千丈岳を登頂しました。

8:20 大弛峠
8:45 朝日峠
9:00 大ナギ 9:05
9:10 朝日岳
9:35 鉄山
10:05 金峰山 10:40
11:00 鉄山
11:15 朝日岳
11:40 朝日峠
12:00 大弛峠 12:05
12:35 前国師岳
12:40 三繋平
12:45 国師ヶ岳 12:50
13:00 北奥千丈岳 13:25
13:35 前国師岳
13:45 夢の庭園
13:55 大弛峠
所要時間:5時間35分

■天候:晴

■コース状況
大弛峠~朝日岳
標高の高いところからスタートするので比較的きつい急坂も少なく登れます。
朝日岳手前に絶好の展望箇所があります。

朝日岳~金峰山
一旦鞍部まで一気に下るため、帰路は逆にハードな区間となります。
鞍部より登り返して、森林限界の岩地帯をさらに進むと五丈石が聳える金峰山頂。
これからの時期岩が凍っていると滑って危険なので要注意です。

大弛峠~国師ヶ岳~北奥千丈岳
金峰山を下りて反対側から登り始めるとすぐに大弛小屋が見えてきます。
金峰山とは一転階段主体の歩きとなるので足元に注意しながら歩きたいです。
三繋平の分岐から国師ヶ岳、北奥千丈岳ともにピストン歩きの片道約5分ずつで山頂に至ります。

全体的に概ね危険箇所は少なく、ルートも明瞭です。


雁坂トンネルを車で抜けると、地元埼玉県側よりも幾らか紅葉が進んでいるような気がします。
途中道の駅まきおかに立ち寄りトイレ休憩。


山梨県側のみ舗装されている川上牧丘林道を車に我慢してもらいながらグングン標高を稼いでいきます。
途中金峰山方面を見上げると予想外に上部が白いのが確認でき、一気に気分が高まります。


大弛峠が近づくと、山梨県側の舗装林道はだいぶ下のほうから路駐が目立ち、大弛峠は完全満車状態。
しかたがないので、そのまま進み長野県側の悪路の路肩に路駐させて頂き準備を整えてから出発します。
一旦大弛峠まで歩いて戻り、まずは8:20 am百名山の金峰山から仕留めにいきます。


当初全く想定していなかった霧氷に早くも感動です。
樹林帯はいかにも奥秩父という感じの奥深い雰囲気。


見上げると美しい霧氷。
動の霧氷地帯を堪能しながら歩きます。
まだ始まったばかりだが、本当にお家でゆっくり寝ていたいのを我慢してここまで来てよかったです。


贅沢過ぎつ快晴のなかの霧氷。
進むと今度は樹木越しに一際目立つ富士山。


歩いていくとスペースの中央部にケルンがあり、そこが朝日峠でした。


朝日峠よりさきは朝日岳に向けて傾斜が出てきます。
氷が落ちてクッションの利いた地面を歩きます。


やがて一気に開けた岩稜地帯になります。
この展望箇所では他のハイカーさん達も展望を楽しんでいます。


1枚目は北岳(右)と間ノ岳(中央)と農鳥岳(左)。
2枚目は振り返って国師ヶ岳、北奥千丈岳方面。
そして3枚目の雲海に浮かぶのはダントツに目立つ国内最高峰富士山。


展望を楽しんだのち再び霧氷地帯を進みます。
霧氷のズーム。


圧巻の霧氷に何度も何度もカメラを構えてしまいます。
朝日岳に気付かず進むとベンチがあるスペースに出ます。


霧氷を見るとついつい撮影が止まりません。
すぐ先から南アルプスを一望。


ここからはガレ場の急降下です。
五丈石が目立つこれから目指す金峰山。


奥秩父らしくて歩いていて気持ちがいいです。
鉄山から金峰山に至る稜線を捉えます。


鞍部の広場を通過。


一登りして鉄山。
原生林の樹林帯を歩き続けます。


石楠花のある箇所をを登ります。


すると森林限界で気持ちいくらい一気に開け、素晴らしい絶景。


甲武信三山(1枚目)とゴツゴツした岩壁が特徴の瑞牆山(2枚目)。


瑞牆山の先には八ヶ岳(1枚目)。
8月に瀕死状態になりながら赤岳からキレットを通過して権現岳に登り周回した記憶が蘇ります。
両神山(2枚目)。
いつもと反対側から見るのでなんか違和感を感じます。



