途山記

埼玉県在住、地元関東を中心に歩いています。

燧ケ岳(大清水起点周回)

2016-09-25 | 日光・尾瀬
2015年9月25日

もともと早い段階から日の長い夏場、至仏山のほうに裏側から登頂することはできないかと考えて計画していましたが、そちらは体力面だけでなく、ルート状況等下調べをしたうえで総合的に判断して断念しました。
そこで、狙いを燧ケ岳に変更して、今後に向けて久々にロングを歩いておこうと思い今回の山行に至りました。

4:20 大清水
5:15 一ノ瀬休憩所 5:20
5:45 石清水
6:15 三平峠(尾瀬峠)
6:30 三平下(尾瀬沼山荘) 6:35
7:45 沼尻平 7:55
9:45 俎嵓 9:55
10:10 燧ケ岳 10:35
10:45 俎嵓
11:05 ミノブチ岳
12:30 長英新道分岐
12:40 長蔵小屋 13:00
13:40 小淵沢田代
13:55 奥鬼怒・小淵沢田代・大清水 分岐 14:00
14:45 小淵沢田代登山口
16:20 大清水
所要時間:12時間0分

■天候:晴

■コース状況
大清水~一ノ瀬
緩やかな広い林道歩きです。

一ノ瀬~三平下
ジメッとした樹林帯のなかを三平峠まで徐々に標高を上げたのちに、尾瀬沼湖畔の三平下まで下ります。
木道主体で、降雨後は滑りやすいので注意が必要。

三平下~沼尻
右に尾瀬沼を見ながらの樹林帯歩きです。
地面が泥々だったり、一部木道が傾いている箇所があるため気を付けたいです。

沼尻~御池岳
難所といわれるナデッ窪は大小の岩々がゴロゴロしている急登で、濡れている場合滑らないように特に注意したいです。
南側の展望が開けていて、振り返ると尾瀬沼や日光連山の眺望が素晴らしいです。

御池岳~燧ケ岳(柴安嵓)
俎嵓に登り込んだ先の柴安嵓が最高峰で、ハイカーが集結して込み合うわりに登山道が狭いのですれ違いに注意したいです。
山頂部は俎嵓よりも柴安嵓のほうが広いです。

燧ケ岳~尾瀬沼ビジターセンター
御池岳までは上記の通り。
長英新道は岩場主体のナデッ窪と違いダラダラとした樹林帯だが、当日は地面のコンディションが悪く、泥々で苦しみました。

尾瀬沼ビジターセンター~赤安山方面との分岐
アップダウンのある区間で、すれ違う人は少ないものの数名の方とスライドしました。

赤安山方面との分岐~大清水
とても静かな樹林帯だが、ルートは基本わかりやすいです。
林道近くのみ草が伸びてルートがやや見づらくなっていたり、崩落気味の箇所が一部ありました。
林道からは最後の緩やかな長い下りで、精神力が要求されます。


おはようございます。
深夜の2:50 am、赤城高原SAに来ています。
山菜きのこ蕎麦を頂きました。


再び車を走らせ、まだ真っ暗の4時過ぎに辿り着いた先は、燧ケ岳の群馬県側の登山口大清水です。
4:20 am、燧ケ岳登頂を目指して長い一日が始まります。


既に到着していたハイカーさん達は辺りをうろうろしていて一向に登り始めませんが、準備を整えてヘッデンのみ装着で勝手に一人で登山を開始させます。
大清水登山口から左側の林道を登っていきます。
下山時は右側の林道から下りてきたいですが行程が長いので周回で帰着できるであろうか、


初めのうちは後方に感じていた人の気配も次第に消えて、暗黒のなかの林道歩きを継続させていると、突然前方からの朝の光よりも輝く眩い光に一瞬失明の危険を感じます。
なんと軽トラが下りてきました。
その後も黙々と暗闇を歩き続けます。
すると今度は後方からバスが抜き去っていきました。
ついつい手を降りたくなる気持ちを抑えて歩き続けます。
こんな真っ暗じゃ気付かないかもしれませんね。


徐々に明るくなり始める頃、約1時間かけて一ノ瀬休憩所に辿り着きました。
トイレは開いていましたが、林道歩きの途中隅で暗黒を有効活用していました。
一ノ瀬より橋を渡ってようやく登山道に入っていきます。


石清水を通過し、大変滑りやすい木道や岩に注意を払いながら先に進みます。


開けたところからオモジロ山方面が見えました。
雰囲気のいい木道コースに突入していきます。


歩き続けると、登山口同様こちらも尾瀬の大きな看板が目立つ三平峠。
木道を滑らないように慎重に今度は下っていきます。


樹林の隙間から尾瀬沼が見えてきて、尾瀬沼山荘の裏手に出ました。
売店もありますが、当然こんな早朝では開いているはずがありません。
休憩スペースには多くのベンチが設置されております。
沼尻に向けて左折します。


