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この台日千人茶会の特徴は、名前どおり、日本の煎茶と台湾の中国茶の席があることです。
煎茶席は、準備やお点前の関係上、時間を区切って、人数制限をした上で入場して楽しんでもらいますが、中国茶席は、この博物館の1階ロビーに、8席あり、入り口で50元を出し自分用の茶杯を購入したら、興味のある席へ行き、席が空けばそこに座り、茶杯を出します。
中国茶席の司茶者は、陶芸家かあるいは、そのアシスタントの人たちで、自分の作品を請われれば説明し、お茶の話をしたりしながらお茶を煎れてくれます。
これは、茶葉をここにうつし茶壷へ入れるときに使う道具。
本物の木と見間違うような茶壷。もちろん陶器です。
マイ茶杯を持ってくる方も多く、時には司茶者の準備した茶杯を使うこともあります。
席の交代や茶杯のこやり取りはごく自然で、司茶者もお客様も全体を見ながら、お互いに気を遣って譲り合い、流れるように時間が過ぎていきます。周囲は、一般の観光客の喧騒でざわめいているのですが、茶席のあたりは、そこだけバリアでも張られたかのように、静寂で穏やかな空気に包まれます。お茶の香りがそう感じさせるのでしょうか。
お茶をくれてもらっているのが今回お50元で購入する茶杯。 自分の作品を説明中。
地下一階のロビーでは、書家の先生方が、無料で書を書いてくださいました。お茶と書と絵と詩は密接な関係があるのですね。中国の古典をある手度おさらいしておかないと、書いていただいた言葉の意味がわかりません。漢字なので、なんとなく検討はつくのですが、あまりに風流な仕掛けがあると、かなり時間をかけて説明してもらわないと理解できませんね。それでも、それがわかったときの喜びは格別です。どこまでも奥の深い世界です。だからこそ、どんどんはまっていくのかもしれません。
台日千人茶会「茶的禮讃」
2010年 10月31日(日) 於 台北県立鶯歌陶瓷博物館
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