左右の絶景を楽しみながらなのでついつい足が止まってしまいます。


岩場は凍結気味で滑るので細心の注意を払いながら慎重に亀脚で進みます。
最後に岩をしゃがんで潜ります。


そして金峰山(2599m)に登頂成功。
すぐ先には五丈石が堂々と聳えます。
五丈石のトップに立とうかと思いましたが、岩がとても滑るので早々諦めました。


山頂部から再び展望観賞で富士山(1枚目)を確認。
御嶽山(2枚目)を捉えることにも成功します。


小川山(1枚目)とレタスが有名な川上村(2枚目)。


大展望をバックに大勢のハイカーがいる前で堂々とセルフ撮影。
しかしながら撮影後は急ぎ足で撤収。
帰りは来た道を忠実に戻ります。
鉄山を過ぎると登り返しが深刻になってきます。


往路では山頂標に気付かなかった朝日岳。
抜群の展望箇所で再度展望を楽しんでから下ります。


朝日岳を通過してもまだまだどんどんハイカーが登ってきます。
本日出会ったハイカーは確実に100人は越えていると思われます。
金峰山は大人気の山なのですね。


ほぼ12時丁度に大弛峠に到着です。
小休止したのち続いて三百名山国師ヶ岳と奥秩父山塊最高峰北奥千丈岳を目指します。


大弛小屋前から登っていきます。


峰山とは違って階段主体の登りです。
金峰山登頂後の階段歩きは正直きつく感じます。


今度は岩地帯に変わります。
その先から北奥千丈岳を捉えます。


登頂してきた金峰山(1枚目)と白根三山(2枚目)。


前国師岳まで来ました。


三繋平よりピストンでまずは国師ヶ岳に向かいます。
霧氷を楽しんだ朝方から温度がどんどん上昇して暑いです。


三繋平より5分程で国師ヶ岳。
山頂部は数名と静かです。
一旦小休止します。


三繋平まで戻ってから分岐に従い今度はついに奥秩父山塊最高峰北奥千丈岳(2601m)に登頂。


山頂部は国師ヶ岳よりも賑わっています。
北奥千丈岳でも絶景を楽しみながら休憩。
金峰山を捉えます。


滑って転ばないように気を付けながら階段を下ります。
復路は夢の庭園を周ります。


素晴らしい庭園を下っていきます。
夢の庭園ではハイカーというよりバイカーと思われる方やジーパンハイカーも歩かれています。


下りきって大弛峠に着きました。
昼間の大弛峠は賑やかです。


車を置いた場所まで戻って山行終了です。
帰りは紅葉を観賞しながらのドライブ。


帰路にある笛吹の湯に立ち寄ります。
温泉は洗い場が6つしかなく、1分程の待ち時間がありました。
しかし露天が熱くなく長風呂してしまいました。


■その他
以前から計画していた山行プランではありましたが、奥秩父が映えるこの時期の雪が降る前に訪問することにしました。
大弛峠に向けて川上牧丘林道を走行していると、金峰山や国師ヶ岳方面の上部が白くなっていることが見え、これは雪か霧氷だろうと思い気分が高まりながら車で登っていきます。
駐車場の大弛峠付近まで近付くとかなり下のほうから路駐が始まっており、あまりの金峰山人気の凄さに驚かされました。
とりあえず空いている場所はないかそのまま走行して、とうとう大弛峠を越えて悪路の未舗装林道である長野県側まで走り、路駐に加わります。
まずは金峰山から登り始めると、やはりいきなりの霧氷であり、奥秩父ではまだ早いと思い全く想定していなかったので感激に包まれました。
美しい霧氷を見れただけでも本当に来てよかったです。
金峰山へはさりげなく先行していたハイカーさん達を追い抜きながら進み、道中及び山頂部での絶景にもさらなる感動を覚えました。
抜群の展望を誇る山頂部が気に入りゆっくりと寛いでしまいました。
大弛峠まで下ったのちはせっかくここまで来たので当初の予定通り反対側の国師ヶ岳、北奥千丈岳を目指して登っていきます。
綺麗な階段地帯を淡々と登っていくと、三繋峠を経ての国師ヶ岳、北奥千丈岳でも素晴らしい絶景を望むことができました。
金峰山ほどではありませんが、こちら側もハイカーの数はだいぶ多かったです。
金峰山登頂後のダブルヘッダーは行程時間以上にきつく感じました。
一度に三山登頂することに成功して、大変貴重な充実した一日となりました。
気に入ったので再訪があるかもしれません。
特に金峰山は瑞牆山荘方面から未踏の瑞牆山とセットでいずれ登ってみたいです。