大変静かな尾瀬沼の不思議な風景を眺めながらの歩きです。


ついに燧ケ岳と逆さ燧を捉えることに成功します。
南岸分岐を直進。


濡れている木道やぐちゃぐちゃな箇所もあり、足元に気を付けながら進みます。
本日は非常に貴重な晴なので美しい尾瀬沼に感動です。


やがてジメッとした登山道から解放され、開放感のある湿原地帯に変わってきます。
目指す燧ケ岳が正面に見えてきました。


爽快な湿原地帯を歩き続けます。
ほんとこの晴天に感謝です。


沼尻の休憩スペースで尾瀬沼を眺めながら小休止。
一度登山道を見つけるのに苦戦して周囲をうろついてしまいましたが、ここを真っ直ぐ進んでナデッ窪を登っていきます。


序盤の静かな樹林帯を抜けて、岩がゴロゴロした箇所を進みます。


振り返ると、眼下に先程までいた尾瀬沼を確認できます。
2枚目の画像の日光白根山が一際目立ちます。


その後も傾斜が増した岩場区間を登ります。
何度も振り返って尾瀬沼と日光連山。


傾斜が緩みだすと登山道の雰囲気も変化してきます。
なんと左の赤ナグレ岳方面が噴火!?


高度を上げていくと、遠方に富士山も確認できるようになります。
長英新道との分岐点になっている八合目に到達です。


堂々と正面に俎嵓が見えてきました。
ズームすると多くの登山者を確認することができます。


こちらは燧ケ岳最高峰の柴安嵓。
周囲を見渡すと尾瀬ヶ原と至仏山。


登り込んで俎嵓に着きました。
山頂部は大変賑わっていて、尾瀬山域の人気の高さが窺えます。


再度これから向かう柴安嵓を確認。
2枚目の画像は上州武尊山と遥か遠方に富士山。


関東以北最高峰日光白根山(1枚目)と日光連山(2枚目)。
眼下には尾瀬沼(3枚目)。


俎嵓で展望を楽しんだのち歩き始めて、燧ケ岳(2356m)。
山頂部は賑わっているものの俎嵓程ではなく、こちらのほうが広くて快適です。


尾瀬ヶ原と至仏山の素晴らしい展望。
先程いた俎嵓(2枚目)。


セルフ撮影がうまくいかなかったことを見かねたお近くのご夫婦ハイカーさんに撮影して頂きました。
2枚目の抜群のアングルからも撮影して下さりました。
ありがとうございました。


休憩したのち俎嵓に戻ります。


八合目まで戻り、長英新道で下山します。
しかし、泥々の地面。
ナデッ窪を登っている途中に下山中のハイカーさんの話では長英新道はぐちゃぐちゃで酷かったと言っていましたが、やはりこれが続くのかと思うとメンタル面もやられそうです。


ミノブチ岳からは階段を急降下していきます。


日が差すところは安心の快適歩き。


暫く歩き続けると一合目。
しかし、まだまだ先は長かったです。
地面は酷いありさまで、足の踏み場を選びながらの歩行を強いられます。


長い泥々地帯を耐え抜いたハイカーさんと撮り合います。
お互いにお疲れ様でした。
ここからはビジターセンターを目指して左折します。
やがて周囲にハイカーが増え、綺麗な湿原地帯が現れました。


大変賑やかな尾瀬沼ビジターセンターに到着です。
売店もあります。
まだ先は長いので休憩していきます。


尾瀬沼ヒュッテを過ぎると、辺りは複数のテントが目立ちました。
山小屋でもいいのでゆったり泊まって尾瀬沼散策を楽しむのもいいですね。


静かな樹林帯を軽くアップダウンしながら進みます。
突き当りの分岐を右折すると、またしても湿原地帯です。
こちらは今までとは違い誰もいない静かすぎる湿原。
途中木道が水のなかに沈んでいたりと苦しみます。


分岐スペースに到達して、小休止してから右折して大清水を目指します。
刈払われた山道は人の気配が全くありません。


ひたすら歩いていると、突然笹藪の中から獣が猛スピードで動いたためビックリして付けていた熊鈴を思いっきり鳴らしました。


下りきったところを振り返って撮影しました。
やはり一ノ瀬方面と違いこちらは寂しいルートのようです。
ここからはダラダラと長い林道歩き。


長々と林道を歩き続けてようやく夜明け前に通過した大清水登山口まで来ました。
駐車料金¥500を払って、駐車場に無事帰着しました。
約12時間の登山は実に長く、大変疲れました。


沼田市内まで車を走らせ、望郷の湯でたっぷり疲れを取り除いていきます。


■その他
初めての尾瀬山域訪問として健脚コースにアレンジしての燧ケ岳登頂に成功して、無事帰着することができました。
久々となるヘッデン装着からのスタートで徐々に日が短くなったことも実感しました。
もともと地元埼玉県よりも北部に行けばより天気に恵まれるだろうとはわかっていましたが、当日夜が明けると最近は滅多にお目にできない素晴らしい青空がお出迎えしてくれました。
山行中も絶景を堪能することができ、大変いい山行となりました。
登頂してからの下山路もアレンジした分だけとてもロングな行程となり、無事駐車場に生還できた時は喜びと安堵に包まれていました。

群馬県側の尾瀬方面は思っていたより遠くないことがわかったので、もし至仏山に行くことがあればやはりまずは無難に鳩待峠から行ってみようかと思います。

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