台湾台中おせっかい日記

2001年に台湾の台中へやってきた日本人女性が、好奇心丸出しで探した台湾グルメ、文化、風景をつづります。

台南鹽水 「銀蜂氷果室」 スイカジュース

2016年07月09日 | 台湾の食べ物 小吃&飲料&フルーツ

台南鹽水と聞いて思い出すのは、元宵節(旧暦の1/15)に開催される「蜂炮」というお祭り。
台南鹽水蜂炮

とにかく大量の爆竹が空も町も焼き尽くすのではないかと思うような台湾で一番過激な祭りの一つです。

その祭り以外は、至って静かな町。
観光地という雰囲気でもないので、いつも通り過ぎていましたが、またまたテレビの番組で、「スイカジュース」を紹介していたので、墾丁に行く通り道、寄ってみました。5月のはじめ、台湾はすっかり初夏。台湾産のスイカも出回り始めたころです。


鹽水の別名は「月津小城」。鹽水港の別名は「月津」。台湾海峡に面した穏やかで美しい小さな漁港。

台南から北へ数十キロという場所で、この町の歴史も古く、昔は活気にあふれた漁村。
その町で、昔、お見合いと言えばここ。お見合いの際には、「あずきミルクかき氷 黄身のせ(紅豆牛奶月見)」が出されます。1951年に創業した 「銀蜂冰(氷)果室」。日本風に言い直すと、「銀蜂パーラー」でしょうか。当時、街で最もおしゃれで、最もおいしいデザートがあるお店として大人気。今でも、開店と同時に、街の人がひっきりなしにやってきます。この町のお年寄りに聞くと、ここでお見合いした人がたくさんいて、みな懐かしく思いで話をしてくれるそうです。


写真に写っているのは、創業者の祖母の葉おばあちゃん。清朝風の上着に纏足(していた名残)の足元。良いところのお嬢さんだった面影が残ります。
台南の親戚から、冷凍庫とアイス作りの機械を買って始めたお店。


お隣には、意麺のお店や同じようなかき氷やジュースを売るお店が並んでいます。街のメインストリートの角地。
「鹽水小吃通り」という名前もあるようで、昼前や夕方前には、食事やデザート、飲み物を買う人でにぎわいます。

お店の後ろには、街で一番有名な古跡でもある「八角樓」があります。


初夏、台湾のスイカも出回り始めました。






お店の後ろ側が丸見え。カウンター越しにお客さんがバイクに乗ったまま注文したりする姿も見られます。


3代目になる創業者の娘さん。


今でも不動の人気店。


メニューは、ジュースとかき氷。


スイカジュース(35元)とあずきミルクかき氷(30元)。
名物の月見氷にしてみようと思ったけれど、生卵と練乳アイス、、きっとミルクセーキっぽい味なんでしょうが、今回はパス。

スイカジュースのおいしさの秘密は、檸檬。
スイカと同じくらいの量の皮つき檸檬を入れて、ミキサーで混ぜ混ぜ。




檸檬のこの量に驚くと、「檸檬嫌い?」と聞かれ、未知の味に挑戦すべく「OKOK」と返事。


檸檬が手ごわい。


できたジュースを濾して、カップに、「バナナ氷」を入れ、そこに出来立てのジュースを入れます。
砂糖などは全く入っていません。バナナ氷のうす~い甘味のみ。

思ったほど檸檬の酸っぱさはなく、スイカの甘さと香りが引き立つ絶品のドリンクでした。

おいしさの秘密に気づいた私。
創業者の娘さんで、現在のオーナーが「うちは、氷は全部この香蕉(バナナ)氷、使っているから」と言われ、「一般の香蕉氷みたいな化学薬品のにおいしませんね。」と聞くと、「そうなの。昔は使ったけど、薬臭いから、企業秘密だけど、うちのオリジナルの香蕉氷を開発したのよ」と。


毎日、こんなふうにお店オリジナルの「香蕉氷」を作っています。

さらっと、ふわっとした氷。
これだけで食べると、味気ない。


練乳は、このメーカー。

あずきアンコは、毎日、丹念に裏庭で七輪使って、時間をかけて作っているそうで、これもまた絶品。アンコだけでも買って帰りたかったです。
テレビの番組では、毎日のアンコづくりの様子が映っていたので、製造過程を知って、これまた感動。

台南行く際には、絶対寄って行きたいお店。鹽水インターから車で10分ほど。台中からは、台南行きのバスで、鹽水経由もあるみたいです。

「銀蜂冰(氷)果室」
台南市鹽水區中山路1號
電話:06-652-2202
営業時間:9:00 ~ 21:00 (年中無休)


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