今回の千人茶会は、日本茶席は3席。
上の写真は、「雅遊席」で、博物館の地下1階の大会議室(定員230名)で、お点前をしているところです。この席は、残念なことに、会場を訪れた人、全員がいただけるわけではなく、一番前の列に座った方のみがお客様になります。
解説は、蔡玉釵老師。初めてお煎茶のお点前を、解説付で見られたお客様も多く、普段台湾で日常的に楽しむ中国茶とは似ているようで、どこか違う様子に興味津々です。質問もどんどん出てきます。台湾の方の煎茶道への興味が大きいことがわかりますね。それにしても、見ていて美しい流れるような所作です。
この席は、淡樂席。お煎茶です。永谷宗園のものですか?と参加された日本の方円流の先生方が台湾の先生方に聞かれましたが、それを通訳するのに、「ナガタニソウエン」と聞き、初めて聞く単語で、漢字がわからない私は、「長谷宗円」の中国語読みで尋ね、最初は、みなさん首をひねりましたが、「このお茶の名前」と付け足すと、ちゃんとわかってもらえました。さすが、同じ道の方同士は、言葉が通じなくても、通じることが多いのですね。それとともに、ガイド業もする自分の勉強不足を痛感しました。
家元席は玉露です。お家元様じきじきに解説されます。
一煎目が出されると、高台寺のご住職様が、ねね様の衣装のことやお寺のお宝の解説などをしてくださいます。ここでも、多くの参加者のみなさんが質問されました。こういうときの通訳は、中国語のみならず、日本の歴史、文化もきちんと理解してないと、とんでもない訳になってしまうので、とても緊張します。
5時に終了。日台の方円流の皆様とスタッフの合同記念写真。前列の台湾のメンバーの衣装、色と素材は同じなのですが、各人違う仕立てをしています。自分の個性に合わせたものにするというのが台湾流ですね。
台日千人茶会「茶的禮讃」
2010年 10月31日(日) 於 台北県立鶯歌陶瓷博物館